初開催のボードゲームコンテスト「第1回Board Game Japanカップ」審査結果が発表

NPO法人Board Game Japanは、アマチュアのボードゲームクリエイターによるユニークな作品や、様々なゲームを楽しむユーザーの “ボードゲーム愛” に光を当て、それらを表彰するコンテスト「Board Game Japanカップ」を開催。入賞作品と選評を発表した。

第1回Board Game Japanカップ特設ページ
https://boardgamejapan.org/cup/

ゲームデザイナーから作品を募った「クリエイター部門」の大賞は、「歯の王様をまもるゲーム」(株式会社Dental Defense 生澤右子さん、スピカデザイン 大下修央さん・東京都、埼玉県)が選出された。

ほかに審査員特別賞3作・入賞5作と、プレイヤーが対象となった「ユーザー部門」の入賞2作も発表。受賞者には、賞品としてAmazonギフトカードが贈られるほか、「クリエイター部門」の大賞には副賞として2023年5月に東京ビッグサイトで開催予定の「ゲームマーケット2023春」において、「研修ゲームラボ」ブース内でBoard Game Japanと共同出展する権利が与えられる。

<以下、プレスリリースを引用>

NPO法人Board Game Japan、「第1回Board Game Japanカップ」の審査結果を発表

「歯の王様をまもるゲーム」などクリエイター部門9作品、ユーザー部門2作品が入賞

学習要素を含むボードゲームの開発やボードゲームの開発・振興・研究に向けたプラットフォームの構築を行うNPO法人Board Game Japanは、アマチュアのボードゲームクリエイターによるユニークな作品や、様々なゲームを楽しむユーザーの “ボードゲーム愛” に光を当て、それらを表彰するコンテスト「Board Game Japanカップ」を初開催しました。エントリー期間に応募された作品を対象に審査を行った結果、以下の作品が入賞作品となりました。

学習要素を含むボードゲームの開発やボードゲームの開発・振興・研究に向けたプラットフォームの構築を行うNPO法人Board Game Japan(京都市左京区、代表理事:堂野能伸)は、アマチュアのボードゲームクリエイターやによるユニークな作品や、様々なゲームを楽しむユーザーの “ボードゲーム愛” に光を当て、それらを表彰するコンテスト「Board Game Japanカップ」を初開催しました。
エントリー期間(1/24(火)〜2/13(月))に応募された、クリエイター部門42作品、ユーザー部門6作品を対象に審査を行った結果、以下の作品が第1回Board Game Japanカップの入賞作品となりました。(各賞における作品の並び順は、応募時のエントリー順となります)

クリエイター部門

大賞
●「歯の王様をまもるゲーム」(株式会社Dental Defense 生澤右子さん、スピカデザイン 大下修央さん・東京都、埼玉県)

審査員特別賞
●「ソノトキボクハ」(AvignonGamesさん・大阪府)
●「ツミキルン⁉︎」(渡邉かれんさん・佐賀県)
●「ペリー来航の7日間」(チーム家系さん・東京都)

入賞
●「LIFE」(フダコマ広場さん・東京都)
●「漢ポー」(石川家さん・山形県)
●「グラマ」(学生団体ビーラインドプロジェクトさん・東京都)
●「ごみゼロゲーム」(坂野晶さん・兵庫県)
●「ぎゅっと〜AIとともに生きる〜」(りんごラボさん・栃木県、埼玉県、神奈川県、東京都)

ユーザー部門

入賞
●ボードゲーム川柳(たかひろうさん・新潟県)
●ボードゲーム作文(のぼりくだりさん・広島県)

ご参考)第1回Board Game Japanカップの特設ページ https://boardgamejapan.org/cup/

―――――――――――――――――
入賞作品に関する選評は次の通りです。
―――――――――――――――――

クリエイター部門

大賞(賞品:Amazonギフトカード5万円分、副賞:「ゲームマーケット2023春」出展権)

●「歯の王様をまもるゲーム」(株式会社Dental Defense 生澤右子さん、スピカデザイン 大下修央さん・東京都、埼玉県)

選評:子どもを持つ親が悩みがちなオーラルケアについて子ども自身が大人と一緒に体験できるようにゲーム化した点、専門家である歯科医の方が発案されておりエビデンスに基づいた内容である点、虫歯になってしまうプロセスを”カウントダウン”という形で表現しており視覚的な面白さも伴うゲームである点など、ユニークさ・学習要素・ゲーム性を兼ね備えており、大賞にふさわしい作品と評価されました。

