《俳句とか 川柳ゲーム 流行ってる》五・七・五のボードゲーム11選

今年10月。ツイッターでボードゲームに関するつぶやきが大バズりしたんです。それはカードゲーム「57577 ゴーシチゴーシチシチ」で作った短歌に関するツイート。

何はともあれ、とりあえず見て下さい!

オサムさんの小学3年生になる娘さんが作った短歌です。

雨の中 君と出会った放課後に 行けたら行くわ タイムマシンで

これですよ。「行けたら行くわ」って本来なら行く気が無いのに前向きな姿勢を見せる時に使われるちょっとネガティブな言葉なのに、その後に「タイムマシンで」と繋げるとなんと味わい深いことか。学生時代の淡い想い出を引きずってる雰囲気もあるし。確か18万いいねとかになってましたよ。それをオサムさんが一旦削除してツイートし直したので今はこの数だけど。

これがバズった後は「57577 ゴーシチゴーシチシチ」が売り切れ続出。ABEMAニュースでも取り上げられるほどでした。この写真だけでなんとなくルールは分かるし「自分も短歌作りたい!」って思わせる力がありますもんね。

 

という訳で、五・七・五を使って遊ぶボードゲームを11個紹介します。

 

57577 ゴーシチゴーシチシチ

まずはネットニュースにも取り上げられたこのゲームから。タイトル通り5・7・5・7・7の短歌を作るカードゲーム。他にもありそうなのに短歌のゲームってこれだけっぽいですね。5音のカード2枚と7音のカード3枚を持って、場に置かれたカードと3枚まで入れ替えたら、短歌完成。作った短歌を発表したら全員で投票をして最も票を集めた人が勝ちです。

カードには5音か7音の言葉が書いてあるので、誰でもカンタンに短歌を作れるのは遊びやすいですね。カードは108枚も入っていて、組み合わせは4億通りだとか。ちなみにオリジナルは「ミソヒトサジ〈定食〉」というゲームで、幻冬舎リメイクでタイトルもカードの内容も変わりました。

HYKE

アルファベット表記ですが「ハイク」と読みます。お題を引いたら、そのお題を表現する5・7・5の俳句を作ります。そしてその俳句が何を表しているのかをみんなに当ててもらうクイズのような俳句ゲームです。

このゲームが面白いのは、正解が出るまでにハズレた人数が得点になるというルール。分かり易すぎてもダメ、分かりにくくてもダメなんです。絶妙なヒントを出すのが肝。季語はなくてもいいので、タイトルはハイクだけど川柳ですね。

クイズ五七五

またもや5・7・5をモチーフにしたクイズゲームです。「HYKE」と違ってお題を当てる解答者は1人で、その他の人がヒントを出す側になります。1人がひらがな一文字だけを書いたら解答者が回答します。ハズレたら別の人がさっきの文字に続けてひらがな一文字を書いて、解答者が回答します。1つの問題に対して回答権は17回なので、正解が出ずに終わると全員で協力して作った575が完成するのです。

解答者はお題を早く当てれば高得点、ヒントを出す側はヒントを出した直後に当ててもらった人が加点。これはありそうで無かった発明品って感じのゲームです。

詠み人知らず

上記のゲームと違って、決められたテーマは無しで全員の力を合わせて俳句を作るゲーム。各々に紙を配ったら、ひらがな一文字だけを書きます。その紙を隣の人に渡して、隣から回ってきた紙に書いてあるひらがなに続けて一文字書きます。これを17回繰り返して最も優れた俳句を選ぶという内容です。

何が出来上がるか全く予測も出来ない爆発の可能性を秘めたワードゲームです。何故か下ネタに走りがちになるのは気のせいでしょうか…。

俳聖

配られたカード縛りで俳句を作るカードゲーム。この中では最も本格的と言うか、ちゃんと川柳じゃなく俳句ゲームです。配られるカードは「季語」「お題」「切れ字」「助詞」の4つカテゴリーがあって、それに沿って俳句を作らなきゃいけません。最終的には作った俳句の他人からの評価、配られたカードの難易度、作ったスピードの総合点で順位を競います。

俳句に興味がある人向けの遊べる教材って感じでしょうか。季語カードが違う「春夏編」と「秋冬編」の2種類があります。

うわじまは島やないてや桜鯛

たった1枚の季語カードを出す事で俳句を作るカードゲーム。親になった人が手札から上五・中七の俳句を読み上げ、他の人はそれに続く5音の季語カードを裏向きに出します。その中から親が気に入った季語カードを選んで俳句を読みます。季語カードを選ばれた人は得点獲得。

作者の地元である愛媛県宇和島市をテーマにした歌や写真が掲載してあるので伊予観光の気分を楽しめるらしいです。

なんでデジカメ忘れたんすか芭蕉さん‼︎

配られたカードには図形が書いてあるので、5・7・5でヒントを出してみんなに当ててもらうお絵描き図形クイズゲーム。実際遊んでみると17文字じゃ伝わらないんですよ〜。図形はそのまま再現されてなくても、特徴となるチェックポイントが書いてもらえれば得点獲得です。

お題増やして、お題カード2枚とか図形を合わせたりしてパターン増やして、ヒントを短歌にして出すとか改良して販売して欲しい。隠れた怪作。

昼ドラ川柳

配られたカードを使って昼ドラっぽい川柳を作る大喜利的川柳ゲーム。赤いカードは5音、白いカードは7音、そして書かれている言葉はすでに昼ドラっぽいので適当に3枚出せば昼ドラ川柳は完成します。作った川柳が親に沢山選ばれた人が勝ちです。

かなりキャッチーな内容なので様々なメディアに取り上げられ、season2、新装版、豪華版、拡張純情編などいろんなバージョンが発売されています。

ベスト川柳クラブ

多数決で言葉を選んで川柳を作るカードゲーム。山札から5音カードを1枚めくり、その後に続きそうな7音カードを全員裏向きで1枚出します。全員出したところで表向きにして、面白い言葉を投票で決定します。さらに5音カードを全員裏向きに出して同じ流れで言葉を決定して、川柳を完成させます。投票で票が沢山集まった人が得点獲得。

名作ワードゲーム「私の世界の見方」のシステムをそのまま流用してますが、川柳が全員の総意で出来上がっていくのはアイデアですね。ツボにハマると笑いが止まりません。

回文百人一首

ここからは俳句でも川柳でも短歌でもなく和歌です。

30首の和歌が収録されているカルタゲーム。タイトル通り、30首が全て上から読んでも下から読んでも同じの回文になってるんです!オリジナルで30首も回文作っちゃうとは。これはマジで凄い……。

元素かるた THE ELEMENTS

元素を題材にしたカルタです。なんと取り札と読み札が合わせて238枚もあって、同じカードは1枚たりとも存在しないユニークカード。そしてオリジナルの元素和歌が言葉を失うほどの仕上がり。例えば「導電性 光の反射 最高峰 トレンス試薬 銀鏡反応」なら銀です。

化学好きにはたまらない作品でしょう。そして和歌の解説をしている論文付き。このカルタ、ガチだ!どうかしてる!

 

五七調って声に出すだけでリズム的に気持ちが良いし、俳句とか短歌とか興味がある人も多いと思うんだけど、一方で難しそうなイメージもあるんですよね。でもこうやって気軽に遊べるのは良いんじゃないでしょうか。本格的にその道を極めてる人にしてみたら、所詮ゲームって鼻で笑われるかも知れないけどきっかけ作りとしては最適。

五・七・五を始める第一歩として遊んでみてはいかがでしょう。