『ミスターダイヤモンド』復刻版発売記念! ダイヤモンドが使われているボードゲーム8選

2024年6月29日、ハナヤマから『ミスターダイヤモンド』の復刻版が発売されました。

元々は1993年に発売されて入手困難になっていたボードゲームです。似たようなゲームがなく、再販もされず、面白いという噂だけが流れていたボードゲームです。ネットオークションやフリマサイトなどでは価格が高騰化していたボードゲームの1つになります。ゲームを多数所有しているボードゲームカフェでも『ミスターダイヤモンド』のオリジナルを置いている所はなかなか無いでしょう。

簡単にゲーム内容を説明すると、ボード上に並べられたダイヤをつまんで取るだけのゲームです。しかし、ボードに固定された取れない偽物のダイヤをつまむと失敗。しっかり本物のダイヤを見極めなくちゃいけません。見た目ではほとんど見分けがつきませんが、他の人がつまんだのを覚えておけば偽物をつかむことはないはず…という記憶力と注意力が試されるゲームです。ボードにくっついたダイヤをつまむと必ず笑いが生まれる不思議なゲームでもあります。

復刻版の変更点は、プレイ人数が8人から6人に減っています。そして、得点獲得の方法がちょっと違います。復刻版の方がカードのめくり運に左右されにくいルールになっているので、ダイヤの見極めだけじゃなく勝負の行方に関しても最後まで注目してしまうシステムになっていますね。未プレイの方はもちろん、オリジナルしか遊んでない人も復刻版発売のこの機会に是非!

ということで、ダイヤモンドが使われているボードゲームを8タイトル紹介します。もちろん本物のダイヤが使用されている訳ではありませんが、カードにダイヤモンドが描かれていたりダイヤモンドの形をしたコマなどが使われているボードゲームをピックアップ。キラキラした宝石は人を魅力する象徴なんだと再認識です。

すりかえダイヤ

すりかえダイヤ/3〜5人/9歳〜/20分〉

泥棒がすり替えたダイヤを当てる正体隠匿ゲーム。

大きさがちょっとだけ違う30枚のダイヤタイルを使って遊びます。役割カードを配って「どろぼう」と「警備員」に分かれます。「どろぼう」は、「警備員」が目を閉じている間にテーブルに置いてあるダイヤタイル5枚の中から1枚を取って、持っている偽のダイヤタイルとすり替えます。全員目を開けて、すり替えられたダイヤタイルを当てるゲームです。

ダイヤタイルは、ホントに少しだけ大きさが違うのでよ〜く見ないとどれが入れ替えられたか分かりません。正体隠匿ゲームは論理的推理力が必要で難しいゲームが多いですが、『とりかえダイヤ』は注意深くダイヤタイルを見ればわずかな違いを当てられるシンプルなゲームです。コンポーネントも可愛いくて子供も一緒に遊べます。

ダイヤモンド

〈ダイヤモンド/3〜8人/8歳〜/40分〉

全員で坑道を進んで、より多くのダイヤモンドを集めるチキンレースなバッティングゲーム。

コマを握れば坑道を進む、何も握らなければ坑道から戻る。全員同時に握った手のひらを開いて、どちらの行動をするか意思表示します。次にカードを1枚めくり、カードに書かれた数のダイヤモンドを坑道に残った人で平等に分けます。カードにはダイヤモンドだけではなく、サソリや落石などの失敗カードもあって、同じ種類の失敗カードが2枚めくられると今まで獲得したダイヤモンドは没収されます。没収される前に坑道から戻れればダイヤモンド獲得です。これを繰り返して、5つの坑道を挑戦後にダイヤモンドが多い人が勝利です。

ダイヤモンドは坑道に残っている人で分配するので、1人だけ坑道に残っていればダイヤモンドが全て貰えます。残り続ければ一気に大逆転もありますが、欲張っているとダイヤモンドが没収されるというチキンレースのような駆け引きが面白いゲームです。完全にカードめくりの運ゲームになりますが、大人数でやると盛り上がりやすいですね。同じ作者によるリメイク作『インカの黄金』のほうが有名で入手しやすいです。

ダイヤは誰の手に

〈ダイヤは誰の手に/3〜5人/10歳〜/30分〉

泥棒になって多くのダイヤを集めるメイフォローのトリックテイキングゲーム。

数字が1〜20で、スートが「番犬」「泥棒」「マダム」の3種類の60枚のカードを使って遊びます。全員が順番にカードを1枚出すトリックを行って、1回ずつ勝ち負けを判断します。トリックの勝敗の決め方は、スートが1種類なら最大数を出した人が勝ち。スートが2種類ならジャンケンのような3すくみに従って強いスートで最大数を出した人の勝ち。スートが3種類なら最小数を出した人が勝ち。勝った人が出たカードを全て獲得します。カードがなくなるまで繰り返して、マダムに書いてあるダイヤの数の合計数が多い人が勝利となります。

