推理で答えにたどり着け! ミステリー記念日に遊びたいミステリーのボードゲーム14選

107日は「ミステリー記念日」です。世界初の推理小説『モルグ街の殺人』を書いたアメリカの作家エドガー・アラン・ポーが、1849年の107日に亡くなった日ということで制定されました。このミステリー記念日という日はアメリカには無く、日本独自のものです。

ミステリー記念日きっかけで、様々なミステリー小説やミステリー映画に触れてみてはいかがでしょうか。

さて、ボードゲームにはミステリーのゲームがたくさん存在します。ミステリーと言ってもその意味は幅広く、推理小説だけではなく人智では計り知れない神秘的で不思議な出来事や、中世ヨーロッパに上演された聖書を題材にした神秘劇を指すこともあります。ですが、知った情報を元に推理をして特定の犯人や隠された謎を解き明かすという意味のミステリーに絞り、推理系の超面白いミステリーボードゲームを14タイトル紹介します。

ドメモ

ドメモ24人/8歳〜/20分〉

配られた数字タイルをいち早くなくすのが目的の推理ゲーム。

数字タイルは1が1枚、2が2枚、3が3枚、4が4枚……という構成になっています。自分の数字タイルだけが見れず、他人の数字タイルは全て見えるという状況で、自分のタイルを推理して答えます。当たっていれば数字タイルが減っていき、全て無くなれば勝ちです。数字さえ分かれば小学生低学年でも楽しめる名作ゲーム。慣れてくると、相手の推理を混乱させるような答えを言ったりして心理戦も熱いですね。

タギロン

タギロン24人/10歳〜/15分〉

相手の数字タイルを全て的中するのが目的の推理ゲーム。

ついたての奥に並べられた相手の5枚の数字タイルを、質問を繰り返す中で当てていきます。先に当てた人の勝ちです。質問は表向きになっているカードから選ぶので何のカードが出てくるかという多少の運要素はありますが、論理的に数字タイルを推測していきます。じっくりと考えて正解を導き出した時の爽快感は相当なものがある推理ゲームです。遊ぶ回数を重ねるとメモの取り方が上手くなり、推理が早くなりますね。

チューリングマシン

チューリングマシン14人/14歳〜/20分〉

3桁の秘密コードの数字をいち早く答えるのが目的の推理ゲーム。

パンチ穴の空いている数字カード3枚を重ねて3桁の数字を作り、検証機を使って質問を繰り返します。何度か質問を重ねることで正解の秘密コードが分かってきます。一番最初に秘密コードを当てた人の勝ちです。アナログのコンピューターみたいな検証機を作ってしまってるのが驚きです。

ザ・キー 岸壁荘の盗難事件

ザ・キー:岸壁荘の盗難事件/1〜4人/8歳〜/20分〉

岸壁荘で発生した盗難事件で、誰が犯人で何を盗んで何で逃げたかを特定する推理ゲーム。

正解のヒントが書いてあるカードを全員の前に全て裏向きで広げたら、全員同時にゲームスタートです。ゲームは手番制ではなくリアルタイムで進行します。カードには犯人の名前が断片的に書いてあったり、盗難品に関する情報が書いてあったり様々なヒントが記載されています。カードには情報ポイントという数字が書いてあって、有益な情報が書いてあるカードには大きな数字・大した情報が書いてないカードには小さな数字が書いてあります。最終的に正解にたどり着いた人の中で情報ポイントの合計数が最も少ない人が勝ちです。全てのパターンを覚えると遊べなくなるゲームですが、覚え切れないので何度でも繰り返し遊べます。

クリプティッド

クリプティッド/3〜5人/10歳〜/50分〉

未確認生物の居場所をいち早く特定するのが目的の推理ゲーム。

全員がそれぞれ断片的な未確認生物の生息地のヒントを、知っている状態でゲームは始まります。六角形のヘクスで作られたマップの中からどこかのマスを特定して、他の人に未確認生物がいる可能性があるか無いかを質問します。この質問を何度か繰り返していくと「なんか水辺にいるっぽいな」「廃墟の近くが怪しい気がする…」と、徐々に未確認生物の居場所が狭まってくるのが楽しいゲームです。

ミュージアムサスペクツ

ミュージアムサスペクツ24人/8歳〜/20分〉

16人の容疑者の中から、博物館の窃盗犯を見つける推理ゲーム。

犯人ではない条件が書いてある条件カード8枚の中から1枚だけを見て、全員が条件カードを6回ずつ見たら条件カードを全て公開して犯人が誰なのかを確認します。より大きい数字チップを犯人の上に置いて予想していた人が勝ちというのがゲームの流れです。条件カードが8枚あってゲーム中は6枚しか見ることが出来ないので正確に犯人を絞ることが出来ませんが、他人の動き方や推測からも情報が得られるというのが面白いところ。この手のゲームでは珍しくメモ取りの上手い下手がゲームの勝敗に影響しないので子供や初心者と一緒でも遊びやすいですね。

トリックと怪人

トリックと怪人249歳〜/15分〉

犯人を当てて最も得点を稼ぐのが目的の推理ゲーム。

1〜10までのカードで1だけが2枚という構成の合計11枚しかカードを使いません。全員でカードを1枚出して最も大きい数字を出した人が犯人になるというルールで、誰が犯人なのかを推測するというゲームです。全員にカードを2枚配ったらそのうちの1枚を裏向きで出します。自分が出したカードの色を正直に言ったら、誰が犯人かを予想します。カードには「9を除外する」「10があったらこのカードが犯人になる」など様々な効果があって、大きい数字のカードが犯人になるとは限らないのが面白く、手軽に推理を楽しめるカードゲームです。

