まるで世界一周旅行!!実在の都市が舞台になっているボードゲーム24選

ボードゲームって実在する都市や国がボードに描かれているものが多いんです。というか、地名や国名がそのままタイトルになってるものも結構あるし。

今はなかなか遠出するのも難しい御時世ですから、旅行した気分になれるように実在の都市や世界遺産をテーマにしたボードゲームを集めてみました!

日本から地球をグルっと一周回って世界旅行してる感じで紹介します。

 

自転車ツアー台湾

まずはお隣、台湾からスタート。

台湾の観光地などを徒歩と自転車で旅するゲーム。カードには台北市、桃園、彰化など実在の風景がイラストで描かれていて、カードを繋げると1枚の絵になるのも可愛い!数字を昇順で並べていくというルールも分かりやすくて遊びやすいのも良いですね。

台湾は20年くらい前から台湾をグルっと一周する環島が流行ってて、中でも自転車での環島が定番だそうです。流行とテーマがマッチしてるし、観光の宣伝にもなってるなんて最高のゲームでしょ。

 

ブラックアウト香港

続いて、中国の香港。

停電した香港を舞台に、復旧に向けて奮闘する重量級ボードゲーム。サイコロを振ってリソースを獲得するのがイライラ、前もってアクションカードを置くので計算が狂ってムシャクシャと停電復旧の焦りを上手く表現しています。

世界三大夜景の1つで「100万ドルの夜景」の異名で知られる香港が停電したら…という、もしもの設定。実在の地図を使って、こういう不安な世界観で遊ぶのはドキドキしますね。

 

K2

観光地とは言い難いけど、K2。

K2はパキスタンと中国にまたがる世界で2番目に高い山。そんな高峰を登頂するボードゲーム。天候を見ながら持ってるカードによって歩を進め、テントを張って休憩し、山への順応度を高めないと死んでしまうというシビアでとにかく苦しいゲームとなっています。

K2は、世界一高いエベレストよりも登頂成功者が少なくて「野蛮な山」とも呼ばれてるそうです。もちろん登った事はないけど、その厳しさや難しさを見事に再現したゲームと言えるでしょう。

 

ジャイプル

インドの都市、ジャイプル。

マハラジャ専属の商人になる為にラクダや品物を集めて宝石を稼ぐ2人専用ゲーム。品物を取るか売るかの2択、シンプルなカードとチップ、戦略と運のバランス。シンプルなのに面白いというゲームの代表ですね。相手との駆け引きもあって、ホント単純なのに何故こんな面白いのか。

ジャイプルはラジャスタン州の州都で、宝石や貴金属で有名な都市だそうです。1700年頃にはマハラジャに豪華なジュエリーを提供していた家族がいたらしく、このゲームでも宝石を集めるというルールになってるんですね。

 

サンクトペテルブルク

一気に北に移動してロシアの都市、サンクトペテルブルク。

サンクトペテルブルクを舞台に、領土を他人より発展させるボードゲーム。ゲームが進んでいくと収入も増え、やれる事も多くなり、ドンドン楽しくなっていく拡大再生産の代表作です。

ピョートル大帝がロシア帝国をヨーロッパの水準に引き上げようとして1703年に作られた人工的な都市です。元々サンクトペテルブルクは荒れ果てた沼地だったらしく、それを思うと今も現存する様々な建造物を建てるのも歴史を作ってる感じがしてきますね。

 

イスタンブール

トルコの首都、イスタンブール。

商人になってイスタンブールの街中を歩き回って宝石を5つ集めるボードゲーム。4人の助手をどこで残すかを計画しつつ、アクションを上手く行えた時の爽快感は格別なものがありますね。

エミニョニュ地区にはグランドバザールと呼ばれる500年以上も前に作られた市場があって、3000以上ものお店が並んでるそうです。16枚のカードの上を歩き回る時にそんなグランドバザールを想像しながら遊ぶと一味違うかもしれませんね。

 

ノイシュヴァンシュタイン城

オーストリアの国境近くにあるドイツのお城、ノイシュヴァンシュタイン城。

王が喜ぶようなお城を作るボードゲーム。配置の仕方によって得点が違ってくるのでパズル的要素もあり、部屋タイルの値付けの読み合い要素もあり、そして自分だけのお城を作っている箱庭感、様々な面白さが詰まってるゲームです。

