今年もドイツでエッセン・シュピールが行われました。来場者数が20万人だとか。改めてボードゲームの本場はドイツなんだなと再認識させられますね。
という事で、ボードゲームのタイトルで勉強するドイツ語講座。
邦題がついてなくて、原題のままの意味不明なタイトルって結構ありますからね。ボードゲームのタイトルの意味を調べながらドイツ語を覚えましょう!
「ニムト」
原題は「6nimmt!」です。nimmtは「取れ」という意味。
このゲームは、列の6番目にカードを置いた人がその前にある5枚のカードを引き取らなきゃいけないルールなので、6番目の人はカードを引き取れってタイトルがゲーム内容を表してるんですね。
「ガイスター」
原題は「Geister」です。Geisterは「幽霊」という意味。
ボード上のコマは全てオバケなんですよね。赤いのが悪いオバケ、青いのが良いオバケ。そのままのタイトルとなってます。
「ゲシェンク」
原題は「Geschenkt」です。Geschenktは「贈り物」という意味。
カードの裏には赤いリボンが描かれててカードそのものがプレゼントっぽいんですよね。それだけじゃなく、欲しく無いカードはチップを支払う事で回避出来るので、貯まったチップも贈り物って感じもあって。上手いタイトルつけたなぁと。
「イントリーゲ」
原題は「intrige」です。intrigeは「陰謀」という意味。
交渉したり、賄賂払ったり、裏切ったり、約束守らなかったり…。友情破壊ゲームなんて言われてて陰謀レベルじゃないですけどね。陰謀ってタイトルが可愛く思えるほど。
「クーハンデル」
原題は「Kuhhandel」です。これは2つの単語が合体していて、kuhが「牛」Hundelが「商取引」なのでKuhhandelは「牛取引」という意味になりますかね。
いろんな動物カードを競りと取引きで集めてお金を稼ぐゲームで、牛以外のカードも沢山あるのになぁ。しかも一番点数高いカードは馬なんですよ。何故、牛にスポットを当てたんだろ?
「ウントチュース」
原題は「Und Tschüss!」です。Und Tschüssは「じゃ、さよなら!」という意味。
全員一斉に数字カードを出して、最も小さい数字を出した人は得点カードを獲得。それ以外の人で再び一斉に数字カードをオープンして、最小の数を出した人が得点カードを獲得……を繰り返して、最後に残った1人だけが得点カードを貰えないというルール。なので、良きタイミングで「じゃ、さよなら」と場を離れたい気持ちがタイトルになっています。
「ハリガリ」
原題は「Halli Galli」です。Halli Galliはスラングで「バカ騒ぎする」という意味。
カードを1枚めくって、全員のカードに描かれたフルーツの合計が5個になったらベルを叩いて「チーン!」と鳴らすというアクションゲーム。とにかくベルがうるさくて近所迷惑にならないかなぁ〜と心配になるゲームですけど、バカ騒ぎってタイトルだったとは!やかましいのは折り込み済み。
「アブルクセン」
原題は「Abluxxen」です。Abluxxenは存在しない言葉で「盗む」という意味のabluchsenのもじりのようです。発音は同じ。
配られたカードを自分の前に出し切ればゲーム終了で、出したカード枚数から持ってるカードを引いた差が得点。ルールは単純なんだけど、せっかく出したカードが他人に奪われていくんですよね。取られたら取り返しての繰り返し。まさにアブルクセン(盗む)ゲームですね。
「ボーナンザ」
原題は「Bohnanza」です。これも存在しない単語で、「幸運」を意味するBonanzaと「豆」を意味するドイツ語のBohneを合わせた造語。しかも、Bonanzaはスペイン語なのでドイツ語でもないミックスした言葉!
豆を植えて収穫してお金を稼ぐゲーム。丁度いいタイミングで狙ってた豆が来た時は嬉しいんですよ。そして他人との交渉もお互いが得する事が多いので、ずーっとハッピーなゲームてす。豆と幸運のゲームか。よく出来たタイトルだこと。
「ガンツ・シェーン・クレバー」
原題は「Ganz Schön Clever」です。Ganz Schönが「とても美しい、とても可愛い」という意味で、Cleverは「賢い」という意味。これを繋げると「物凄く賢い、誰よりも賢い」という意味になるそうです。
サイコロの出目を紙に書き込んで高得点を目指す紙ペンゲーム。書き込む場所や順番によって様々なアクションが使えるので、これだけなのに楽しいんですよね。なんとも中毒性もあって。何度も300点を超えられる人は物凄く賢い人だと思います。
「ノイ」
原題は「neu」です。neuは「新しい」という意味。
手札から出す数を加えながら100を越えないようにカードを出していくゲーム。場の数がドンドン大きくなって、常に新しい数になるからこのタイトルがついたんでしょうね。
と言うか、実はこのゲームは日本生まれ。ドイツ語タイトルの日本のゲームなんです。ドイツゲームにリスペクトする気持ちがあってドイツ語のタイトルにしたんでしょうかね。
どうでしょう、ドイツ語の勉強になりましたか?何も考えず遊んでも構わないんですけど、ルール説明の時に雑学として使えるんじゃないでしょうか。