気軽にボードゲームが遊べるお店は沢山あるけど、全国にチェーン展開してるボードゲームカフェと言えばJELLY JELLY CAFE。そんなジェリジェリカフェの14店舗目がオープンしました!そんなに増えてたとは……。新店舗はJR渋谷駅から徒歩3分という駅近!便利ですね〜。
ってか、渋谷にジェリカフェあるよね?もう1軒お店増やすの?何か違うの?しかも今このご時世に新店舗って……と様々な疑問がモックモクと湧いてきました。
だったら直接質問すればいいじゃないって事で、お店に行って松田鷹虎店長に直撃インタビュー決行です!根掘り葉掘り訊いてやろうじゃないの。
渋谷駅を出て宮益坂を直進。ファーストキッチンと鳥居の間を左に曲がると、大協渋谷ビルの入り口がありました。いろんなお店が入ってるビルの11階が「JELLY JELLY CAFE渋谷2号店」になります。最上階なのか!
個人的には2階にあるハリネズミカフェが気になったけどグッと気持ちを抑えて、目的地へ向かいます。ちょっとだけ階段を登った所にあるエレベーターで11階に。
エレベーターの扉が開くとお馴染みのロゴマーク。無事、到着です。
あいさつもそこそこで早速、松田店長への取材スタート!
ー不思議な感じですよね。
店長「1年くらい前でしたっけ?こっちが話を聞く側だったのに今日は逆ですからね」
ーそうですね。お久しぶりです。
と言うのも、JELLY JELLY CAFE池袋2号店でバイトの面接をしてくれたのが松田店長なのです。お店で働くよりもライター募集してたはずなので…とBROADの方に私を回してくれたのが松田店長。この人がいなければBROADでこうして文章書いたりインタビューなんかしてない訳です。どうでもいい情報ですが。
ーまずはお店の基本情報を。オープンはいつだったんですか?
店長「6月26日です」
ー今日が7月8日なのでまだ2週間くらいですね。座席数とかはどんなもんですか?
店長「42席で、奥の方に仕切りがあってテーブル2つあるので11テーブルですね。広さとしては25坪で、駅から徒歩3分」
ーお店の宣伝はこれくらいにして。ここの店長やる前って何をやってたんですか?
店長「JELLY JELLY CAFE池袋2号店の店長です。今も兼任ですけどね」
ーえ?池袋2号店と渋谷2号店の店長2つやってるんですか!
店長「出勤の連絡が2つ来たりして大変ですね。池袋2号店はスタッフが育ってるんで任せられますけど。基本的にこっちに」
ー2倍忙しいわけですね。で、経歴ですけど。
店長「その前が池袋店の店長で、その前が渋谷本店でバイトしてましたね」
ージェリカフェ歴って結構長いんですか?
店長「確か…2014年2月入社ですね。だから6年かな」
ー2014年だとボードゲームのお客さんも多かったですよね?
店長「いやいやまだでしたよ。お店にボードゲームは増えていくんですけどルール説明出来ないスタッフの方が多かったかな。お店としてもそろそろボードゲームに力入れていこうという感じで。まだコワーキングのお客さんもいましたしね」
元々コワーキングスペースって感じだったんですよねぇ。懐かしい。渋谷のジェリカフェに遊びに行くとノートPCで仕事してる人が何人かいて、その隣でボードゲームを遊ぶという不思議な状況。今はボードゲーム目当てのお客さんしかいないだろうけど。
ー個人的にボードゲームは好きだったんですか?
店長「そうですね、仕事にしてみようかなぁと。いろいろ調べたらJELLY JELLY CAFEってのがあると。それで(代表の)白坂さんに連絡して。その時は広島県に住んでたんですけど東京に来て」
ーえ?ジェリカフェの為に上京したんですか?!!
店長「元々は音楽してて東京にいたんですけど、やめて広島に戻ってて。また東京に来たって感じです」
ー新しい店舗の立ち上げでの苦労話とかを伺いたいんですけど。ちなみに池袋店のオープンの時も店長だったんですか?
店長「池袋の1号店は完成した店に『よろしくー』って置かれた感じで。オープンするまでしっかり関わったのは池袋2号店と今回の渋谷2号店ですね」
ー立ち上げの時って店長としての狙いみたいなものは反映されるんですか?
店長「まず池袋2号店の話ですけど、池袋1号店が土日祝日はお客さんが多過ぎてお返ししてたんですよ。それで白坂さんにもう1店舗必要でしょうと提案して。それでちょっと広い所を選んで、お客さんのスペースを広くするというのを意識してましたね。なので遊んでて暑苦しくないと言うか広々としてます」
ーあの店メチャクチャ広いですよね。ボドゲカフェであそこまで広い店ほかにないでしょ。じゃあ、渋谷2号店はどんな狙いがあるんですか?