審査員特別賞(賞品:Amazonギフトカード2万円分)

「ソノトキボクハ」(AvignonGamesさん・大阪府)
選評:同じものを見ても、まったく違うことを思う。他者との間でのミスコミュニケーションを解消するためのツールとして、「ソノトキボクハ」はシンプルながらにいろいろな遊び方が楽しめそうだと思った。例えば、自分自身が昔と今とで感じ方が異なっていることを伝えることもできる。あるいはこのゲームは7歳からとあるけれど、感情を言葉としてうまく伝えられないことで、もどかしくて泣いてしまう子供が、気持ちの整理をつけるためにも使えるのではないだろうか。そんないろんな使い方を思い起こさせるようなゲームである。ーー審査員 江間 有沙(東京大学未来ビジョン研究センター准教授)

「ツミキルン⁉︎」(渡邉かれんさん・佐賀県)
選評:陶芸をしたことがないのですが、リアルな焼き物をコマにしているところや、釜に詰めるところをテーマにしているところが斬新で面白い。ビジュアル的にもとても楽しそうで、やってみたくなりました。ーー審査員:加納 圭(滋賀大学教育学部教授)

「ペリー来航の7日間」(チーム家系さん・東京都)
選評:男性では「なんとなく」でしか分からない世界。まじまじと聞くのには恥ずかしさもあり、聞きづらいことをゲームを通じて追体験でき、上手く伝えられていると思う。その時女性ではどういったことが起こっているとか、人により症状が違うことや、アクシデントが起こった時の対応など、ゲーム後に女性やパートナーに対してのサポートの仕方を考える良い機会が持てるボードゲームである。高校生以上を対象としているが、対象はあえて男女で分けても良いと思った(女性は中学生以上、男性は高校生以上など)。より良い関係に気づいていく上で、ぜひ多くの男性に体験してほしいと思う。ーー審査員:堂野 能伸(NPO法人Board Game Japan代表理事)

入賞(賞品:Amazonギフトカード1万円分)

「LIFE」(フダコマ広場さん・東京都)
選評:防災という社会的に重要なテーマを扱い、老若男女が楽しめるゲームにしたことや、ゲームのコンセプトや仕組みを伝えるプレゼンテーション力の高さが評価されました。

「漢ポー」(石川家さん・山形県)
選評:お子さんが8歳の時にひらめいたアイデアをもとに家族でゲーム化されたということで、「ゲームの種になるアイデアは日々の生活の中に埋もれている」ことを感じさせるユニークな作品という点が評価されました。

「グラマ」(学生団体ビーラインドプロジェクトさん・東京都)
選評:視覚障害のある方とない方がともに遊び、相互理解を深めるためのゲームというインクルーシブな視点で開発されており、シンプルなルールですぐに遊べる協力ゲームであることが評価されました。

「ごみゼロゲーム」(坂野晶さん・兵庫県)
選評:環境問題をテーマにしたボードゲームは多くありますが、ごみ減量のキーワードとされる「4R」の中で”Refuse(リフューズ)”が最重要であるという明確なメッセージをゲームに反映している点が評価されました。

「ぎゅっと〜AIとともに生きる〜」(りんごラボさん・栃木県、埼玉県、神奈川県、東京都)
選評:AIと人間が共生する未来社会の姿をみんなで楽しみながら考える、というユニークなコンセプトを、近年国内で普及しつつある発想系カードゲームという形で具体化した点が評価されました。

ユーザー部門

入賞(賞品:Amazonギフトカード1万円分)

ボードゲーム川柳(たかひろうさん・新潟県)
選評:著者の方いわく「ボードゲームのインストをやっていて、言われて一番嬉しい言葉。仲間の輪が広がった実感を感じる瞬間の川柳です」。多くのボードゲームファンにとって身に覚えがあるであろう場面を、共感しやすいシンプルな言葉にまとめたことが評価されました。

ボードゲーム作文(のぼりくだりさん・広島県)
選評:著者の方は、コロナ禍で生活スタイルが変化する中でボードゲームに注目されたとのこと。臨場感のあるエピソードを通して、読んだ人にも「ボードゲームカフェに行ってみたいな」と思わせる作品であることが評価されました。

―――――――――――――――――

NPO法人Board Game Japanでは、今後もコンテストの開催などを通して、アマチュアのクリエイターによるユニークなボードゲームの社会的認知度を高めるお手伝いをしていく予定です。

NPO法人Board Game Japan
https://boardgamejapan.org/