【オススメ!最新!!ボードゲーム】『タイムカプセル』 カプセルに資源をガシャガシャ入れて引く、新感覚バッグドロー!

遙か彼方の宇宙で遭遇した異星人。彼らが唯一残してくれたものは、時空を超えて過去に戻ったり、また帰ってくることができる「タイムカプセル」だった!?というSFテーマのゲームです。

ゲーム概要

プレイヤーは、こぶし大のカプセルを4個持っています。その中にお金に該当する「バッテリー」や「コンピューター」、特殊効果が書かれたタイル等を入れて蓋を閉じ、袋に入れます。

自分の番では袋からカプセルを2個取り出して中身を開けます。すると入れてあったお金や特殊効果タイルが出てきます。

それらをうまく活用して、追加のバッテリーやコンピューターを獲得したり、勝利点が付いた特殊タイルを買い増しして、最後にカプセルへと再び収納します。これを繰りしてより得点を獲得してゆくのが目的です。

不思議なカプセル

プレイの概要を見ると、『ドミニオン』などのデッキ構築系ゲームとよく似通っています。

山札からカードを引いて手札にして、手札を旨く活用して新しいお金を購入したり、特殊能力を持つカードや勝利点カードを買うという基本部分はそっくりです。

このタイムカプセルが独特なのはまさに「カプセル」の部分です。カプセルはミニチュアの自分専用デッキとして働きます。2~7個のタイル類を入れることができ、この小さい空間で独自のコンボを作り出してゆくのです。

たとえば、「青いタイルが2枚出ていれば、勝利点が2点貰える」といった特殊効果があれば、1つのカプセルに青いタイルを2枚入れておけば次回は100%発動するわけです。

いわゆるデッキ構築系ゲームの場合は、購入したカードを良い組合せで手札に引けるかどうかは確率と運任せですが、タイムカプセルはその部分を操作できるのが魅力です。

そして、カプセルは1回に2個使うので、購入した新しいお金やタイルと以前から入っていたものを組み合わせて新しいコンボにして各カプセルに戻す事もできるのです。

狭い空間

しかし、カプセルに収めることが出来る数は有限です。ゲームが進むに従ってドンドン入れたい物は増えてきますから、どの組合せで、どれを諦めるか悩みます(勝利点が付いているタイルを捨てると減点ですから、あまり不要なものを買うのも難しいのです)。

解決方法として、1つでより高額として扱えるバッテリーやコンピューターへと一定の割合で交換し、カプセルの中を圧縮できます。ただ、買い物するときにはおつりが出ないので、高額紙幣だけで買物する不自由も悩ましいところです。

また、にくいのが得点トラックです。勝利点を受け取ると記録しておくボードですが、時折「赤色」と「青色」のマスがあります。

赤色を通過すると「特殊効果が書かれたカード」か「特殊効果を使用するために使える時水晶」の何れかを受けとれて嬉しいのですが、問題は青色です。

そこを通ると「時空破断トークン」なるものを受け取ります。これは「何も効果が無い」のですが、必ずカプセルに入れなければいけないお邪魔な存在なのです。

しかも得点トラックを奥に進むほど、短い間隔で「次元破断トークン」を受け取る仕掛けになっています。充分ゲームが進んで順調に自分のカプセルにコンボが出来上がってきた頃に、大量の時空破断トークンを受け取る時間がやってくるのです。

この時空破断トークンは捨てるのにコストが必用な上に、ゲーム終了時に一定数以上を持っているとゲームから脱落します。つまり何点取っていても勝てないのです。

非常に小さい空間でのコンボ作成と圧縮、そして次元破断トークンの処理がこのゲームを序盤から終盤まで面白く仕立てています。


ご紹介しました『タイムカプセル』は、デッキ構築にエンジンビルド、バッグドローという、ゲームシステムのおいしいどころを集めた内容となっております。今回の紹介では触れていませんが、お金の一種であるコンピューターは引いた後にダイス振って価値を決めるといった運の要素もあり、タイムカプセルを引いた後に一喜一憂する部分もあります。

タイムカプセルにミニチュアのデッキを作って引く感覚……。デッキ構築などがお好きな方はハマるのではないでしょうか。

ご紹介しました内容は映像でも説明していますので、ご興味ありましたらそちらもぜひご覧ください。

タイムカプセル 
日本語版発売元:ホビージャパン
デザイナー: ヤロスラフ・クストフ
発売日:2023年1月31日
価格:8800円[税込]
プレイ人数:1~4人
対象年齢:12歳以上
プレイ時間:60~90分