最後尾は即クラッシュする『ダストバイターズ』の緊張感がヤバい! たった21枚でヒャッハーな世紀末を体験できる超心理戦ゲーム!

文明が崩壊した世紀末の荒野、迫り来る巨大な砂嵐から逃れるため、敵対する2つのギャングが改造車(マシン)を駆って命懸けのカーチェイスを繰り広げる――。

そんな映画『マッドマックス』のような世界観を、わずかカード21枚という極小のコンポーネントで実現した2人専用カードゲームが、JELLY JELLY GAMESよりゲームマーケット2026秋にて先行発売される『ダストバイターズ』だ。

本作は、Steamや家庭校ゲーム機で『Nuclear Throne』『Minit』『Broforce』『Disc Room』などを手がけたインディーゲーム開発者たちによる初のボードゲーム作品。2021年にKickstarterでキャンペーンを実施し、約2,600人から93,000ユーロ以上(当時のレートで1200万円以上)の支援を集め、BoardGameGeek(BGG)でも高い評価を獲得した。

ただ、クラウドファンディング発のタイトルということもあり、流通量はそれほど多くなく、知る人ぞ知る名作となっていた。そんな本作が何と国内発売決定! 1回15分という爆速のプレイ時間に、濃厚なジレンマが凝縮された注目作だ。

最後尾は竜巻に巻き込まれて大破!

前述のとおり、ゲームで使用するカードは21枚。すべてのカードをシャッフルし、お互いの前に4枚ずつ表向きで横一列に並べる。

▲ゲームスタート時のカード配置。左端が最後尾で、右端が先頭。先手番の車は後ろ4車両、後手番の車カードは先頭の4車両。セットアップ時に山札から配置する

この8枚の車カードで形成される列を「車列」と呼び、先頭と最後尾が設定されている。各プレイヤーは手札として4枚を持ち、残りの5枚が山札になる。

勝利条件は非常にシンプルで、「相手の車を車列からすべて消し去ること(全滅させること)」だ。

手番となったプレイヤーは3つのアクションポイントを持ち、以下の4つから好きなアクションを実行する。組み合わせは自由。

●手札からカード1枚を車列の先頭に配置する
●車列にある自分の車1台を、前後どちらかの車と入れ替える(前進または後退)
●山札からカードを1枚引き、手札に加える
●車列にある、イナズママークを持つ自分の車の固有能力を発動する

3アクションを実行して手番が終了すると、必ず最後尾(一番後ろ)の車が、迫り来る巨大な砂嵐「ダストストーム」に飲み込まれて強制的にクラッシュ。つまり、手番が終わるたびにどちらかの車が必ず1台減るのだ。

▲手番では3アクションポイントを持っており、1ポイント使ったら他アクションタイルを裏(空っぽの状態)にする。このタイルは日本語版で追加されたもの

▲車列に迫ってくる嵐「ダストストーム」。手番が終わることに、この嵐によって最後尾の車が破壊される。このダストストームタイルも日本語版で追加されたもの

当然、自分の車はダストストームに巻き込まれたくない。なるべく先頭のほうに固めておきつつ、どうにかして自分の手番の終わりには相手の車を最後尾に持っていきたい。

ここで重要になるのが、車が持つ固有能力だ。2つ前の車を破壊する「モルタルバス」、すぐ前(後ろ)の車を破壊する「スコーチ」といった単純な攻撃能力から、他の車を1つ選んで位置を入れ替える「テレポーター」や、先頭の車を最後尾に移動させる「イコライザー」といった位置取りの効果、先頭にある場合にアクションポイントを消費せずに山札から1枚引いてもよい「スカウトバイク」や、隣接する車の効果を無効化する「ジャマー」といった補助的なものまでさまざまだ。

▲モルタルバスとスコーチ

▲テレポーターとイコライザー

▲スカウトバイクとジャマー

そう、ここまで読めば、だいたいどんなゲームかわかってきたよね? そして、その面白さにも気が付いたはずだ。

カード21枚でたったの15分なのに、とてつもなく濃密!!

改めて、本作の魅力を整理してみよう。

まずは、21枚のカードがすべて異なる効果を持つ「オールユニーク仕様」である点だ。前述の能力以外にも、他の車の能力をコピーする「ミミック」、相手の車の能力が使える「マインドマニピュレーター」など、どのカードも一発逆転を秘めた強烈な効果もある。カードのシナジーによって、ひと手番で一気に複数台を撃破することもでき、そうしたコンボが決まったときはメッチャ気持ちいい!

また、毎手番で確実に車が1台削られていくため、ゲーム展開は超スピーディー。手札から新しい車を投入して台数を維持するか、移動して最後尾から逃げるか、攻撃能力で相手を仕留めるか、山札から手札を補充するか……という選択に絶えず迫られる。山札が尽きてもリシャッフルはされないので、リソースの差で勝つ長期戦(消耗戦)を意識した戦略もありだ。

▲ひと手番で車はどんどん入れ替わる。なかなか決着がつかないと、山札も手札もなくなって、あとは車列にあるカードの効果を発動させるしかない状態に。この状態だと、まもなく対戦相手は車がすべてなくなって負けとなる(カードが反対側を向いているのが対戦相手の車)

2人用カードゲーム好きならぜひ遊んで!

本作は、『マインドバグ』や『バトルライン』、『はらぺこバハムート』のように、相手の裏をかき、直接攻撃や強烈なカード効果をぶつけ合う2人専用の対戦カードゲームが好きな人なら、間違いなくハマるはず。1回15分で濃密なやり取りを楽しめるので、決まった相手と遊ぶことが多いなら、繰り返し遊ぶほど読み合いが深まり、面白さが倍増するだろう。

『ダストバイターズ』は、カード21枚という最小限のコンポーネントでありながら、豪快なカード効果と「手番の最後に最後尾の車が砂嵐に飲み込まれる」という秀逸なメカニクスによって、極上の緊張感を生み出している傑作小箱ゲームだ。

▲パッケージは手のひらサイズ

カード効果を考えすぎてうっかり長考になってしまう部分や、配置された相手のカードは逆さまなのでちょっと読みにくいなど、気になる部分はあるものの、それを遥かに上回る中毒性と疾走感がある。

世紀末の荒野で繰り広げられる命懸けのカーチェイス。キミも愛車に乗り込み、相手を最後尾に追いやって、「ヒャッハー!」と地獄へ叩き落としてみないか?

■ダストバイターズ
メーカー:JELLY JELLY GAMES
プレイ人数:2人
プレイ時間:15分
対象年齢:10歳以上
ゲームデザイン:JAN WILLEM NIJMAN、ROBBIE FRASER
発売日:ゲームマーケット2026秋先行発売(一般発売日は未定)
価格:1,650円(税込)
発売日:未定(※10月17日~18日開催のゲームマーケット2026秋のJELLY JELLY GROUPブース【エリア28】にて先行販売)
公式サイト