手に汗握るレースが熱い! でっかい木駒がカワイイ! ふたばくゲームズ『世界の終わりの大運動会-小林さんちのメイドラゴン ボードゲーム-』を一足お先にプレイさせてもらった!

『クレヨンしんちゃん』などの作品で知られる双葉社が新設したボードゲームブランド“ふたばくゲームズ”。その第一弾として登場予定のゲームが『世界の終わりの大運動会-小林さんちのメイドラゴン ボードゲーム-』です。

『小林さんちのメイドラゴン』は、単行本の累計販売数が400万部を突破し、2期にわたってアニメ化され、6月27日には劇場版『小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜』の公開も予定されているクール教信者先生作のコミック。OLの小林さんと異世界からやってきたドラゴンのトールのふれあいを中心に異種族間の交流を描き、ほんわかした日常系のエピソードのなかに異なる文化を持つ者同士のすれ違いやイデオロギーのぶつかり合いが混じるユニークな作品です。本流となる原作に加え、魅力的なサブキャラクターたちが主役になった複数のスピンオフ作品も続々登場しています。

その大人気コミックをボードゲーム化したのが『世界の終わりの大運動会-小林さんちのメイドラゴン ボードゲーム-』。デザイナーは『ドロッセルマイヤーズさんのさんぽ神』のデザインや『Kaiju on the Earth』シリーズ、“ヨフカシプロジェクト”作品などのディレクションで知られるドロッセルマイヤーズ渡辺範明氏が担当しており、古き良きユーロ系メカニクスを取り入れたゲームになっているそうです。

今回は、発売前に同作を実際にプレイし、注目ポイントや面白さのツボをご紹介します。

コンポーネントをチェック! かわいい木駒とキャラクターのタイルに注目!

『世界の終わりの大運動会 -小林さんちのメイドラゴン ボードゲーム-』は、登場キャラクターたち8人が駆けっこで競争し、順位を決めるというすごろくタイプのレースゲーム。まず目を引くのは、そのコンポーネントです。特にキャラクターの木駒は、高さ、厚みともに十分のビッグサイズ。参加キャラクターはトール、エルマ、ファフニール、滝谷、ルコア、翔太、カンナ、イルルの8人で、木駒にはかわいいデフォルメキャラが描かれており、観賞用として飾っても映えるファンアイテムに仕上がっています。

高さ35mmを超えるビッグサイズの木駒は、立てても寝かせても存在感抜群! 100円玉を近くに置いて比較してみましたが、そのサイズ感が伝わるでしょうか?

 

木駒のイラストは両面印刷でプリント。アシンメトリのデザインのファフニール、ルコアと滝谷の3人は表裏でイラストが違う凝りようです。特に滝谷は仕事時のできる男とオフ時のオタク仕様の2種類にモードチェンジ(?)します。

パステル調の淡い色使いでまとめられたゲームボード、しっかりとした厚みとサイズがあるキャラクタータイル、タロットサイズのゲームカードもカラフルな色彩とかわいいイラストで彩られています。

こちらがボックス。

なお、初回版はダブルパッケージ仕様となっており、通常のボックスに加えて特典のクール教信者先生描きおろしイラストカバーが付属します。ところでこのボックスやロゴのデザインと色使い、描きおろしイラストの雰囲気はボードゲーマーとしてなんとなく見覚えがあるような気も……?


※画像はプレスリリースより引用

8つの木駒とカード、タイル類をきっちり収納できるインサート。

木駒やボード、ボックスを見ているだけでワクワクしてきますね! ではさっそくゲームを遊んでみましょう!

実際にゲームをプレイ! 抜きつ抜かれつの激戦を制したのは……?

本作の対応人数は2~4人で、今回は最大の4人でプレイすることにします。まずはキャラクター選び。8人のキャラクターのなかから、ひとり2キャラずつ選んでチームを結成! 各キャラクターはそれぞれ「2マス進む」「手札を増やす」といった固有の特殊能力を持っており、担当するキャラクターの能力の組み合わせや状況次第でさまざまなシナジー効果が発生するため、チーム選びも重要になってくるのです。

……とはいえ、今回はお試しプレイで純粋にキャラクターや世界観を楽しみたいところ。そこまでガッチリとゲーマー視点で考えることはせず、原作での関係性から以下のチームとしました。

●トール&エルマ組(仲良し?ライバル?)
●カンナ&イルル組(居候のちっこいコンビ)
●ファフニール&滝谷組(同居人兼ゲーム仲間
●ルコア&翔太組(召喚)

なお、このゲームの対象年齢は8歳からとなっていますが、特殊能力の要素をなくせばもっと小さなお子さんでも楽しめるのではないか、とのことです。

開始位置をじゃんけんなどで決めたら、スタート地点からコマを並べていきます。大きなコマがずらりと並ぶさまは壮観。さて、いよいよレース開始だ!