ノイシュヴァンシュタイン城はディズニーランド内のお城のモデルになったと言われていて、ドイツで最も美しい城として有名です。幼い頃から読書に没頭して中世の騎士物語に憧れを抱いていたルードヴィヒ2世が、膨大なお金を費やして作った中世をイメージしたお城だそうで、王が喜ぶお城を作るというテーマはそこから来てるんでしょう。

 

カルカソンヌ

フランスのオード県の県庁所在地、カルカソンヌ。

道や城が描かれたタイルを並べ、手下のコマを置いて得点を稼ぐタイル配置ゲーム。ルールもわかりやすく、感覚的に遊べるので初心者でもすぐ遊べるのに、残りタイルをカウンティングするとガチガチの戦略ゲームに早変わりするほど奥深いのも特徴です。

カルカソンヌは、1997年に世界遺産に登録されたヨーロッパ最大の城塞都市です。城壁は全長3kmにも及び、2500年以上の歴史があるそうです。そんな世界遺産を作り上げるゲームなんですね。

 

ノートルダム

フランスの首都、パリ。

14世紀のパリを舞台に、様々な人物の協力を得ながら、より裕福で名声を持つ市民となるのが目的のボードゲーム。アクションを行うカードはドラフト方式で決定するので、他の人には回したくないけど違うアクションを選びたいというジレンマに毎回悩まされます。

ボードの真ん中に描かれているのはノートルダム大聖堂。1991年に世界遺産に登録された大聖堂で、約800年の歴史があります。残念ながら2019年4月に大規模火災が発生して尖塔が焼失してしまいました。

 

スコットランドヤード

イギリスの首都、ロンドン。

ロンドンを舞台に怪盗Mr.Xは逃げて、警察は追いかける鬼ごっこのような戦略ゲーム。逃走するMr.Xは行き先がバレやしないかと緊張し、警察はみんなで相談してここじゃないかと真剣に推理し、心理戦が楽しめる超傑作ボードゲームです。

スコットランドヤードはロンドン警察を表す別名。ボードにはテムズ川やロンドンの細かな街並みが描かれていて、実際の地図とほぼ同じです。よく見ると大英博物館やビッグベンも描かれているので、この中では最も旅行に行った気分になるのでは。

 

コインブラ

ポルトガルの都市、コインブラ。

大航海時代のコインブラを舞台に、いろんな人達の力を借りて名声を高めるボードゲーム。とにかくサイコロをジャラジャラ振りまくりで、そほサイコロをどこに置くかが非常に悩ましい長考必至の拡大再生産のゲームとなっています。

コインブラは1290年に設立したヨーロッパで最も古い大学があります。そのコインブラ大学があるおかげでポルトガルの文化的な中心となる街に発展したそうです。だから都市やお城があって、様々な職業人が集まってるんですね。

 

マラケシュ

アフリカ大陸に渡ってモロッコの都市、マラケシュ。

マラケシュを舞台に、じゅうたんを敷き詰めてお金を稼ぐエリアマジョリティーゲーム。アッサム駒が止まればお金が入るのでサイコロの出目で一喜一憂し、じゅうたんの敷き方で盛り上がるというワイワイ盛り上がる楽しいゲームです。

マラケシュには世界最大とも言われるスークという市場があって、ジャンルを問わずいろんな物が売っているそうです。その中でもじゅうたんや皮製品や貴金属が有名らしい。このゲームのコンポーネントもじゅうたんが凝ってますからね。

 

ボツワナ

アフリカ南部に位置する、ボツワナ共和国。

手札を出して得点を調整し、動物フィギュアを集めて、高得点を目指すカードゲーム。数字が書かれたカードを出して動物フィギュアを一個取るだけというシンプルな内容ながら、どれか1種類カードが6枚出たら即終了というルールが心理戦になったりしてゲームを面白くしています。

ボツワナにはチョベ国立公園という動物保護区があって、ゾウが6万頭もいる世界最大の密集地らしいです。それ以外にも野生動物も多く、このゲームに出てくるライオン・ヒョウ・サイ・シマウマはもちろん、珍しい鳥が多いのも特徴だそうです。

