【おすすめ!最新!!ボードゲーム】アジアの鳥が収録『ウイングスパン:東洋の翼』は単独でも遊べる独立拡張でありつつ、基本セットと一緒なら最大7人プレイ可!

野鳥を集めてゆく鳥ゲーム『ウイングスパン』。カードを並べることで特殊効果を生み出してゆく、いわゆるエンジンビルドを楽しめる作品として2019年にリリース。ドイツ年間大賞エキスパート部門を受賞し、その後もずっと人気の定番ゲームです。

これまでにいくつかの拡張が発売されました。バリエーション豊かな鳥カードが追加された第1弾拡張『欧州の翼』、花蜜ルールが加わり個人ボードも一新された第2弾拡張『大洋の翼』の2種類です。

今回ご紹介する『東洋の翼』(2023年1月26日発売予定)は、『ウイングスパン』拡張の第3弾になります。

拡張としての位置づけ

第1弾拡張が純粋にカードを増やすことでプレイ時のバリエーションを豊かにし、エンジンを作るときの計画を一層楽しめるようになっていました。第2弾拡張は、カードが増えるのはもちろんですが、花蜜ルールが増えたことで鳥カードを出しやすくなり、より快適にプレイできるようになりました。

では、この『東洋の翼』はというと、前2作と異なり基本セット無しでもプレイできる「独立拡張」という位置づけでリリースされています。しかも、単体でプレイするときはソロまたは2人専用になっていて、基本セットと混ぜることで従来通りのプレイもできますし、さらに6人や7人といった大人数でもプレイできるという懐の広い仕様になっています。

ソロ・2人専用としてのプレイ

従来の基本セットでもソロ・2人のプレイはできましたし、この東洋の翼でも同じようなプレイは可能です。

ただし、『東洋の翼』には新要素としてソロ・2人時だけに使える「つがいモード」が追加されています。これは特別なボードを使うモードで、「鳥カード」を「森林・草原・湿地」にプレイする際に、通常の鳥カードの配置に加えて「つがいトークン」と言われる特別な駒を新しいボードに配置します。

ボードには、「森林」に鳥を出したとき、「草原」に鳥を出したとき、「湿地」に鳥を出したとき、といった大きな区分からはじまり、「どういう餌を与えて鳥カードを出したか」「出した鳥の顔の向きやサイズはどうだったか」といった駒を配置するための条件が描かれています。

自分が出した鳥カードが配置条件に一致している場所があれば、該当箇所から1カ所につがいトークンを置くことができるのです。つがいトークンを置くと場所によっては、「追加カードが貰える」「卵が貰える」など臨時のボーナスがあり、相手が何処に配置していっているか見定めておくのは重要です。

さらに各ラウンドの終了時には、指定された条件により近く「つがいトークン」を配置していたプレイヤーにボーナス得点が入りますし(例:森林ゾーンにより多く配置)、ゲーム終了時には配置した「つがいトークン」の形によって追加得点が得られます。

いままでの『ウイングスパン』がお互いの手元にいかに効率の良いエンジンを鳥たちによって作ってゆくかという勝負だったものから、「一種の陣取り」的な要素が加わることで、相手が何の種類の鳥カードをプレイしたのかを気にするようになりました。

「つがいトークン」を置ける場所は限られていますので、手元に出したい鳥カード、「つがいトークン」を置くために出したい鳥カードの2つで悩ましさがでてきて、2人プレイがとても面白くなっています。

ソロでも従来と同様に自動的に対戦相手を処理してくれるオートマでプレイすることもできますし、オートマとつがいモードで対戦することもでき新鮮です。

大人数でプレイする

『東洋の翼』を基本セットに追加すると従来通りのプレイもできますが、さらに多くの人数となる6人や7人でプレイする「群鳥」モードも用意されています。

6人や7人でプレイすると手番が来るまでの待ち時間が長くなり、いわゆる「ダウンタイム」が発生してしまいます。それを解決するのが「群鳥」モードです。方法はシンプルで、『ウイングスパン』がプレイヤー間のやりとりが少ない事を利用して「ボードで指定された2人が同時にプレイを行う」という画期的な方法を導入しています。

例えば6人プレイの場合だと、つねに2人が同時に手番を行うので実質3人プレイと同じ速度でプレイが進む、というわけです。これはあり得たようで無かったコロンブスの卵的な発明かもしれません。


というわけで今回紹介した『ウイングスパン:東洋の翼』は、単体でプレイするときはソロ・2人専用となり、「つがいモード」で新しい駆け引きを含んだプレイができます。基本セットと合わせることで、第1弾・第2弾拡張同様にカードの種類が増えた『ウイングスパン』としてプレイすることもできますし、「群鳥モード」を使ってさらに多くの人数でも楽しめる、非常にお得な拡張セットになっています。

『ウイングスパン』をすでにお持ちの方はもちろんのこと、『ウイングスパン』を試してみたいけど普段ボドゲを遊ぶときは2人プレイが多いかも……という方には、とくにお勧めだと思います。

ご紹介しました内容は映像でも説明していますのでご興味ありましたら、そちらもぜひご覧ください。

ウイングスパン 東洋の翼 完全日本語版

日本語版発売元:アークライト

デザイナー: エリザベス・ハーグレーブ
発売日:2023年1月26日
価格:5940円[税込]

プレイ人数:1~2人(基本セットと組み合わせることで6~7人)
対象年齢:14歳以上
プレイ時間:40~70分