【第2回】BROADスタッフが語る! 2025年10月から12月に遊んだ面白いゲーム10選~ゲームマーケット2025秋の新作が続々登場!

新企画第2回~2025年10月~12月のあいだにBROADスタッフが遊んだゲームのなかから、面白いと感じたゲームをピックアップ

アン:BROADライターのアンです。昨年10月に、BROADスタッフが期間中に遊んだドゲームのなかからオススメのタイトルを挙げる記事を公開しました。今回は昨年10月~12月の3カ月間を対象に、同様のゲームを全部で10本ご紹介します。

ムネタツ:BROAD編集長の松井ムネタツです。今回もよろしくお願いします。

アン:今回名前を挙げるゲームは、以下のルールにのっとってご紹介するものです。

・2025年10月から12月までプレイしたボードゲームのなかで面白かったもの
・できるだけ初プレイのゲーム(新作とは限らない)
・上記の中から面白かったゲームを各人5つ挙げる。紹介順は順不同で、タイトルごとに順位をつけるものではない
※ここでご紹介するタイトルは、あくまでも個人が「面白いと感じた」ものとなっています。
※紹介タイトルのメーカーについて、日本語版がある場合はそちらを優先して記載しています。

実際に曲を聴いて年代順に並べる! 幅広い層が楽しめるパーティーゲーム

ムネタツ:今回は期間中にゲームマーケット2025秋が開催されたということもあって、自分のベストゲームにもゲムマ新作が入っています。

アン:自分も同じくです。では、そのなかから最初の1本を。といっても、発売自体はゲームマーケットより少し前の11月中旬のゲームで、『HITSTER(ヒットスター)』(ジーピー)。専用のスマホアプリおよびSpotifyと連動し、J-POPなどの日本でヒットした楽曲を実際に聞いて正しいリリース年代順に並べていく。簡単に説明するとそれだけなのですが、これがもう今まで感じたことがないような斬新な体験ができるゲームでした。

HITSTER(ヒットスター)

ムネタツ:最初に概要を聞いたとき、正直なところ「どんなゲームなんだろう?」と思った。要は、『タイムライン』系のゲームというのは分かったんだけど、それを音楽でやるとどんな感じになるのか。プレイするメンバーも同じ世代でやると分からない年代の範囲が出てきそうだし、どういう人たちと遊べばいいのかも分からないなー、っていう印象だったというか。

アン:かなり古い曲も入っているので、ある程度の年齢のほうが混じっていたほうがいいとは思いますが、逆に若い人向けの曲もたくさんありますし、リーチする年代はかなり広いです。

ムネタツ:もしかしたら遊ぶ人を選ぶ部分があるのかな、と思っていたんだけど、実際にプレイした人の話を聞いてみると、むしろ幅広い層で遊んだほうが盛り上がるという意見が多いみたいだね。

アン:まさに誰でもプレイできるゲームだと思いますね。イントロだけ聞いて曲名を当てるクイズ番組がありますが、あれが実際に遊べるイメージに近いというか。収録されているのは有名曲ばかりで、再生されるのがサビの部分なので、知っている人が聞くとすぐに分かります。ゲームは曲のカードの裏面に書かれたQRコードをスマホで読み込んで進行しますが、テンポが良くてサクサク進みます。

ムネタツ:デジタルデバイスとのアナログゲームをうまく組み合わせている感じだね。

アン:正直な感想としては、「今はこんなすごい遊びが簡単にできてしまうんだな」というものでした。ボードゲームというよりパーティーゲーム、いやゲームですらなく、パーティーグッズに近いものだと思います。海外では拡張もいくつか出ているのですが、ジーピーさんは「アニソン版が欲しいという声が多数あったので、現在企画中です」とのこと。発売されたら、これも大きな話題を呼びそうです。

※HITSTERはBROADでリプレイ記事を公開していますので、詳しく知りたい方はぜひご覧になってください。

【新作プレイレポート】ジーピー『HITSTER』~「これ、何て曲だっけ!?」実際に曲を聞いて時系列順に並べる! 記憶の扉が開きまくる超エモいゲームをプレイしてみた!!