 

アルティプラーノ

南アメリカ大陸に移動してペルー南部に広がる高原地帯、アルティプラーノ。

南アメリカの高原地帯を舞台に、様々な商品を交易して高得点を目指すバッグビルドゲーム。チップは集めただけ得点になるけど増えすぎると袋の中がパンパンになって、欲しい物が引けなくなったり悩ましいゲームです。他人との関わりが少ないので自分の事に没頭出来るのも魅力。

世界で最も高い所にある湖のチチカカ湖があって、この辺一帯は標高が4000m前後もあるそうです。元々は草木が育たず鉱物資源が豊富な土地だったけど、最近は豆類の農耕や羊などの放牧も行われているとのこと。だからチップに描かれている素材があんな感じなんですね。

 

マチュピチュの王子

ペルーのアンデス山脈の尾根にあるインカ帝国の遺跡、マチュピチュ。

町の発展に貢献して神に祈りを捧げマチュピチュ王を目指す重量級ボードゲーム。スペイン人がやって来ると来ないとで最終的な得点方法が違うというマルチエンディングになっている珍しいゲームです。自分が高得点になる有利なエンディングに持っていくことになるので、遊び慣れたプレイヤーがいるかどうかでゲームの印象が変わるゲーマー向けの隠れた傑作。

石積みの建造物が標高2450mにある事から空中都市と呼ばれているようです。インカ帝国はスペインの侵略によって滅亡して、文字がなかったのでマチュピチュが何の為に作られたのかはハッキリしてないらしい。もしかしたらこのゲームみたいな感じだったのかも。

 

 

プエルトリコ

カリブ海の北東に位置する島、プエルトリコ。

農作物を栽培し、出荷してお金や得点を稼ぐボードゲーム。このゲームは何と言っても、誰かが選んだ行動を全員が行うバリアブルフェイズシステムでしょう。みんな同じアクションが出来るんだけど、どれを選ぶかで読み合いがあって。他にもタイル配置、拡大再生産としても秀逸でボードゲームの歴史を変えたと言われる程の大傑作。

ゲームの設定としては、コロンブスがプエルトリコ島を発見した半世紀後なので16世紀。当時の主要な作物はショウガだったらしく事実とはちょっと違うようです。今の人気のお土産は葉巻とコーヒー豆とラム酒だそうで、お酒以外はゲームの通り。

 

コスタリカ

中央アメリカの南部、コスタリカ共和国。

探検家になってジャングルに生息する動物を集めるセットコレクションゲーム。動物タイルを沢山得るためにどこまで進むか、欲張らずに手前で戻って来るかのチキンレースが楽しめます。

国の4分の1が国立公園や自然保護区になっているらしくて、面積は日本の四国と九州を合わせたくらいなのに地球上の5%の動物がコスタリカにいるという。自然豊かで希少動物も多いからこのゲームがコスタリカなんですね。

 

ティカル

中央アメリカのグアテマラにある国立公園、ティカル。

ジャングルの中を探索して神殿や財宝をみつける探索ゲーム。1999年にドイツ年間ゲーム大賞とドイツゲーム賞をダブル受賞した名作です。タイルをボードに配置していくと本当に密林を探索してる感じに見えてビジュアル的にも楽しいんですよ。

古代マヤ遺跡の中で最も大きいのがティカル遺跡。遺跡は文化遺産、そして熱帯雨林は自然遺産、世界遺産の中でも数少ない世界複合遺産だそうです。だからあの深いジャングルを進んだ先に遺跡が出てくるというゲームになってるんですね。

 

マンハッタン  

アメリカのニューヨーク市内にある地区、マンハッタン地区。

世界6大都市で、より高いビルを建ててビル王を目指すボードゲーム。プラスチック製のビルを積み重ねていくので、見栄えするし単純に楽しい。クセがなくルールもシンプルで誰でも遊べる、人を選ばないボードゲームの代表ですね。1994年ドイツ年間ゲーム大賞受賞作。

マンハッタンというタイトルなのに世界の6都市が舞台だったけど、リメイク版はボードにニューヨークらしき街が描かれているんです。たぶんマンハッタン島のはず。これで高層ビルを建てる意味が出てきましたね。