店長「実は新宿店の工事をした人がこの店の施工を担当する事になったんですよ。なので新宿店と机の配置とか近い感じでいこうと。ただ、新宿店の壁って黒いんですよ」
ーはいはい、新宿店はちょくちょく行くので分かります(新宿店の画像⇩)
店長「ダークな感じじゃなく清潔感重視で白にしようと。内装とか店の狙いって言われるとそれくらいですかねー」
ー渋谷は本店がすでにありますよね?2店舗目ってのは何か理由があるんですか?
店長「それは池袋の1号店と2号店と同じですね。渋谷の本店にお客さんが納まりきらないと。もう一つあれば予約の段階で、同じ渋谷なら2号店ありますよと案内出来るので。今後はお店を知ってくれれば渋谷2号店の方が駅近だからとか、良い具合にお客さんが選んでくれるといいかなと」
ーそうなると渋谷本店がライバルでもありますよね。ここが違うとか意識してるところってありますか?
店長「お客さんとお客さんの間が近すぎるのがオレはイヤなんですよ〜。ここも詰め込めればもっとテーブル置けるんですけどね、広めにして。本店はもうちょい詰まってると思うんで。あとは新しいので清潔感って部分は大事にしていきたいですね、本店は老朽化と言うか古くなってきてる部分もあるので」
ーテーブルの間が広いってのがウリですかね。ちなみにコロナの感染対策でこの幅にしてるんですか?
店長「いや。対策としてはこの机とこの机は使わずに…と1つおきに今は案内してます」
ーただでさえ広めなのに今はさらに広く使えるわけですね。贅沢だ!
ー渋谷2号店のオープンで大変だった事や苦労話を聞かせて欲しいんですけど…。
店長「コロナですよね……」
ーですよねぇ…。その辺の話になるとは思ってました。なんでこの時期にオープン?って疑問もあるので。
店長「2月末にアルバイトの面接は始めてて、3月中には採用して、4月オープン……というのが無くなったので、アルバイトスタッフには丸々休んでもらわなきゃいけなくなってしまって。そもそもオープン出来るのか問題というのがあって、結局1回工事も途中で止めたんですよ。このまま打ち切りか?というとこだったんですけど。で、払うものも払い切っちゃってたのでギリギリまで粘ろうという事になりまして。その間に自粛解除の流れが来て、今しかない!ってことで工事を再開して。他の店舗も営業を再開して営業出来そうだぞと。それで工事も間に合ったので、スタッフにこれだけ待たせたけど働いてくれますか〜という流れですね」
もう少し自粛期間が長引いてたらお店がオープンしてないんですね。そんな話を聞いてから真っ白な店内を見渡すと感慨深いものがありますねぇ。この新築っぽい香りも感じられてない訳か。
ーここって最上階だし、窓に囲まれてて天然光が入ってくる明るい場所ですよねぇ。それもこの店舗の特徴・ウリですかね?
店長「今はブラインド下ろしてますけど、夏は暑いんで開けられないでしょうね。冬はいいかもしれないけど…。でも店のウリがそこって言われると…う〜ん……スタッフをウリにしたいんですよ」
ースタッフですか?
店長「友達になって欲しいというか、アルバイトスタッフにはそういう教育をしてて。お客と店員って感じじゃなくて良い意味でチャラいじゃないですけどお客さんと距離を近くやっていけるような。ここがオープンした時も池袋2号店の常連さんが顔出してくれたりとかあるので。内装が変わってもオレがやることは変わらないのかなぁと。人を育てることだと思ってるので」
ーどんなスタッフがいるんですか?
店長「年齢層は若くしてますね。渋谷は若者の街だと思うので、なんて言うんだろ…若い兄ちゃん姉ちゃんが店に来たって時に同じ立場で楽しめる人ってのは意識しました」
ーその中でルール説明とか上手い人ですか?
