すごろくやがライナー・クニツィアの直筆サイン入り『アートの横取り』プレゼントキャンペーンを実施。これでわかった!? クニツィアの人気ゲームトップ10!

2022年9月23日に、すごろくやから『アートの横取り』が発売されます。これは2021年にスイスのメーカーから「ART ROBBERY」というタイトルで発売されたゲームの日本語版になります。

『アートの横取り』を作ったのはライナー・クニツィア。輸入版を遊んだ人の感想はおおむね好評なので気になる作品ですね。ゲームの内容の詳細はすごろくやのゲーム紹介をご覧ください。

この度すごろくやは、発売記念としてツイッターで『アートの横取り』がもらえるリツイートキャンペーンを行なっています。やり方は、下のツイートにクニツィア作品の中で一番好きなゲームを書いて引用リツイートするというもの。

引用リツイートをした人の中から抽選で5名の人にライナー・クニツィア直筆サイン入りの英語版『アートの横取り』が送られます。締め切りは9/23です。ゲームはお金を出せば買えるけど、作者のサイン入りはそう簡単に手に入りませんからね。画像を見ると、クニツィアがパッケージ(のビニールの上?)にサインしてるし、当たった人は保管して一生モノの宝物ですよ。

さて、このキャンペーンは参加者がライナー・クニツィアの作った一番好きなボードゲームをつぶやくことになっています。これをひとつずつカウンティングすれば、日本で勝手に選ぶクニツィアの人気ボードゲームランキングが出来てしまうのです!

というわけで、9月3日午前8時の時点で集計してランキングを作成しました。この時点で挙げられたゲームタイトルは84作。この中から上位10タイトルを一方的に発表します。

いったいクニツィアの1位はどれだ!?

7位(11票)ロストシティ

同数が4タイトルあるので、いきなり7位からの発表です。

まずは2人専用の傑作ゲーム『ロストシティ』がランクイン。同じ色のカードを昇順で出していくことで数字の分だけ得点が入ります。1枚でも出せばその色はマイナス20点からのスタートなので、1枚も出さなければ0点でリスクを負うことはないというジレンマが面白いですね。『ロストシティ・ボードゲーム』『ロストシティ・ライバルズ』とちょっとアレンジした別のゲームも作られています。

7位(11票)ケルト

上記の『ロストシティ』を元に作られたボードゲームが、この『ケルト』です。

5色のルート上のコマを同じ色のカードを昇順で出すことで進めていき、得点を得ます。アートワークや雰囲気などは全く違いますが、4人で遊べる『ロストシティ』とでも言いましょうか。2008年ドイツ年間ゲーム大賞で大賞に選ばれています。

7位(11票)交易王

交易王』は、大航海時代を背景に交易品を売ってお金を稼ぐゲーム。

手札から交易品が描かれたカードを市場に出したら、手元の船の上に乗ったキューブと同じ色の交易品の枚数だけお金がもらえます。他人の手番でもお金がもらえるのがジレンマを生んでいて、他人と同じ色のキューブにして共闘したり、市場の他人の色を潰したり。流れは超シンプルなのにテーマと合ってるからなのか入り込んでしまうゲームです。

7位(11票)チグリス・ユーフラテス

メソポタミアを舞台に、自分の王国の文明をより発展させるタイル配置のボードゲームが、この『チグリス・ユーフラテス』です。

ボード上にタイルや指導者コマを置いて、モニュメントを建てつつ領土を広げていきます。4色のタイルと4色のコマだけでこんなに面白いとはと驚愕する他人との絡みが多いボードゲームです。ここで紹介するゲームの中ではルールが最も複雑で、プレイ時間も90分程度で最長。元々は1997年のゲームでボードやタイルの視認性の悪さは否めないんですが、2015年にタイルも見やすくてコマも立体的になった日本語版が出たので、毛嫌いせずに一度は遊んで欲しいゲームです。1998年ドイツゲーム賞に選ばれた傑作。

6位(19票)ラマ

ラマ』は、配られたカードをいち早くなくすのが目的のカードゲーム。

1〜6までのカードとラマが描かれたカードの7種類だけで遊びます。カード6枚を配ったら、手番では場に出ている数字と同じカードか一つ大きい数字のカードを出すか。カードを出せない場合はカードを1枚引くか、手札の数をマイナス点にしてゲームから離脱するか。ラマカードに特別な効果は無く、6の次に出せるというカードです。要するに1・2・3…と順番にカードを出していくだけのシンプルなゲームなのに面白いというのが不思議です。あまりゲームをやらない人が参加してる場合でもすぐ遊べるので重宝しますね。2019年ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作。