 

ベガス

アメリカのネバダ州最大の都市、ラスベガス。

ラスベガスのカジノを舞台に、サイコロの配置によってお金を取り合うダイスゲーム。8個のサイコロを一気に振る豪快さがたまらなくて、出目によって思わぬドラマが起こる大人から子供まで一緒に遊べるゲームです。

1946年にホテルフラミンゴが建設され、カジノが儲かる事が分かると次々とカジノが作られ現在のような世界最大のカジノタウンとなったそうです。ゲームではゴールデンナゲット、ミラージュ、サーカスサーカスなど実在のカジノが出てきます。

 

オロンゴ

太平洋上のイースター島の南西部にある岬、オロンゴ儀式村。

イースター島にいち早く6体のモアイ像を建てる陣取りゲーム。建てるためのチップを手に入れるには貝殻を使ったオークションに勝たなきゃいけなくて、この競りと陣取りの組み合わせが面白いんです。ただし、ボードが物凄く見づらいのと貝殻がコロコロ転がってうっとうしいのが難点。ゲームは面白いのにもったいない。

イースター島では1500年頃から、頭は鳥で体が人間の鳥人を崇拝する儀式が行われているそうです。その儀式はオロンゴの断崖を降りて行って、渡り鳥の卵をいち早く持ち帰った部族が1年間島を支配するというもの。ゲームと全く関係ないですね。

 

ホテルサモア

南太平洋に位置する7つの島からなる国、サモア独立国。

サモアでリゾートホテルの経営者になり、お金を稼いでホテル王を目指すゲーム。ホテルの設備を良くして、世界中からやって来るお客をみんなで取り合うのが楽しくて、ホテルを経営してる擬似体験を味わえます。ルールもシンプルなのに経営してる感じの再現は見事。

国民の8割が住んでいるウポル島がサモア独立国の主島で、高級ホテルが沢山あるようです。設備を見ると、プールは当たり前でテニスコートやプライベートビーチ、ゴルフ場があるホテルも。このゲームだとプールを求めてる客がいるけど、高級ホテルだと普通にあるんですね。

 

shibuya

日本に戻ってきて、東京の渋谷。

自分の色のコマを交差点の向こう側に渡らせるのが目的の2人用の対戦ゲーム。タイルを並べる前半戦、進めるルートを見つけて出来るだけ先にすすむ後半戦。どちらも頭が沸騰するくらいに悩むのが心地よかったりします。タイルを上から被せる事も出来るけど理詰めで進行していくアブストラクトゲームですね。

スクランブル化されたのは1973年で、今は世界で最も交通量が多い交差点と言われることもあるらしい。海外のガイドブックには「Shibuya Crossing」として観光地みたいに紹介されてるようで。確かに人が多過ぎて真っ直ぐ歩けなかったりするのはこのゲームっぽいですね。

 

カマクラコレクション

さて最後は神奈川県を代表する観光地、鎌倉市。

鎌倉の観光スポットを食べ歩きしながら巡って思い出を作るのが目的のボードゲーム。アクションボードもメインボードも他人と同じマスに止まれないというルールが上手く機能していて、自分のために動くか他人を困らせるために動くか常に判断を迫られます。アートデザインとは裏腹になかなか戦略的です。

源頼朝により幕府が開かれたのが12世紀で、今も数多くの神社仏閣が残る日本有数の観光地が鎌倉です。ボードには由比ヶ浜、長谷駅、高徳院、小町通りなどなど実在の地名や観光地が書いてあって本当に旅をしてる気分になりますね。実はこのゲーム、鎌倉市のふるさと納税の返礼品となっています。

 

さて、ボードゲームで巡る世界一周の旅はいかがでしたか?こうして地名国名のボードゲームを集めて分かったのは、名作が多過ぎるってこと。だって、プエルトリコ、ティカル、マンハッタン、カルカソンヌ、サンクトペテルブルク……ってどうなってんの?取り上げなかったけど他にもブルゴーニュ、サンチアゴ、アイルオブスカイ、ベニスコネクション、バスルートをつくろう等々、面白いゲームだらけ。

これは、実在の地名がテーマになってるボードゲームは面白いって仮説が立つのでは?でも面白くないゲームもあるのかな。