店長「それは重視してないです。いずれ出来るようになるので。それよりは仲良くなれる方が大事ですね。JELLY JELLY CAFEってボードゲーム熟練者向けのお店ではないじゃないですか。初心者でこれからボードゲーム始めてみたいって人が多いと思うんです。多分ですけど、そういう人は『楽しみたい』なんですよ、『ボードゲームを遊びたい』じゃなくて。でもその楽しみの遊びの1つとしてボードゲームがあるので、その場を一緒に楽しく過ごせる人の方が大事だと思ってるので。ボードゲームの楽しさを伝えるんじゃなく、ゲームで一緒に楽しくなれる人です」
ーそっか。他に行けばいわゆるゲーマーとかゲームマニア向けのお店もあるわけですもんね。
店長「そういう店と張り合おうとかお客さんの取り合いをしようとか思ってないので。ウチでボードゲーム覚えてハマって、ほかに行っても良いのかなぁと思ってるんで」
なるほど。だから内装とかの話はあまり浮かない感じだったんですね。インタビュー中もアルバイトスタッフがお客さんのゲーム結果に反応してて、そういう事なのか〜と感じました。松田店長のボードゲームカフェ哲学はスタッフに脈々と受け継がれていきそう。
ーさてさて、気になるボードゲームですけど店に置いてあるのが約300種類。これだけあってもジェリカフェの中では一番少ないんですね。
店長「まだ揃えきれてなくて発展途上ですね。でも初めての人にしてみれば十分過ぎる数ですよね。ま、上の段が埋まるくらいは増やしたいですけど」
ーこの店に限らずですけど、どのゲームを置くかというラインナップは店長が決めるんですか?
店長「最低限これだけは置いといて…というゲームはありますけど、それ以外はどの店舗も店長が決めてますね。インストしてて楽しいとか遊んで欲しいとか店長の好みですね」
ーあのゲームを店に入れて欲しいとかのリクエストって受け付けてるんですか?
店長「モノによりますね〜。元々入れようか迷ってたとか、その人だけじゃなく複数の方から声があれば入れたり」
ーまだゲーム少なくて上の段を埋めたいって言ってたので、渋谷2号店なら何でも言う事きいてくれるんじゃねぇかと思って(笑)
店長「言って欲しいですね。あと100種類は入りますから」
ーあとはイベントとかは何か考えてるんですか?
店長「近くに人狼HOUSEがあるので人狼系はやらないかなぁ?他の店舗でもやってますけど、1人で来てくれる人のための相席ナイトが毎週月曜日と水曜日。あとカタンのイベント。初心者向けイベントとしておばけキャッチとかごきぶりポーカーとか有名な軽いゲームをやりましたね。今後は奥の仕切りの方でゲスト呼んで何かやりたいなぁと。個室みたいな感じなんで誰が来てるか見られたくない人にもいいし。池袋2号店で開催したじゃれ本のイベントとかやりたいんですよね」
奥の仕切りでじゃれ本ナイト!良いですねぇ。ちなみにその時の模様はコチラでレポートしてます。
ー最後に1つ。店長がゲームを選んでるんですよね?初心者に遊んでもらうために王道のゲームを揃えてるんですよね?上の段にタンブリンダイスとアイスクールの間に見たことないゲームあったんですけどアレは何ですか?
店長「アレはこの中で唯一オレが選んだゲームじゃないなぁ……。内装をやってくれた人がゲーマーで、ボドゲカフェの工事をやると絶版のボードゲームを置いてってくれるらしくて。珍しいらしいですよ、ピーパーだったかな?2週間でまだ誰も遊んでませんけど(苦笑)」
最後に変なの触れちゃった…。ってかその内装の人は何者なんだ?絶版のレアゲームをプレゼントって!ボードゲームカフェの内装を誰に頼むか迷ってる人はJELLY JELLY CAFEに連絡先聞いた方がいいかもしれませんね。
ーありがとうございました!今度は取材じゃなく遊びに来ますので。
インタビューを振り返ると渋谷2号店の宣伝になってないような気もするなぁ。一応フォローしておくと、初心者はもちろんウェルカムで、カップルとか2人で遊ぶのに向いてるゲームが多かった印象です。将棋とかで使う対局時計なんかも置いてたし2人で遊ぶには使い勝手が良さそう。
ちなみに松田店長が初心者にも遊んで欲しいゲームは「モダンアート」「スカルキング」「ハイブ」の3つ。特に4人以上のお客さんにはスカルキングをほぼ全組にオススメしてて、絶対にすべらないゲームだとか。確かに面白いもんなぁ。個人的にもスカルキングだけで徹夜した事あるわー。
ライト層向けの軽いボードゲームだけかと思いきや2時間クラスの重めのゲームも多少ありました。大勢で遊べるパーティーゲーム多めで、結構ジャンル的に幅広い気がしましたけどね。
ボードゲームが増えていく成長を見守れるのも今のうち。木の香りが楽しめるのも今のうち。広々と遊べるのも今のうち。そんなJELLY JELLY CAFE渋谷2号店でした。