100までの数字のチップを法則に従って集める理数系セットコレクション

ムネタツ:では続いて自分の1本目。ゲームマーケット2025秋の新作、『賢者の数字』(イオピーゲームズ)です。ずっと気になっていたサークルのゲームで、実際に会場で見て購入しました。

賢者の数字

アン:イオピーゲームズさんは、カエルのゲーム(『カエルのきょうそう!』『カエルの王国』など)の印象があります。今回は渋いテーマのようですね。

ムネタツ:目標カードに従って、場に出ている1から100までの数字のチップを集めていくゲーム。目標カードの内容は「奇数を集める」「素数を集める」などで、「三角数」とか難しいものもあるんだけど、カードに実際に集めるチップの数字の例が書いてあるので、数学的な知識は特に必要ないです。

目標を3つ達成したらゲームの終了トリガーが引かれて、最終的に得点を競い合うんだけど、置いてある数字チップを取る際に、自分の手持ちの数字チップを1枚場に出して消費し、新たな数字チップをめくったり取ったりするというシステムがユニークだと思いました。

アン:ジャンル的には、セットコレクションになるんですかね。複数の数字の公倍数とか、汎用性が高そうな数字がありそう。

ムネタツ:チップは全部で100あって、場のチップは最初は全部が裏返っているので、欲しい数字をホイホイと取っていけるわけではない。どんどんめくっていかないと思うようにチップが取れないんだけど、チップの裏側の色である程度の数字の方向性が分かるようになっているから、そのあたりを参考にして集めていったり。

ただ、目標カード3枚という終了条件が意外とすぐに達成されてしまって、ちょっと物足りないな、とも思いました。「え、もう達成しちゃうの? もっと遊びたかったのに」みたいな感じ。でも、これはあくまでもゲーマーの感覚であって、ほとんどの人にとってはこれぐらいがちょうどいいのかもしれない。

アン:ライトなゲームのほうが支持されていますからね。シンプルなシステムなので、ちょっと変えるとまったく違う味になりそうという気はします。ただ、そうしなくてもルールを見るだけで面白そうなゲームだな、やってみたいな、と思いますね。

数字がループするゴーアウト! 終わらない末日“エンドレス・サーティツー”!?

アン:続いて、これもゲームマーケット新作になります。『13月32日』(ロクジゾー)です。ロクジゾーさんは春の『ラーテル』が話題を呼んで、その次回作ということで期待が高まっていました。

13月32日

アン:1~32の数字のユニークカードを使う手札出し切りのシンプルなゴーアウト。数字のカードはすべて1枚ずつなので、複数枚出せるのは連番のシーケンス(階段)だけです。このゲームはひねってある部分がふたつあって、まずは数字がループしているということ。カードを出す際は場に出ているカードの数字より高いものを出さなければいけないのですが、32が最強ではなく、32の次に強い数字は1に戻り、そこから2、3……と続いていきます。

ムネタツ:最初に出たカードが15なら、そこから32まで行って1に戻って、14が最強の数字ということになるんだね。

アン:なので、最初に出たカードで手札の強さが変動します。もうひとつの変則的なルールは、その巡でもっとも強いカードを出したプレイヤーは自分が最後に出したもの以外の場のカードをすべて引き取るということ。出し切り勝利なのに、カードが増えてしまうんです。一見すると不利ですが、獲得した手札で強いシーケンスを作って勝ち逃げを狙うことができるので、場に出たカード次第で取りに行くか、パスするかのシビアな選択を迫られるわけです。

そぎ落としたルールの美しさと、尖った面白さが際立つ一作。『ラーテル』もそうでしたが、シンプルなのに新鮮で「こういうルールもあったのか!」という驚きがありますね。近年のゲムマでは、コストを抑える意味もあってカードの枚数やコンポーネントを絞ったミニマルなゲームが流行している印象がありますが、『13月32日』はそのなかでも極まった感じのゲームだと思います。

