ドイツ年間ゲーム大賞2024ノミネート作品発表! 大賞の栄冠に輝くのはどのタイトル?

※写真はSpiel des JahresのXポストより

ドイツ年間ゲーム大賞選考委員会は、6月11日、2024年の同賞のノミネート作を発表した。

ドイツ年間ゲーム大賞は1979年から続いている賞で、年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)、年間エキスパートゲーム大賞(Kennerspiel des Jahres)、年間キッズゲーム大賞(Kinderspiel des Jahres)の3部門がある。受賞作はパッケージに受賞を表すマーク(通称“ポーン”)の表示が可能となる。

SpieldesJahres: https://www.spiel-des-jahres.de/

 

昨年(2023年)の受賞作は、年間ゲーム大賞に『ドーフロマンティック』(Pegasus Spiele/テンデイズゲームズ)、年間エキスパート大賞に『チャレンジャーズ!』(Z-MAN Games, 1 More Time Games/ホビージャパン)、年間キッズゲーム大賞に『Mysterium Kids(ミステリウム・キッズ)』(Libellud, Space Cow)の3タイトル。

2023年は日本人デザイナー山田空太氏の『IKI:江戸職人物語』がエキスパート部門にノミネートされた。2024年は宮野華也氏の『TRIO(日本版タイトル:ナナ)』が年間ゲーム大賞の推薦リスト入りしている。

ノミネート作品は各部門3作ずつで、このなかから各部門の大賞作品が選定され、7月21日に発表される。今年のノミネート作は、候補作として挙がりながら惜しくも選外となった推薦リストの作品を含め、すでに日本語版が発売されているものや、今後発売が予定されているタイトルがいくつかある。

2024年のノミネート作品を、年間ゲーム大賞、年間エキスパート大賞、年間キッズゲーム大賞の3カテゴリに分け、以下に紹介する。
※ゲームのタイトルは『』内に表記し、基本的に英語タイトルもしくは独語タイトルで記載。邦題があるものについては続けて記載している。カッコ()内はパブリッシャー名。

【年間ゲーム大賞ノミネート作品】

『In the footsteps of Darwin』ダーウィンと歩む「種の起源」(Sorry we are french/ギガミック)

プレイヤーは若手の研究者となり、生態系を調査して情報を集め、成果を発表してダーウィンの「種の起源」執筆を助ける。タイルを集めて個人ボードに配置し、獲得したタイルや、個人ボードの列・行を埋めることで得点を獲得していく。

『Captain Flip』(PlayPunk)

引いたタイルを5×5のスペースに入れていくタイル配置&セットコレクション。タイルは裏表両面使うことが可能で、落ち物パズルゲームのように下詰めで配置される。タイルは配置する場所によって得点の条件が変わったり、特殊な効果を発揮する。1プレイは短いが、何度もプレイしたくなる中毒性があるゲーム。

『Sky Team』スカイチーム(Kosmos/Scorpion Masqué)

2人専用の協力ゲーム。プレイヤーは機長と副操縦士になり、航空機を空港に着陸させることを目指す。全7ラウンドで、プレイヤーは1ラウンドごとに4つのダイスを振り、ボード上に配置して航空機を安全に着陸させるための条件を満たしていく。

年間ゲーム大賞・推薦リスト作品

『Trio』トリオ/元版タイトル:ナナ
『Passt nicht!』
『Trekking Through History』
『Schätz it if you can』
『Harmonies』ハーモニーズ
『Ghost Writer』ファントム・インク

【年間エキスパート大賞ノミネート作品】

『Daybreak/e-Mission』(CMYK/Schmidt Spiele)

『パンデミック』のマット・リーコック作。手札をプレイして効果を重ねていくエンジンビルドの協力ゲーム。プレイヤーはアメリカや中国などの国・地域を受け持ち、炭素排出量を抑えつつ国内の電力需要を満たしていく。温暖化が極限まで進行するとゲームオーバーになってしまうため、個人のエンジンを作りつつも全体の状況に気を配らなければならない。

※ポスト内ゲーム写真はboardgamearenaのもの

『Zug um Zug – Legenden des Westens』チケット・トゥ・ライド・レガシー:西部開拓記(Days of Wonder/ホビージャパン)

路線拡張の名作『チケット・トゥ・ライド』にレガシー要素を加えたタイトル。プレイヤーは全12回のゲームで路線を作り上げていく。ゲームを進めるごとにプレイ内容によってルールが追加・変更され、新要素が開放されていくため、唯一無二のドラマチックな展開を楽しめる。

『Die Gilde der fahrenden Händler』ザ・ギルド・オブ・マーチャント・エクスプローラーズ(AEG/ケンビル)

商人たちによる開拓・探検合戦。全プレイヤー共通のカードを参照しながら、マップ上で探検・航海を行い、勢力圏を拡大していく。フリップ&ライトに近いプレイ感で、4種のマップと多彩な目標カードにより高いリプレイ性を持つ。

年間エキスパート大賞・推薦リスト作品

『Mischwald』フォレストシャッフル
『Botanicus』
『Ritual』
『Bier Pioniere』

【年間キッズゲーム大賞ノミネート作品】

『Große kleine Edelsteine』(Schmidt Spiele)

ゴブリンと共に、王冠から抜け落ちた宝石を探し出す。場に裏返しに置かれた宝石のなかから、カードに指定されたものを集めていく。『クアックサルバー』『ガンシュンクレバー』のヴォルフガング・ヴァルシュ作。

『Magic Keys/Die magischen Schlüssel』(Happy Baobab/Game Factory)

ダイスロール&運試し。サイコロを振って道を進み、宝箱のある場所で箱を開くことができると宝石を獲得。すべてのダイスで眠りの目が出ると手番が終わってしまう。『チャレンジャーズ!』のマルクス・スラウィチェック作。

『Taco Katze Pizza Junior』(Albi, Blue Orange, Dolphin Hat Games, MIPL)

『タコス』(日本版はジーピーより)の姉妹作。タコス、子猫、ピザのどれかをコールしてカードをめくり、同じカードが出たら連続プレイ。キャンディーが出たら早い者勝ちでカードを取る。

年間キッズゲーム大賞・推薦リスト作品

『Lecker Lava』おいしい溶岩
『Die Nadel im Heuhaufen』干し草かくれんぼ
『Fluffy Valley』


ドイツ年間ゲーム大賞の発表は、7月21日(現地時間)。どのゲームが受賞するのか、楽しみに待っていよう。