アークライト・ゲーム賞2022、最優秀賞が『ミリメモリー』に決定!

2022年7月16日に「アークライト・ゲーム賞2022」が発表となりました。この賞は、ボードゲームメーカーのアークライト社がゲームマーケットに出展された同人ボードゲームの中から商品化を前提に評価する賞です。特に登録などの必要はなく、アークライトのボードゲーム制作部が独自に選考を行なっています。

今回はゲームマーケット2021秋とゲームマーケット2022春で発表されたゲーム、そして中止になったゲームマーケット2022大阪で発表予定だったゲームが対象になります。

▲アークライト・ゲーム賞2022はアークライトのYouTubeチャンネルにて公開されました(14分30秒あたりから)

賞の種類は3つあって、アークライトがぜひとも商品化したいゲームが最優秀賞。調整がうまくいけば商品化もあり得るゲームが優秀賞。商品化は難しいけど光るものがあるゲームが佳作です。

では、最優秀賞から順に紹介します。佳作はタイトルと画像だけですが、最優秀賞と優秀賞はゲーム内容と遊んだ人の感想も併せて紹介しておきます。

最優秀賞(1作品)

ミリメモリー(とどのつまり)

ミリメモリー』は、普段目にしている物の長さを当てるクイズゲーム。お題の物の長さを細長い2枚のカードで表して、正解との誤差がマイナス点となります。お題カードをひっくり返すと正解が定規のようになっているので、ミリ単位でどれだけズレているかが分かります。知ってて当然の長さなのに表現出来ないもどかしさ、答えとピッタリだった時と大ハズしの時の盛り上がり、なかなか似たような体験が出来ないゲームです。そして一度やった問題でも正解を出せるとは限らないので、繰り返し遊べるクイズというのも良いアイデアですね。

優秀賞(3作品)

タルカ(オーヤマゲーム)

読み札を聞いて正解札をいち早く取るカルタゲーム。このゲームが変わっているのは、読み札が逆さまに書かれていること。「ダンパ」と読み上げられたら、パンダが描かれた札を取るのです。文字で見るとすぐ分かるけど、読む音を聞くのは結構難しいです。長文の読み札もあって難易度調整出来るのもいいですね。

間違い探し開発課(ボドゲイム)

イラストが描かれた紙に5ヶ所だけ何かを書き加えて、他の人に間違いを探してもらう紙ペンゲーム。雑誌などに載っている間違い探しを作る機会って無いですからね。しかもそれを他人に解いてもらうのはなかなか出来ない体験。簡単過ぎても難し過ぎても得点は低いので、丁度いい難易度の間違いを作らなきゃいけないという縛りも見事。

プラネピタ(SzpiLAB)

プラネピタ』は、惑星を模した円形ボードに向けてコマを弾き、惑星の中心に自分のコマをどれだけ置けるかを競うアクションゲーム。おはじきでカーリングをやるような感じのゲームです。コマをひっくり返すと磁石でペタッとボードにくっついて動かなくなる作りが凄い。これはシンプルに楽しい!

佳作(10作品)

◼️チキンドミノ(よっけ亭)

◼️サーオボロス(倦怠期)

◼️ナナ(Mob+)

◼️命令文を作る(オーヤマゲーム)

◼️ハッククラッド(遊陽ゲームズ)

◼️ハチトレイン(BDS)

◼️マダハイール(アソビケーションゲームズ)

◼️大きなかぶ(あそぼ~な)

◼️迷子の夜(KOAXA)

◼️GOLDEN ANIMAL(新ボードゲーム党)


最優秀賞の『ミリメモリー』を作ったとどのつまりさん、その他の受賞された方々おめでとうございます!

デビュー作の1人用ゲーム『迷子の夜』を評価してたり、かと思えば前評判の高かった2時間級の『ハッククラッド』もしっかり入賞してて、『チキンドミノ』みたいに袋に入ったゲームでも面白ければちゃんと選出しているアークライトゲーム賞の幅の広さ。ちゃんと細かい所までチェックしてるというか。

ちなみに第1回目となる「アークライト・ゲーム賞2020」では、最優秀賞の『ドキッと!アイス』と優秀賞の『そこまで絞るには眠れない夜もあっただろ』と佳作の『宝石がいっぱい』が商品化されています。

  

第2回の「アークライト・ゲーム賞2021」では、最優秀賞の『どひょ~!どんなコトバもワードスコイ』(『ワードッチ』にタイトル変更)、優秀賞の『CARTA MARINA』、『SHIRITORI44』(『シリト:リミット10』にタイトル変更)、『ひきわけしわけ』(『ピッタンコはんはん』にタイトル変更)が商品化されています。

 

今回受賞したゲームのうち何作品がアークライトから商品化されるんでしょうか? すでに制作が始まっているゲームも複数あるそうです。今から楽しみですね。