シンプルながらもジレンマが詰まったオシャレなセットコレクション

ムネタツ:では続きまして僕の2作目、『シャル・ウィ・ダンス』(Saashi&Saashi)で、これもゲムマ新作。場に男性もしくは女性のカードを出していって、同じ色の男女のペアを作っていく。自分が場に出したカードのうちペアになっていないものは、他人に取られてしまう可能性があるんだけど、そのとき取られた側も得点のチップがもらえる。ただ、ペアを作ったほうが有利なんです。最終的に色ごとに枚数を見て、もっとも多かった人にはボーナスがあるので。

シャル・ウィ・ダンス

アン:取られる側は得点がもらえるものの、ペアができたほうがさらに高い得点が獲得できる可能性があるわけか。自分も会場の試遊の様子を見たのですが、プレイヤーのひとりが「シャル・ウィ・ダンス?」と言って他プレイヤーのカードを取っていました。あれが浮いているカードを横取りするアクションだったんですね。決めセリフのようで面白かったし、盛り上がりそう。

ムネタツ:相手にも点が行くっていうのが面白いところ。ただ、ペアを増やしたり色のマジョリティを狙ってしっかり点数を稼がないと勝てないから、全体を見ながら誰のカードをもらってくるか、もしくは誰に得点を渡してはダメなのか見極めないといけない。このゲーム独特の楽しい部分だと思います。

アン:プレイ時間は短いですが、わりとインタラクションが強めのようですね。

ムネタツ:会場でデザイナーのSaashiさんにお話をうかがったら「昔のユーロゲームのような、適度なインタラクションがあるようなゲームを作りたかった」とおっしゃっていたんだよね。そこまでバチバチなインタラクションではないかな。カードを取られても点数がもらえるし。

アン:シンプルでもしっかりとジレンマ、悩みどころがある。あとは、Saashi&Saashiさんのゲームはとにかくオシャレですよね。タイトルやフレーバーも洒落ているし、アートワークが(宝井貴子さんに)統一されているから、見ただけでSaashi&Saashiさんのゲームと分かるのもすごい。

ムネタツ:いろいろとオシャレだよね。ユーロゲームの話をしていたけど海外を意識している部分もあるのかな、と思います。海外のイベントにも精力的に出展されているようだし、開催時期の順番があるとはいえゲームマーケット秋の新作はドイツのエッセンで先行リリースされているし。

アン:基本的にどのタイトルも言語依存がないから、最初から強く海外での出版を意識されていらっしゃるんでしょうね。

コンポーネントも魅力の本格派ワーカープレイスメント

アン:続きましてこちらもゲムマ新作、『プレマ・エト・ラボーラ – しぼり、はたらけ』(tete-a-tete×こぐま工房)。中世欧州のワイン作りを扱ったワーカープレイスメントです。

プレマ・エト・ラボーラ – しぼり、はたらけ

アン:リソースとなるワインを毎ターン獲得し、さまざまなアクションを実行。ワインを消費することでともだちを増やし、その能力を活かしてワインの獲得量を増やしたり、勝利点を得ていきます。

松井ムネタツ:ジャンルを見てみたけど、「リソースマネジメント、ワーカープレイスメント、セットコレクション」とあるね。

アン:要素は多いです。プレイ時間も、一般ブースのタイトルのなかでは異色になりますが、箱の記載で30分~120分の本格派。とにかくコンポーネントが魅力的で、『BABEL』『キャットと塔』のこぐま工房さんが作るペーパークラフト部分(リソースを管理する圧搾機と、樽型のリソーストレイ)がとても良い雰囲気を醸し出しています。

ムネタツ:ギミックが凝っていて良いね。

アン:圧搾機はリソースのキューブを入れてハンドルを回すと、下からシャッフルされたキューブが出て来る。ステファン・フェルトの『アメリゴ』に似たギミックがありましたね。ただ、この作品の魅力はゲームの部分が大きいと思います。圧搾機だけでなく、樽やカード、可愛いイラストなどのコンポーネントに目が行きがちだと思うのですが、まずゲームの部分がとても丁寧に作ってあるんです。

要素が多いぶんルールのボリュームがありますが、プレイしてみるとルール自体は易しく感じたし、とても良くまとまった完成度の高いゲームだと感じました。クオリティ面は大手メーカーのゲームのレベルに達していて、自分は今回のゲームマーケットのゲームのなかで最高レベルの力作だと思います。何より、ミニマルなゲームが流行するなかで制作側の「自分たちはこういうものが作りたいんだ!」という強い意欲を感じて、とても好感が持てました。

ムネタツ:これ、箱のサイズはどれぐらいだった?