手番では、手札を好きな枚数プレイします(開始時の手札の枚数は3枚)。カードにはキャラクター8人の誰かが書かれており、出したカードのキャラクターが1マス進みます。このとき、進むマスに他のキャラクターがいた場合、先の空いたマスまで追い越して移動。最後に、使ったぶんの手札と同じ枚数のカードを山札から補充します。

進んだ先のマスには「山札からカードを1枚引く」「山札にカードを1枚戻す」などの特殊なイベントが発生するマスもあります。自分の担当キャラクター以外でもカードを出せば動かせるため、悪い効果のイベントのマスに他のプレイヤーのキャラクターを突っ込ませるなんてことも……? ちなみに、小林さんはレースに参加していませんが、キャラクターカードとして登場。小林さんは8人の誰でも1マス進められるワイルドカードで、とても重宝する切り札的な存在なのです。

キャラクターの持つ特殊能力は、自分の手番なら任意のタイミングで発動可能。能力を使ったキャラクターは、8人のキャラクターのうち5人が能力を使用すると、次の手番より再び特殊能力を使えるようになります。

中盤の様子。だんだんと列がばらけてきました。エルマが先頭を走り、ファフニールとルコアが追う展開に。ゲームは誰かがゴールしたらその手番で終了し、その時点でのキャラクターの順位によってひとりずつに得点が入ります(1位8点、以下1点ずつ減点となり、最下位の8位が1点)。担当キャラの一方が好順位でも、もうひとりが下位だと合計点が低くなってしまうので、担当キャラクタ―たちの両方をできるだけ上位に持ってくることが重要。今回は先頭のエルマと同チームのトールが4位につけており、このまま順調に進めば高得点が期待できそうです。

抜きつ抜かれつのデッドヒート! 団子レースとなり、トップのキャラクターがころころと入れ替わる熱い展開が続きます。

いよいよ終盤。各チームが駆け引きを繰り広げ、睨み合いの牽制合戦。皆があえてゴールはせずに列の後ろのキャラクターをじりじりと進めていきます。押し出されるように翔太が先頭に躍り出ますが、ゴールまでは一歩届かず……。

ついにトールがゴールに突入! 途中快走していた同チームのエルマは失速して最下位に沈んでいたのですが、最後に猛烈な追込みを見せて2位を確保。トール&エルマ組がワンツーフィニッシュを決めました。激しかったレースもついに決着、最後まで順位が読めない熱い戦いでした!

コレクトアイテムとしての価値としっかりとしたゲーム性を両立した、満足度が高いタイトル

いかがだったでしょうか。

『世界の終わりの大運動会-小林さんちのメイドラゴン ボードゲーム-』のルールは5~10分程度で説明できるシンプルなものですが、キャラクターごとの特殊能力の存在と使うタイミング、他人のキャラクターを動かして自分を有利にしていく部分など、しっかりと考えどころがあり、勝つために戦略が必要なゲームでした。

楽しく豪華なコンポーネントはキャラクターグッズやファンアイテムとしてじゅうぶん価値があるもの。そのうえでゲーム性もきちんと確保してあると感じました。原作のことを知らなくても楽しめる、知っていればもっと楽しめる。コミックやアニメがテーマのゲームとして、原作ファンも、そうでない人も、満足がいくものになっていると思います。

“ふたばくゲームズ”では、今後も双葉社が持つコンテンツをボードゲーム化していくとのこと。次はどのようなタイトルが登場するか、期待が高まるところです。なお、BROADでは後日“ふたばくゲームズ”スタッフへのインタビューも予定しておりますので、こちらも楽しみに待っていていただければと思います。

世界の終わりの大運動会-小林さんちのメイドラゴン ボードゲーム-

メーカー:双葉社/ふたばくゲームズ
プレイ時間:30分
プレイ人数:2-4人
対象年齢:8歳以上
発売日:一般販売2025年6月18日/ゲームマーケット先行販売(2025年5月17~18日)
希望小売価格:4,400円(税込)/ゲームマーケット会場特別価格4,000円(税込)

原作/パッケージイラスト:クール教信者『小林さんちのメイドラゴン』
ゲームデザイン:渡辺範明(ドロッセルマイヤーズ)
グラフィックデザイン:TANSAN
イラスト:toudou ai
編集:株式会社双葉社

双葉社 特設サイト
https://www.futabasha.co.jp/maidragon/boardgame/

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