【おすすめ!最新!!ボードゲーム】「キー」シリーズの中でも傑作と名高い『キーフラワー』がついに日本語化!

R&D GAMES社の「キー」シリーズ。1995年の『Keywood』から始まって毎年のように新作がリリースされている人気シリーズですが、中でもとくに人気なのが『キーフラワー』です。季節毎にキーフラワー号たちに乗ってやってくるワーカー(オリジナル海外版では「キープル」という名称でした)を使って、自分の村を拡大していきます。冬が終わった時に大きくなった村からいかに多くの得点を獲得できているか、そんなことが目的になっています。

オリジナル版は2012年に発売されましたが、2022年11月24日にアークライトより完全日本語版が発売となりました。今回は『キーフラワー』の魅力について紹介していきたいと思います。

プレイの概要

ゲームの流れは分かりやすいです。春から始まって夏・秋・冬とそれぞれの季節単位にプレイしてゆきます。各季節の最初に、村へ追加することができるタイルがランダムで売りに出されます。

この売りに出されているタイルに「入札」するか、既に出ているタイルを「使用」するか、パスをするかの3択を行っていきます。

全員がパスをすると1つの季節が終了して、新しいタイルが補充されて……という具合で進行します。

ユニークなメカニズム

このゲームでは、タイルの購入するために入札をしたり、タイルの能力を使ったりするときにワーカーを手元から対象のタイルに置きます。ここに、このゲームを特徴づけるメカニズムがあります。それは、1枚のタイルには1色のワーカーしか置けないいうルールです。

売りに出ているタイルに入札するには、欲しいタイルのわきに青ワーカー1個、もしくは赤ワーカー2個といった感じでワーカーを置いてゆきます。この個数がいわゆる金額になるわけです。では、なぜ何故お金の代わりにワーカーを置くかというと、先ほどの1色ルールが効いてくるのです。

とあるタイルに誰かが「赤ワーカー」を「1個」配置すると、同じタイルに後から入札するには同色の「赤ワーカー」を「2個以上」置くしかありません。

沢山のワーカーを持っていても先に置かれた色のワーカーが手元に無ければ入札に参加できない、そんなジレンマがあるのです。

さらに、タイルは販売中のタイルでもいずれかのプレイヤーが所有しているタイルであっても、誰もが自由に使えます。使用するタイルの上にワーカーを置けば良いのです。すると「鉄や石」といった資源、「金床やツルハシ」といった技能、他のワーカーなどが手に入ります。

これらは別のタイルの効果によって、自分が入手済みのタイルをパワーアップして能力を改善したり消費したりすることで、勝利点に変換できるようになります。

タイルの効果を使うためにワーカーを置いた場合も、1枚のタイルには1色のワーカーしかおけないルールがもちろん効いてきます。

売っているタイルの効果を誰かが先に使ってると、置かれているワーカーの色に合わせて入札しなくてはならないのです(逆も同様で既に入札されてるタイルを使いたいときは、同色のワーカーを上に置かなくてはいけません)。

そして、ラウンドの最後には、各プレイヤーにワーカーが補充されますが、補充されるワーカーの色と数は公開されているので全員が見えます。

「彼は黄色ばっかり補充したな」、「彼女は赤を1個しか補充できなかった」といった情報が丸見えなのです。こうなると、次の季節で「何色で入札するのか」「何色でタイルの効果を使うのか」の読み合いが自然に発生して、俄然面白くなってきます。

プレイの選択肢は、単純だけれども1タイルに1ワーカー色というユニークな仕掛けを持っていること。タイルの種類が抱負でゲーム毎に出てくるタイル構成が違うこと、この2つが見事に合わさって、非常に面白いゲームに仕上がっています。

たくさん出ている「キー」シリーズですが、そのなかで最も人気の高い本作が日本語化されました。この機会にプレイしてみてはいかがでしょうか。

キーフラワー 完全日本語版
日本語版発売元:アークライト
デザイナー: セバスチャン・ブリーズデール、リチャード・ブリース
発売日:2022年11月24日
価格:8580円[税込]

プレイ人数:2~6人
対象年齢:13歳以上
プレイ時間:90~120分