アン:厚みはあるのですが、サイズ自体は一般的な縦型のユーロの箱(『カルカソンヌ』など)の半分ぐらいで、ゲームのボリュームを考えると少し小さめです。あともうひとつ、このゲームで言っておきたいのは価格。会場価格5,000円だったんですよ。クオリティとボリュームを考えると破格だと思います。

経済ゲームの名作シリーズを3作まとめて復刻! 超バリュー価格で登場

ムネタツ:次は『ナショナルエコノミー』(コロコロ堂)。ワーカープレイスメントの名作経済ゲームの新版です。フラウドファンディングで先行発売されて、ゲームマーケット当日から正式発売となっていました。

ナショナルエコノミー

ムネタツ:自分は旧版のほうもプレイしていますが、すべてカードだった。新版ではワーカーが木駒に、お金もチップになってコンポーネントが豪華になっています。遊んだときのゲームのプレイ体験のレベルが一段階上がった感じがしましたね。旧版はワーカー駒としてわざわざミープルを別途買ってプレイしていたぐらいなので、この強化は嬉しい。

アン:システムが完成されていたゲームですからね。ゲーム内に市場という世界ができあがって、その中でみんなでお金と労働力を回しながら勝利点を得ていく。本当に良くできています。

ムネタツ:お金がなくてキリキリする感覚は、やっぱり『ナショナルエコノミー』だなあ、と。初めてプレイしたときは「このターン終わったら給料払うんだよね。でもお金足りない。じゃあこの建物売るか。また勝利点がゼロになったよ……」みたいな感じだった。

アン:拡大再生産でありながら、ワーカーの賃金が足かせになって思うように成長できない。でもワーカーを増やさないと何もできない。苦しい思い出しかないです。常時カツカツでどこまで行ってもキツイのに、なぜかそれが気持ちいいという不思議なゲーム(笑)。旧版は入手難だったらしいので、復刻されて良かったですね。しかし驚きなのは価格です。シリーズ3作をセットにして、驚異の4,400円(税込)。これは絶対に買って損がない。

ムネタツ:今でこそボードゲームカフェなどにもあるだろうし、決して高い価格でもないから、未体験の人は一回遊んでみてほしいと強く思うところです。

バナナでサルを競り落とす!? 異色のドラフト&競りゲーム

アン:自分の4作目は『BANANA GOVERNANCE(バナナガバナンス)』(ラフゲームズ/UNPOT Game Lab)。ゲームマーケット新作のなかでも、ゲムマ後に特に評判が高かったタイトルです。

BANANA GOVERNANCE(バナナガバナンス)

アン:ジャンルとしては競りゲーム。まず入れ替え禁止の手札に仕切り札を差し込んで4分割、それを次のプレイヤーに渡し、ドラフトしてひとブロックずつを取っていきます。これを4回繰り返して手札を作ります。次に競り。全5ラウンドあり、場に出たサルを手札のバナナのカードを使って落札していきます。

ムネタツ:最初の手札は『SCOUT!』と同じようにシャッフルしてはいけないんだね。そのカードを『もっとホイップを!』のように切り分けてドラフトするのか。

アン:このゲームの最大の特徴は、最終得点計算の方法にあります。獲得したサルの得点の数字に、使わずに手元に残したバナナのカードの数字を掛け算することで得点を算出するんです。つまり、手札を使い切ってしまったら×0となって0点。必ず1枚は残さなければいけない。