最終的に、番犬の枚数だけ泥棒を捨てて、泥棒の枚数だけマダムを捨ててから点数計算になります。枚数を意識しながらカードを獲得しないと、トリックに勝ち続けても得点にならないという変則トリックテイキングです。

宝石の煌き

宝石の煌き/2〜4人/10歳〜/30分〉

宝石商になり、威信点を稼ぐ拡大再生産ゲーム。

ルビー・エメラルド・サファイア・オニキス・金、そしてダイヤモンドの6種類の宝石トークンを使って遊びます。自分の手番では、宝石トークン3枚を取るか、貯まった宝石トークンを払って発展カードを獲得します。発展カードに書かれた点数が15点になった人が勝ちです。

シンプルで悩ましいボードゲームで、拡大再生産のシステムを持つゲームの超定番です。2024年7月にイラストが一新された新版が発売されますが、ダイヤモンド型のスタートプレイヤーマーカーが付いています。

宝石がいっぱい!

宝石がいっぱい!/2〜6人/4歳〜/5分〉

鉱山で、より多くの宝石を採掘するメモリー系カードゲーム。

採掘カードを裏面にしてテーブル上に全て並べ、宝石カード10枚を小さい数から順番に並べたらゲームスタート。自分の手番では、採掘カードを1枚めくります。「?」と書かれた宝石マークをめくったら、一番点数の低い宝石カードを獲得します。採掘カードをめくって、裏面と同じで何も書いてないカードだったらハズレ。そのハズレのカードは取り除かずにそのまま置いておきます。宝石カード10枚が無くなった時に、最も点数の高い人の勝ち。

カードを1枚めくるだけの神経衰弱ゲームです。一度めくったはずなのに、表と裏が同じハズレカードを再びめくってしまうのが可笑しくて笑ってしまいます。そこが『ミスターダイヤモンド』に似てますね。宝石だけではなく、恐竜の化石や金塊もあってとにかく楽しい。点数計算をしてくれる人がいれは幼い子供も一緒に遊べます。キラキラした宝石のトークンと説明書の詳しい宝石の解説文が楽しさを倍増させてくれます。

ダイヤモンドクエスト

ダイヤモンドクエスト/1人/10歳〜〉

条件に合うように宝石を配置し、赤いダイヤモンドの位置を当てる1人用パズルゲーム。

13個のマス目のボードと13個の半透明な宝石トークンを使って遊びます。問題が80問掲載されている本の中から1問選んでクリアを目指す1人専用パズル。問題は、「この形の宝石の隣にはこの色は置けない」「この3色が並んでいる」などの条件が図解で書いてあります。全てを正しく配置するとマスが1つだけ空くので、そこに赤いダイヤモンドを置いたら正解です。

ギシンアンキの塔

ギシンアンキの塔/2人/9歳〜/20分〉

より価値の高い塔2つを選ぶ2人専用推理ゲーム。

向かいあった2人の間にダイヤが埋め込まれた塔6つを並べ、各々が2つの塔を選んだらダイヤの合計数を比較します。数の多い方が勝ちで、3本先取で勝敗を決めます。塔に埋め込まれたダイヤモンドは0〜4と2が2つの6種類。ダイヤは塔の周りに白の丸い点で表されていますが、2人は向かいあっているので塔の半分しか見ることが出来ません。半分しか情報がない中で、より価値の高い塔を取り合います。塔の上にトークン2つを置いたら塔を獲得で「あの塔を欲しかってるのは点数が高いから…?」と、ブラフの心理戦と論理的な推理を短時間でじっくり味わえるゲームです。

マフィア・デ・クーバ

マフィア・デ・クーバ/6〜12人/10歳〜/30分〉

革命前のキューバのマフィアをテーマに、ボスのダイヤモンドを盗んだ人を当てる正体隠匿ゲーム。

ボス役を決めて、プレイ人数に応じた役職トークンとダイヤモンド15個をシガーケースの中に入れたらゲームスタート。ボスはシガーケースから最大5個までのダイヤモンドをこっそり手に取って、右隣の人にシガーケースを渡します。受け取った人は、役職トークン1つを取るかダイヤモンドを好きなだけ取るかのどちらかを行います。そして右隣の人にシガーケースを渡し…というのを繰り返して、ボスがダイヤモンドを盗んだ人を全員当ててダイヤモンド15個を取り戻すという正体隠匿ゲームです。

人狼のように複数人で議論になるのとは違って『マフィア・デ・クーバ』はボスが司会者となって気になる人に質問を繰り返していきます。1vs多数のちょっと変わった正体隠匿になります。そしてゲームが始まった時点では、誰がダイヤモンドを盗む人なのか役職が何なのか決まっていないのも特徴です。役職は、ボスに疑われたら勝利のFBIや右隣の人が勝てば勝利になる運転手などがあります。


ダイヤモンドをモチーフにしているゲームは、説明しなくても「ダイヤが大切なんだな」って直感的に理解できるのがいいですね。ダイヤモンドがマイナス点になるボードゲームなんてないですから。