トリックオブスパイ

トリックオブスパイ34人/10歳〜/20分〉

スパイを予想して得点を稼ぐのが目的の推理ゲーム。

27枚のカードから1枚だけをゲームから取り除いて、そのカードをスパイとします。トリックテイキングのルールで配られたカードを出していき、トリックテイキングで勝った人がスパイはどれなのかを賭けていきます。手札が全員1枚になったところでスパイを公表して得点計算をします。3回ゲームをして合計得点の高い人が勝ちです。トリックテイキングと推理と賭けが融合したゲームになります。カワサキファクトリーのゲームで日本製ですが、韓国のメーカーから『クライムホテル』というタイトルでリメイク作が出ています。

マスターワード

マスターワード36人/12歳〜/15分〉

1人が出題者になり、他の人が正解の言葉である「マスターワード」を当てる協力型の推理ゲーム。

答えを当てる側の人達はみんなで相談をして、ホワイトボードにマスターワードのヒントとなる言葉を1つずつ書いて全員提出します。出題者は、その中からマスターワードに関連する言葉が何個あるかを発表します。この質問を7回繰り返すまでにマスターワードにたどり着けば目的達成です。普通の言葉当てゲームとは違って、マスターワードに関連する言葉の個数しか分からないので、推理力と発想力が試されます。

インサイダーゲーム

インサイダーゲーム48人/9歳〜/15分〉

1人だけ存在するインサイダーが誰なのかを当てるコミュニケーション系の正体隠匿ゲーム。

まずは全員に役割カードを配り、マスターの人は名乗り出て出題者になります。残りの人は回答者になりますが、1人だけ正解を知っていてみんなの邪魔をするインサイダーが紛れ込んでいます。マスターは単語が書かれたカードを見て、今回の正解を確認してゲームスタートです。回答者ははいかいいえで答えられる質問を繰り返して、3分の間に正解を言うのが最初の目標です。3分間に正解が出なければインサイダーの勝ちです。正解が出た場合は、全員で話し合ってインサイダーが誰なのかを推理します。見事インサイダーを的中させれば回答者とマスターの勝ちです。「あの質問は時間稼ぎっぽかったな」「物凄く勘が悪いひといたよね?」など邪魔者が誰なのか推理が白熱するコミュニケーションゲームです。

百科審議官

〈百科審議官/3人/30分〉

他の人が書いたルールを当てるのが目的の3人専用ワードゲーム。

3色のヒモの一部を重ねてベン図のように置きます。そして、各々が正解となるルールをこっそり書いたらゲームスタート。ルールは「電気で動く」や「コンビニに置いてある物」や「4文字の言葉」などです。自分の番が来たら単語をポストイットに書いて、その単語がルールに該当するかを全員に質問します。ルールに対して当てはまればその人のヒモの内側、当てはまらなければヒモの外側にポストイットを貼っていきます。これを繰り返して、全ての区域にポストイットを貼った人の勝ちです。日本語の関連性を推理するワードゲームとして秀逸なゲームで、今は入手困難な隠れた名作です。

シャーロックとピカソ

シャーロックとピカソ36人/10歳〜/30分〉

アーティスト役、いたずらっ子役、探偵役に分かれて元々のスケッチを当てる落書き系推理ゲーム。

アーティスト役は単語カードに書かれている8つのイラストを描きます。次に、いらずらっ子役がそのイラストに落書きをします。最後に探偵役がアーティストは元々何を描いていたのかを当てるというイラスト系のゲームになります。お絵描きゲームは技術の差が出て苦手な人も多いのですが、このゲームは40秒という短時間で8枚のイラストを描かなければいけません。絵の上手い下手は無関係。時間制限もあるのでワイワイガヤガヤ盛り上がりやすいゲームです。

ディセプション −香港殺人事件

ディセプション412人/14歳〜/20分〉

捜査官チームと殺人犯チームに分かれ、殺人犯の証拠と手段を特定する正体隠匿の推理ゲーム。

みんなの前に4枚ずつ証拠カードと手段カードを置いて、全員に役割カードを配ってからゲームスタートです。全員目を閉じて、殺人犯が目を開けて法医学者だけにこっそり今回の正解となる証拠カードと手段カードを伝えます。全員目を開けたら、法医学者は喋ることが出来ないので死因タイルや天気タイルなどを使って捜査官に犯人が誰なのかを伝えます。全員でそのヒントを元に話し合いをして、犯人を推理していきます。みんなの想像が膨らんで壮大な事件になることもあるテーマがしっかりとある正体隠匿ゲームです。

クルード

クルード26人/8歳〜/45分〉

洋館で起きた殺人事件で、犯人と凶器と現場を特定するのが目的の推理ゲーム。

オリジナルの発売は1949年という超古典的名作ボードゲームです。まだ遊んだことがない人もいるかも知れないので最後に紹介しておきます。

容疑者カード6枚、凶器カード6枚、現場カード9枚からそれぞれ1枚ずつを封筒に入れ、その3枚を当てるという内容です。このゲームが作られて以降、同じシステムを使って何度でも遊べるような推理ゲームがたくさん作られました。これぞ推理系ボードゲームの元祖ですね。ゲームはサイコロを振って洋館のマップ内を移動し、他の人が持っているカードを見せてもらったりして、ゲームから取り除かれて封筒に入っているカードを特定していきます。


少しの情報を元に正解を推測するって楽しいことなんだなぁ……と、ミステリーゲームを遊ぶと再確認しますね。まだ遊んでないボードゲームがあれば、是非です。どれもオススメです。