ムネタツ:なるほど、ふたつの大きな要素を掛け算するというのは珍しいね。

アン:さらに競りの各ラウンドで投票数が最下位になるとサルの得点を減点する鳥のカードを押し付けられたりするので、競りのどこで強く出て、どこで力を抜くかの判断が難しい。これもコンポーネントを抑えて作ってあるゲームだと思うのですが、切り分け、ドラフト、競り、そして得点計算と頭を悩ませる要素がてんこ盛りで、素晴らしい出来だと思います。

あとはイラスト。デザイナーの無界さんご本人が書いたそうですが、これがなんとも味のある絵なんです。このゲームは商業版が出る可能性があると思っているのですが、イラストが変わってしまったらちょっと寂しいですね。

4大怪獣が激突するバトルロイヤル勃発! 大きな木駒の怪獣たちが大暴れ

ムネタツ:次は『Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ』(カドアナ)。いい感じに怪獣同士が戦うバトルロイヤルになっています。4種類の怪獣たちがボード上に登場し、それぞれの担当プレイヤーが自分たちの固有デッキを持って、そこからカードを引いて1枚をプレイするという感じのゲーム。

Kaiju on the Earth LEGENDS ガメラ

アン:久しぶりに登場した『Kaiju on the Earth』新作ですが、まさかのLEGENDS、まさかのガメラでしたね。

ムネタツ:怪獣ごとにいろいろな技を持っていて、うまく使って他の怪獣にダメージを与えていく。ただ、他の怪獣を全員倒したら勝利……ではなく、ダメージを与えたりすると自分に勝利点が入って、それが一定数になったら勝ちになる。だから、そこはもう他の全員にうまいこと言って自分はちょいちょいダメージを与えて勝利を目指すのでもいいし。

アン:交渉や駆け引きみたいな要素があるんですかね?

ムネタツ:そこはもう自由。バトルロイヤルという形を取ってはいるけど、平成ガメラに登場した怪獣たちが一堂に会したらどうなるか、みたいな夢の舞台でもあるから、それだけでファンは嬉しいのではないかな。平成ガメラのシリーズが好きなら、とにかく1回遊んでみてほしい、と言いたいです。

アン:同じく怪獣同士のバトルロイヤルを扱った『キング・オブ・トーキョー』みたいな感じですか?

ムネタツ:印象としては、あれとはかなり違う。『キング・オブ・トーキョー』はシビアな殴り合いだけど、あそこまでガチではないです。ボード上のマスをお互い移動しながら、攻撃範囲に入っている敵を攻撃していくという感じ。攻撃範囲は決まっているので、うまく他の怪獣と軸を合わせて攻撃していかないといけない。怪獣ごとの個性というか、能力には明確に差があるから、当然戦い方も変わってくる。

アン:非対称性はかなり高いようですね。

ムネタツ:僕は初プレイ時にレギオンを使ったんだけど、ガメラやギャオス、イリスでも遊んでみたいなと思ったね。遊んでいるときは「おいガメラ、そこでこんな強い攻撃をしてくるのかよー!」みたいな怖さを感じて、自分がガメラを担当するときは絶対にこう動かしてやろう、と考えながら遊んでいた。

アン:自分の担当している以外の怪獣が、どう動いてくるか分からないから怖い、という感じでしょうか。

ムネタツ:怪獣がいろいろなアクションをするたびに、平成ガメラを見ている人ならみんな脳内で映画のシーンが再生されるので、そういった想像込みでものすごく楽しかったです。

トリックテイキングで描く原作準拠のフロドたちの冒険の旅

アン:自分の5本目、『指輪物語:旅の仲間 トリックテイキングゲーム』(Office Dog)。海外版でプレイしたタイトルです。その名の通り、指輪物語をテーマにした協力型のトリックテイキング。

指輪物語:旅の仲間 トリックテイキングゲーム

アン:シナリオクリア形式でストーリーを進めていくタイプで、全18章からなっています。シナリオごとに指輪物語のキャラクターが登場し、プレイヤーがひとりずつ担当するのですが、各々が特殊能力を持っていて、その効果をうまく使いながら各自に設定された達成条件を満たしていくことが目的です。

ムネタツ:協力トリテということは、プレイ感は『ザ・クルー』に近いのかな?