5位(25票)エルドラドを探して

ゴールとなる黄金都市エルドラドを目指す、デッキ構築型レースゲーム『エルドラドを探して』が5位となりました。

手札から探検カードを出してボード上の自分のコマを進め、残ったカードをお金として使って新たな探検カードを獲得します。徐々に手札が強くなっていくワクワク感もあり、マップをどんどん進めるようになっていく成長具合も楽しめます。可変マップなので飽きることなく様々なパターンで遊ぶことが出来ます。クニツィアは『ドミニオン』以降に作られたデッキ構築ゲームに懐疑的なコメントをしていましたが、これがクニツィアの答え。最高! 2017年ドイツ年間ゲーム大賞のノミネート作。

4位(27票)ラー

ラー』は、古代エジプトを舞台に他人より文明を発展させるオークションゲーム。

組み合わせによって得点化出来る様々なタイルが場に1枚ずつめくられて溜まっていき、太陽神「ラー」タイルが現れた時か誰かの任意のタイミングでオークションが始まります。オークションは次回以降も使われる太陽コマに書かれた数字の大きさで落札する人が決まります。ラウンド中は3回まで落札可能ですが、一度も落札してなくても「ラー」が規定枚数現れるとラウンドが終了します。セットコレクションとオークション、さらにいつ「ラー」が出てくるのかというチキンレースの要素も加わったゲームです。

3位(28票)ペンギンパーティ

ペンギンパーティ』は、配られた5種類のペンギンカードを出して、カードを出し切るのが目的のカードゲーム。

下段が8枚、その上が7枚、さらに上が6枚…とピラミッド状になるように順番でカードを1枚置きます。置き方は、下にある2枚のどちらかと同じペンギンしか出せないというルールだけ。ゲームが進んでいくと出せないカードが出てきて脱落する人がいるわけです。視覚的にルールがわかりやすく、10分ほどでサクッと遊べるカードゲームの定番。2008年ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作。

2位(39票)モダンアート

画商になり、最もお金を稼ぐのが目的のオークションゲームの『モダンアート』が2位となりました。

手番では配られた絵画カードを出品し、様々な方法でオークションが行われます。落札した人は出品した人にお金を払い絵画を獲得します。絵画カードは作者によって色が違い、同じ色の絵画カードが5枚出品されるとラウンド終了です。落札された枚数が一番多い人気作者の絵画が高額で換金され、人気3位までは換金されます。しかし、4位以下の作者の作品は人気が無いのでいくらで落札したとしても0円となります。自分で流行を作り出してるような感覚になるのが楽しいゲームです。これを4ラウンド繰り返し、絵画の価格は累積されるので高額になっていくのも競りが熱く盛り上がりやすいですね。1993年ドイツゲーム賞に選ばれ、世界中で数え切れないほどリメイクされた大傑作。

1位(57票)バトルライン

そして、栄えある1位は『バトルライン』。古代の戦争がテーマで、軍旗を奪い合う2人専用の対戦ゲームです。

向かい合った2人の間に9つのコマを横に並べて、交互にコマの前にカードを置きます。お互いがそれぞれカード3枚置いたところで、ポーカーの役のような組み合わせで強弱を見比べて勝敗を決めます。勝てばそのコマを獲得。先に5つのコマを獲得するか、3つ連続して並んだコマを獲得すれば勝ちです。ポーカーを知らなくても役が分かりやすく遊びやすいので初心者にもオススメ。欲しいカードが無ければ相手が持っているか山札に隠れているかのどちらかなので、悩み所もわかりやすい。クニツィア縛りじゃなく、2人専用ゲームとしても人気の高い超絶名作です。


1位の『バトルライン』ですが、2人用で1ゲームが30分程度なので、じつに遊ぶ機会が多いんですよね。友達や恋人、夫婦や親子などなど、ゲームに慣れてない人でも入りやすく「もう1回!」となりやすいゲームなので、納得の1位でしょう。普段ボードゲームをやらない人こそ、これをやって欲しいのになぁ。

ちなみに5票以上集まっていたのは五十音順でインジーニアス』『インフェルノ』『ナイツポーカー』『バイキングシーソー』『ハイソサエティ』『ブードゥープリンス』『ヘックメック』「ロイヤルターフでした。どれも確かに面白い! 多作なゲームデザイナーで傑作も多い人なので、クニツィアの中で1つだけ選ぶというのが難しいんですよね。個人的にも1つと言われると、上位の中で迷いに迷って『ラー』にしちゃいますかね。

もし3つ選んでください……というアンケートだったら、結果も違ってたでしょうね。って言うか、これは1位を決めるアンケートじゃないし。勝手に統計取っただけなので。

この順位を見て、まだ遊んでないボードゲームがあればぜひとも一度はやってみましょう。クニツィアは多作な作家なので似たゲームも多いんだけど、ここに並んだものは独創的でどれも傑作ばかりですよ!