月〜金曜日の朝8時からTBSテレビ系列で生放送のバラエティ番組「ラヴィット!」では、最新のテレビゲームや古典的な伝統ゲーム、オリジナルのリズムゲームなどが遊ばれています。市販のボードゲームや同人ゲームが紹介されることも多いので、ボードゲームファンとしては見逃せない番組なのです。
では、2024年12月第2週に取り上げられたボードゲームを紹介します。
12月10日 火曜日
ババ抜き
〈ババ抜き/2人〜/15分〉
配られたカードを減らして、手札を0枚にするのが目的のトランプゲーム。
52枚のトランプにジョーカー1枚を加えた合計53枚のカードを全員に配り切ります。この時点で同じ数字のカードが2枚あったら、手札から出して2枚とも捨てます。自分の手番では、隣の人の手札からカードを1枚引きます。引いたカードの数字と同じ数字のカードを持っていたら、手札から2枚とも捨てます。これを全員順番に繰り返して、最後までジョーカーを持っていた人が負けとなります。番組では、ジョーカーを最後まで持っていた人が勝ちという逆ババ抜きのルールで遊んでいました。1ヶ月半振りの2回目になります。生放送のテレビで延々とババ抜きが遊ばれるなんて!
ババ抜きは150年ほど前にイギリスで生まれたトランプゲーム「オールドメイド」がベースになっています。オールドメイドは、52枚のトランプからQを1枚抜いた51枚を使って遊びます。クイーンが3枚しかないので、最終的にはいずれかのクイーンが1枚残ってそのクイーンを持ってた人が負けというルールです。ちなみにオールドメイドは婚期を逃した未婚の女性という意味で、最後に残ったクイーンがオールドメイドということになります。1907年発行の『世界遊戯大全』という世界のいろんな遊びが書かれた書籍の中で「お婆抜き」と訳されてオールドメイトが日本に紹介されました。トランプにジョーカーが加わったのが1880年頃なので、イギリスでオールドメイドのルールが作られた時代にはジョーカーは存在していませんでした。日本にオールドメイドが伝わった頃にはジョーカー入りのトランプが存在していたので、Qを抜いた「お婆抜き」ではなく、ジョーカーを加えたアレンジバージョンの「ババ抜き」が日本では定着したと言われています。
また、ババ抜きにはカードの回し方に2パターンあります。1つは、右隣の人からカードを引いて、左隣の人に手札のカードを引いてもらう先引き型。もう1つは、右隣の人に手札のカードを引いてもらってから、左隣の人のカードを引く後引き型。先引き型は、引いたカードがすぐ左隣の人に引かれる可能性があるので、ジョーカーが他の人に渡りやすくてゲームの展開が派手というメリットがあります。後引き型の場合、ジョーカーを引いた後に少なくとも一周は持ち続けることになって、ジョーカーの動きが少なくなります。
番組では後引き型を採用していて、手札の残りが1枚になった人は一周待ってから右隣の人にカードを引かれてゲームから脱落となってました。脱落すると電流が流れるビリビリイスの罰があるので、カードを引かれるまでの一周が焦らされたように見えて面白くなってましたね。