アン:そうですね。ルールとしては、マストフォローで指輪のスートの1だけが切り札扱い。基本的に相談は禁止されていて、他プレイヤーの意図を汲みながらプレイする感じは確かに『ザ・クルー』に似ていると思います。このゲームの良いところは、原作の再現性。シナリオは原作に準拠した内容で、原作ファンなら、より楽しめるはず。

ムネタツ:映画版(『ロード・オブ・ザ・リング』)しか知らない人はどうなんだろう?

アン:問題なくプレイできると思いますが、映画で描かれなかったエピソードがシナリオとして入っていたりします。登場人物は、フロドやメリー、サム、ピピン、ガンダルフといったレギュラー格はもちろん、シナリオによってはトム・ボンバディルやエルロンドといったサブキャラも登場。それぞれの能力も原作での活躍を彷彿とさせるもので、雰囲気は最高です。このゲームのタイトルが指輪物語の第一部『旅の仲間』なので、続編もありそう。

ムネタツ:日本語版はまだ出ていないんだね。

アン:発表も何もされていませんが、これまでの指輪物語のゲームの翻訳版のほとんどはホビージャパンさんから出ているから、この作品も期待したいです。

回転するターンテーブルにワーカーを送り込んでチーズ作り

ムネタツ:僕のほうの最後の作品は『フロマージュ』(ホビージャパン)です。チーズ作りをテーマにしたワーカープレイスメントですね。これは10月発売で、ゲームマーケットよりちょっと前に出たゲーム。

フロマージュ

ムネタツ:ボード全体が回転するギミックが特徴的。全員が同時にアクションを解決するから手番順が関係なく、サクサクと進む。ワーカープレイスメントでダウンタイム無しというのは珍しい。

アン:似たような回転ボードのギミックを持つ『ツォルキン』は、ワーカーのアクションが遅れて発動するシステムでしたが、『フロマージュ』はその逆。効果はすぐに発動するんだけど、強力なアクションをうつとワーカーが戻ってくるラウンド数が増えてしまう。計画性無しに重いアクションを連発すると自分の首を絞めてしまうことも……。

ムネタツ:内容やボリュームからするとプレイ時間が短め(30分~60分)で、中量級以上のゲームを普段あんまりやらないメンバーも一緒に楽しく遊べたのは良かった。1回プレイしていろいろ分かったから、ボドゲ初心者勢も「ぜひもう1回やりたい!」と言っていたので自分も嬉しく思いました。

アン:全体的に手番数が少なく、タイトなデザインです。コンパクトにまとまっている一方で、ジレンマの塊みたいなところがある。初プレイ時は、やりたいことの半分もできないまま終わってしまうのではないでしょうか。だからこそ、何度もやりたくなるのですが。


今回は2025年10月から12月の3カ月間にBROADスタッフがプレイしたゲームのなかから面白いと感じた10作品をご紹介しました。期間中にゲームマーケット2025秋が開催されていた都合から、ゲームマーケットの新作中心の紹介となりましたが、いかがだったでしょうか。

BROADでは、今後もスタッフおススメのゲームをご紹介していきますので、皆さんがプレイするゲームの参考にしてもらえれば、と思います。

<今回紹介できなかったゲーム>
以下のタイトルも検討されたのですが、泣く泣く記事内の10作が選ばれました。いずれもオススメできるゲームなので、名前だけでも挙げておきます(順不同)。

ムネタツ:バビロン/フォレストシャッフル/スリーピング・ゴッズ:彼方の空/レオナルド・ダ・ヴィンチ レスター手稿

アン:ムーン・コロニー・ブラッドバス/スチームパワー/ガードリングス/オトギドラフト/シングス・イン・リングス/はやうちサウルス/シジジー/DORON ―ニンジャトリックテイキング―/LANDMARKS/イルイラン/アイム・ザ・CEO!