ボードゲームパブリッシャー紹介シリーズ第4弾【ハバ】

ボードゲームを作っている会社の歴史と扱ってるゲームを調べてみようという企画。

4回目となる今回はハバです。HABA。黄色い箱でお馴染みのメーカーですね。

 

1938年4月、ドイツのバーバリア地方にあるローダッハという町にハーバーマスさんが設立した会社だそうです。伝統的な玩具作りから始まり、幼稚園向けのイスやテーブルなど子供用家具も製造しているグループ会社なんですね。

1950年に行われたおもちゃの見本市に参加する時に「HABA」という名前を使って、それが社名になったそうです。公式サイトにも由来が書いてないんだけど、創業者のハーバーマス(Habermaass)から来てるんじゃないですかね。多分そうでしょう。

年間500個の新製品を作っているとのこと。日本に入って来てるのはごく一部ってことですね。

 

おどろいたのが、ゲームに使われるコマやサイコロなどは全て自社製!大きな工場があって、木材が毎日届くそうです。工場で働いているのは3年間の研修を経た木工技師マイスターで、数mmのビーズでさえも高品質を目指して作られているそうな。と言うか、全て自社製品なので1年間に作ってる物の数が凄い。サイコロ180万個です。他のコマとかチップとかコンポーネントは158万2720個。1年間に作ってる数の話ですよ。

会社のサイトにはボードゲームの試みが沢山書いてあって、そのどれもが驚き。現在2000人くらいの従業員を抱えていて60%が女性。地元の近くに住んでる人が多いのか会社の自転車で通勤するのでみんな健康的らしい。残った木材のリサイクルや環境保護などにも力を入れていて、ドイツで最初に「エコ監査」というのを認められた玩具会社だそうです。更に会社の敷地内には24種類の鳥がいて種の保護にも役立っているそうな。

もうね、ボードゲーム関係ない話になってきましたね。いろんな事もやってるボードゲームパブリッシャーって事なんです。ホントは「何で黄色い箱なの?」とか「一番のヒット商品は?」とか知りたかったんだけどね。

 

そんなHABA社のボードゲームを8つ紹介します。

 

ワニに乗る?

動物コマををワニの背中の上に崩さないように乗せていくバランスゲーム。

なんと言ってもこの見た目!可愛いじゃないですか。コマ一つ一つも魅力的なんだけど、それらが密集している爆発力ったらないでしょう〜。なんでワニの上に乗せるのか意味不明な設定もたまらないですね。

これが初代というかオリジナルで、ちょっとしたルールが追加されたワニに乗る?がいくつか存在します。

 

スティッキー

サイコロを振って出た色の棒を引き抜いて、得点を競うバランスゲーム。

初めて遊ぶ人が「え?崩れないの?」とゲーム前からハラハラしてるのを見るのはこのゲームの面白さの一つ。棒を1本また1本と抜いても絶妙なバランスで立ってるのも面白いですよね。倒した人が負けといのも分かりやすくていい。

皇室でスティッキーが遊ばれてるという写真が新聞に掲載されて、爆発的に売れた時があったんですよ。一時的に入手困難だったのはいつだったかと調べたら2008年のことでした。もうあれから12年経ってるのか…。

 

声をひそめて

サイコロを2つ振って出た色の穴に棒を通すゲーム。

最初に配られた棒を無くした人が勝ちなので、目的としては棒を集めるスティッキーの逆になりますね。棒を通す時に鈴を鳴らしたら失敗なんだけど、棒にギザギザの溝が刻まれてるのボードにちょっとでも触れると鈴が揺れるんですよー。これ凄いドキドキする。

 

 

バイキングの谷

ボーリングすごろくゲームとでも言いましょうか。大きな球でタルを倒して、その結果でコマを進めてコインを稼ぐという内容です。

2019年ドイツ年間キッズゲーム大賞に選ばれただけあって面白いですね。とにかくボーリングが楽しい。大人同士で遊んでもコマを進める順番で悩んだりして、子供専用ではないゲームかもしれませんね。

 

 

 

キャプテンリノ

崩れないように建物を高くしていくバランスゲーム。

配られるカードが屋根で、壁カードを指示通りに置いてから屋根を重ねる…というのを繰り返して、カードを無くした人が勝ち。もしくは崩した人が負け。キャプテンリノのコマを取って上の段に置かなきゃいけないカードがあって、それが回ってきた時のドキドキ感。どうしても手が震えちゃうんですよ。

みんなで崩さずに6階くらい高く積み上げた時、写真を撮りたくなるのもポイント。

 

カヤナック

北極を舞台に沢山の魚を釣るアクションゲーム。

 

白いコピー用紙をセットしたら、それが氷。スティックで氷に穴を開けて、磁石で出来た釣り針を垂らして鉄の球を釣り上げるのが目的。もちろん鉄の球は魚です。釣竿をあげた時に沢山釣れれば盛り上がるし、1匹も釣れなくても盛り上がるゲームです。

正直言って子供向けです。でも、これを初めて遊んだ時に感じる「これは楽しい!」は誰もが共感出来るはず。単純に楽しいんです。ボードゲームの面白さって童心に帰る「ごっこ」なんじゃないかなぁと。

 

 

 

そっとおやすみ

同じ絵柄を4枚揃えるのが目的のカードゲーム。

順番に手札から1枚を選んで隣の人に渡します。手元で同じ絵柄が4枚揃ったらテーブルにカードを伏せます。このゲームが面白いのは、誰かがカードを伏せたら4枚揃ってなくてもカードを伏せる事が出来て、一番遅い人が負けなのです。要するに、誰かがカードを伏せるのを気付くゲーム。ホント、冗談みたいな変なゲーム。

 

キャンディ工場

アメを作ってる工場でアメを沢山集めたら勝ちというゲーム。通称、あめちゃん工場。

ハッキリ言ってゲームとしてはあまり面白くはないんです。でもこの見た目。インテリアのよう。ルール説明しなくても何となく分かるし、なんかワクワクするポップなギミックとイラスト。これぞHABAって気がするなぁ。

コンポーネントが全てのゲームなんだけど、作者はギュンター・バース。この人が作るゲームはギミックが凝ってるんです。人をアッと言わせたいんだろうなぁというゲームばかり。気になる方は他のゲームも探してみましょう。

 

 

 

いや〜、HABAのゲームは選びきれない。楽しいのが多過ぎて。とりあえず可愛いものを中心にピックアップしてみました。「HABAって子供用でしょ?」ってバカにされがちなんだけど面白いゲームも多いですからね。確かに子供向けがメインなんだけど、最近は黄色い箱じゃない大人向けのHABAゲームも増えてきてるので是非ともHABAも遊んで下さいね。