月〜金曜日の朝8時からTBSテレビ系列で生放送のバラエティ番組「ラヴィット!」では、最新のテレビゲームや古典的な伝統ゲーム、オリジナルのリズムゲームなどが遊ばれています。市販のボードゲームや同人ゲームが紹介されることも多いので、ボードゲームファンとしては見逃せない番組なのです。
では、2025年3月第3週に取り上げられたボードゲームを紹介します。
3月18日 火曜日
ババ抜き
〈ババ抜き/2人~/15分〉
配られたカードを減らして手札を0枚にするのが目的のトランプゲーム。
52枚のトランプにジョーカー1枚を加えた合計53枚のカードを全員に配り切ります。この時点で同じ数字のカードが2枚あったら、手札から出して2枚とも捨てます。自分の手番では、隣の人の手札からカードを1枚引きます。引いたカードの数字と同じ数字のカードを持っていたら、手札から2枚とも捨てます。これを全員順番に繰り返して、最後までジョーカーを持っていた人が負けとなります。番組では、ジョーカーを最後まで持っていた人が勝ちという逆ババ抜きのルールで遊んでいました。
元々は150年ほど前にイギリスで生まれた「オールドメイド」がベースになっているゲームです。オールドメイドは、52枚のトランプからQ(クイーン)を1枚抜いた51枚を使って遊びます。クイーンが3枚しかないので、最終的にはクイーンが1枚残ってそのクイーンを持ってた人が負けというゲームです。ちなみにオールドメイドは婚期を逃した未婚の女性という意味で、最後に残ったクイーンがオールドメイドということになります。1907年発行の『世界遊戯大全』という世界のいろんな遊びが書かれた書籍の中で「お婆抜き」と訳されて日本に紹介されました。
トランプにジョーカーのカードが新たに加わったのが1880年頃で、イギリスでオールドメイドのルールが作られた時代のトランプにジョーカーは存在していませんでした。日本にオールドメイドのルールが伝わった1907年にはジョーカー入りのトランプが存在していたので、日本ではクイーン1枚を抜いた「お婆抜き」ではなくジョーカーを加えたアレンジバージョンが定着したと言われています。クイーン1枚を抜かないのに「お婆抜き」が「ババ抜き」という名前になって定着しているのは不思議ですね。さすがに「ジョーカー加え」では語呂が悪いですが。
また、ババ抜きにはカードの引き方に2パターンあります。1つは、右隣の人からカードを引いてから左隣の人に手札のカードを引いてもらう先引き型。もう1つは、右隣の人に手札のカードを引いてもらってから左隣の人のカードを引く後引き型。先引き型の方がジョーカーがいろんな人に周る機会が多くなるので盛り上がりやすくなります。番組では過去3回後引き型でプレイしていましたが、今回は先引き型になっていました。
3月20日 木曜日
サンレンタン
〈サンレンタン/2〜6人/8歳〜/15分〉
出題者が選んだ答えの順位を当てるコミュニケーションゲーム。
1人が出題者になり、残りの人が回答者になります。お題カード1枚を表向きにしたら、出題者は7つの選択肢の中から1〜3位を選んでアルファベットが書かれた順位カードを伏せます。回答者は、出題者が選んだ答えの順位を予想します。全員が予想したら出題者は答えを発表して、当てた順位に応じて得点を獲得します。全員が出題者をやったら最終的な得点を競います。
友達同士で遊ぶと「性格的にこれは選ばないよね」「好き嫌い知ってるけど、これが上位なのは確実」と出題者の考え方やクセをじっくり考察することになって、非常に盛り上がるボードゲームです。出題者になると、みんなが自分の趣味嗜好に真剣に向き合ってくれるので照れ臭くもありますね。得点を競う敵同士なのに、何故か予想を当ててもらいたくなるのも不思議なところ。
ゲームマーケット2024春で頒布されて、2024年10月に幻冬舎から全国流通版が発売されました。仲間同士での飲み会などで気軽に遊べるゲームとして定番になりつつありますね。お題カードの内容もかなり練られたものが多く、40枚もあるので何度も繰り返し遊べます。お笑いコンビラランドのYouTubeチャンネル「ララチューン」のスタッフが制作したボードゲームという事で、番組で取り上げられて話題になりました。動画は以下のものになります。