『老師敬服』のコンセプトはそのままに、2人の老師ならぬ2人のプレイヤーによる競い合いにフォーカスを当てたのが、今回紹介するHOY GAMESの『老師敬服 ~正派対邪教~』です。
『老師敬服』とは?
『老師敬服』は、『お酒・お金という2つのリソースを巧みに集め、「弟子の勧誘や鍛錬」「奥義の修得」などを行っていくアクションプロット型ゲームです。プレイヤーの弟子たちに、どのようなアクションをさせるのかをタイルを伏せてあらかじめ計画しておき、それぞれの手番で1枚ずつ公開してゆき徐々に各プレイヤーの計画がわかっていく……という流れになっていました(製品版はホビージャパンより発売中です)。
このとき「敬服チップ」と呼ばれるチップを持っていると、他プレイヤーが行ったアクションを「コピー」することができ、「弟子の勧誘は彼がアクション選択したのをコピーして、自分の手番では奥義を修得しよう」といった読み合いが自然に発生し、各自がアクションを公開する度に一喜一憂するのが常でした。
2人専用の新作はどんなルール?
今作の『正派対邪教』で2人になると、アクションの選択は互いに1枚ずつ順番で行うように変わっています。行う要素そのものはほぼオリジナルと同じなのですが事前に計画しておく必用は無くなりました。
ポイントは、「アクションタイルは上下に2つ、効果が書かれている」という点です。
つまり、自分のほうに向いているアクションは当然自分が実施できるのですが、相手側に向いているアクションは、「そのまま相手プレイヤーが行う」のです。
せっかく自分が選択したアクションなのに、タイミングによっては相手を利することになってしまいます。
それどころか、例の「敬服チップ」も現役です。相手のアクションに対して「敬服チップ」を消費することで「相手のアクションもコピーし、自分のほうに向いているアクションもできる」と、アクションを選択したプレイヤーよりたくさんのアクションができてしまうのです。
奥義など一部のタイルは自分の方向にしかアクションが書かれていませんが、それでも敬服チップでコピーは可能です。効果が強力なぶん、使うタイミングを考えねばなりません。
相手の隙を突き、自らに有効なアクションを一手ずつ選択してゆく……。ここが『老師敬服 ~正派対邪教~』の魅力になっています。
正派対邪教?
もともと無色だった弟子たち。彼らは「正派」か「邪教」の何れかに属するように変わりました。
ゲーム終了時に、各流派の弟子をいかに多く揃えておくかで、追加得点を得られるようなっています。つまり相手がどちらの流派の弟子を何人勧誘しているかにも目配せして、「邪教の人数では負けてるが正派ではウチが優勢だな」といった流れを作る面白さも追加されています。
オリジナルの『老師敬服』は、アクションを最初に計画しておき、計画通りにプレイが進み達成感を得るタイプでした。今回は対戦型になったことで、相手の細かいところに目配せしながら、自分に有利な道場を作る、という形に変わりました。
この『老師敬服 ~正派対邪教~』は、ゲームマーケット2022秋のHOY GAMESブースにて頒布予定です。詳しくは公式サイトやTwitterをご覧ください。