ドイツ年間ゲーム大賞2025ノミネート作品発表! OKAZU brand林尚志氏デザインの『Bombusters』が年間ゲーム大賞部門にノミネート

※画像・動画はSpieldesJahresの公式サイトより転載

ドイツ年間ゲーム大賞選考委員会は、5月20日、2025年の同賞のノミネート作を発表した。

ドイツ年間ゲーム大賞は1979年から続いている賞で、全カテゴリが対象の総合部門である“年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)”、ゲーマー向けのタイトルから選ぶ“年間エキスパートゲーム大賞(Kennerspiel des Jahres)”、低年齢層向けの“年間キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres)”の3部門がある。受賞作はパッケージに受賞を表すマーク(通称“ポーン”)の表示が可能となる。

■SpieldesJahres: https://www.spiel-des-jahres.de/

昨年(2024年)の受賞作は、年間ゲーム大賞に『スカイチーム』(Le Scorpion Masqué/すごろくや)、年間エキスパート大賞に『eミッション』(CMYK/ホビージャパン)、年間キッズゲーム大賞に『The Magic Keys(魔法の鍵)』(Happy Baobab)の3タイトル。

ノミネート作品は、まず推奨リストとして各部門ごとに候補作(今年は6~9作)が発表され、そのなかから3作ずつを選定。そしてそれぞれのカテゴリのノミネート作品から各部門の大賞作品が選ばれ、今年は現地時間7月13日に発表される。

2025年のノミネート作品を、年間ゲーム大賞、年間エキスパート大賞、年間キッズゲーム大賞の3カテゴリに分け、以下に紹介する。

※ゲームのタイトルは『』内に表記し、基本的に英語タイトルもしくは独語タイトルで記載。邦題があるものについては続けて記載している。カッコ()内はパブリッシャー名。

【年間ゲーム大賞ノミネート作品】

『Bombusters』ボムバスターズ(Pegasus Spiele/Engames)

他人と自分のタイルの数字を合わせて爆弾解体にあたる協力ゲーム。デザイナーは『横濱紳商伝』『レイルウェイブーム』で知られるOKAZU brand林尚志氏。ゲームマーケット2020秋にて発表された『ボムスカッド』を海外版としてリメイクしたもので、『Bombusters』の日本語版はEngamesから発売が予定されている。

『Flip 7』(Kosmos・The Op Games)

フランス発、坊主めくりタイプのバーストチキンレース+セットコレクション。デザインはエリック・オルセン氏。

『Krakelorakel』(Topp・von 7 Bazis)

“絵が描けない人向けのお絵描きゲーム”。配られたカードの点線をなぞって絵を描き、お題の内容を伝える協力型ゲーム。デザイナーはディー・7・バジス氏。

【年間エキスパート大賞ノミネート作品】

Neuland (Game Factory)

共通ボードのタイル配置で資源や建物を確保し、個人ボードで村を建設していく二重配置の開拓ゲーム。デザイナーはチャールズ·チェバリア氏&ローレン・エスコフィエール氏。

『Endeavor: Die Tiefsee』 エンデバー:ディープ・シー (Frosted Games・Board Game Circus/アークライト)

専門のスタッフを雇い入れて潜水艦を用いた海洋探査と生物保護を行う重量級ワーカープレイスメント。デザイナーはカール・デ・ビザー&ジャラット・グレイ氏。日本語版はアークライトより発売。

『Faraway』 ファラウェイ  (Kosmos/Engames)

獲得した8枚のカードを最終ラウンド終了後に逆順に解決していくドラフト+セットコレクション。アスドール2024(フランス年間ゲーム大賞)中量部門大賞受賞作。デザイナーはヨハネス・グーピー&コレンタン・レブラット氏。日本語版はEngamesより発売。

【年間キッズゲーム大賞ノミネート作品】

『Cascadia Junior』 カスカディア:ジュニア  (Kosmos・AEG・Flatout Games/ケンビル)

ドイツ年間ゲーム大賞2023受賞作『カスカディア』のルールを簡素化し、コンポーネントをあらためたキッズ版。日本語版はケンビルより発売予定。デザイナーはフェルテッサ・アリス氏&ランディ・フリン氏。

『Die Mäusebande』(Game Factory)

並んだ9枚のタイルを開け、動物の歯を集めていく記憶ゲーム。かわいいネズミの木駒や、集めた歯を入れるボックスなどのコンポーネントが目を引く一作。

 

『Top die Torte』(Schmidt)

層を積み上げてケーキを作り上げるタイル配置。カラフルな色彩が楽しい。デザイナーは『ザ・マインド』『クアックサルバー』のウォルフガング・ヴァルシュ氏。

 

【年間ゲーム大賞ノミネート作品推奨リスト】

上記ノミネート作品を含む、最初に発表された推奨リストは以下(※原題・英題にて記載、日本語版発売済および発売予定作は邦題とパブリッシャー名を併記)。

【年間ゲーム大賞・推薦リスト作品】
『Foxy』
『Flip 7』
『Agent Avenue』エージェントアベニュー(すごろくや)
『Sherlock Spürnasen』
『Krakelorakel』
『Bombusters』ボムバスターズ(Engames)/元版タイトル『ボムスカッド』(OKAZU brand)
『Arsène Combo(Castle Combo)』
『Cities』シティーズ(アークライト)※5/21 18:00追記
『Perfect Words』

【年間エキスパート大賞・推薦リスト作品】
『Faraway』ファラウェイ(Engames)
『The Gang』ギャングポーカー(ジーピー)
『Kauri』
『Neuland(Looot)』
『Sen(Zenith)』
『Medical Mysteries: New York』
『Endeavor: Die Tiefsee』エンデバー:ディープ・シー(アークライト)

【年間キッズゲーム大賞・推薦リスト作品】
『Sylaba』
『Captain Cook』
『Die Mäusebande』
『Dein Königreich』
『Cascadia Junior』カスカディア:ジュニア(ケンビル)
『Top die Tort』


林尚志氏の『ボムバスターズ』がドイツ年間ゲーム大賞の最終候補3タイトルにノミネートされたのは、日本人デザイナーとしては梶野桂氏の『SCOUT』以来3年ぶりのこと。いまだにドイツ年間ゲーム大賞を受賞した日本発のタイトルは出ていないため、7月13日の発表での吉報が待ち望まれるところだ。