一見の価値あり。東京タワーの真下でボードゲームが遊べるRED°TOKYO TOWERに行ってきた

新たな建物が出来ては無くなり、無くなってはまた新たな建物が生まれ……スクラップアンドビルドを繰り返して成長を続ける大都市TOKYO。東京都内に新たなランドマークが次々と誕生しても、東京を代表する建造物と言えば真っ先に東京タワーを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。完成から60年以上経っても東京のシンボルであり続けているのが東京タワーです。

東京タワーの中に広がる異空間

関東地方が梅雨入りし、雨模様の6月某日。訪れたのは、都営地下鉄大江戸線の赤羽橋駅から徒歩5分に位置する東京タワーの3階RED°  TOKYO  TOWER」です。ここは今年4月20日にグランドオープンしたばかりの日本最大規模のeスポーツ施設。開業から2ヶ月にも関わらず様々なメディアで取り上げられていて結構話題になっています。

いろんなeスポーツが体験出来るところであると紹介されているRED°  TOKYO  TOWERですが、どうやらボードゲームやポーカーなどのアナログゲームの遊戯も可能だというウワサを聞きつけての取材なのです。本当にあるのかボードゲーム? 東京タワーの真下でボードゲームとかなかなか出来ない体験でしょ。という訳で潜入体験リポートです。

東京タワーの3階で受付を済ませ、入場するといきなり現れる異空間。この先にレッドラウンジというスペースが待っています。

3階の大半を占めるレッドラウンジと呼ばれるこのスペースは、横長のLEDモニターが煌びやかに室内を照らし出し、『餓狼伝説』などの懐かしいテレビゲームや最新のVRゲームが設置され、現代アートのような白い机と椅子がランダムに並べてあるRED° TOKYO TOWERの玄関にして、お客さんを迎え入れる場所なのです。ここにいくつかのボードゲームが置いてありました。空いていれば自由に遊ぶ事が可能です。

レッドラウンジにあるボードゲームはこの日は9タイトル。ガイスター』『スティックスタック』『クアドロカラー』『侍石』などなど比較的軽めのボードゲームが厳選されています。ボードゲームは机の上に無造作に置かれていて、ボードゲームの隣には簡略化されたルールの説明書が置いてありました。スタッフにインストしてもらうのではなく、ルールを自分達で読んで勝手に遊んで下さいって感じですかね。遊び疲れた親子や女性同士が、休憩がてら椅子に座ってボードゲームをプレイしている姿をよく見掛けました。

eスポーツの中で際立つボードゲームのアナログ感

そして、3階と4階にある他のVRゲームには目もくれず5階にある「RED°  BODOGE  MIND SPORTS」と書かれた場所へ移動です。今回の取材のメインとなるボードゲーム専用エリアですね。こんな所にホントにあるのか、ボードゲーム。

レッドボドゲの中はこんな感じです。

お客さんがいない所を狙って写真撮影したので全体像は撮れませんでしたが、大体の雰囲気は伝わるでしょうか。床はコンクリート剥き出しで、角が取れて丸みのあるテーブルとパイプ椅子が4脚。壁には長方形にくり抜かれた窓のような物がいくつもあって、その中にボードゲームが置いてあるので水族館や美術館を彷彿とさせる内装。真ん中には大きな柱がドンと存在感を示していて、ボードゲームが置いてあるテーブル8卓がその柱の周りを囲む様に配置されています。

ここに来るまでLEDやプロジェクションマッピングを駆使した最新ゲームを潜り抜けているので、この部屋に入るとボードゲームのアナログ感が際立ちます。

都内にある全てのボードゲームカフェを見てはいないので断言は出来ませんが、隣のテーブルとの距離があって結構広いのでゆったり度は都内最高峰と言えそう。しかも同じ空間には大会やイベントを行うための大きなステージがあるので、そこが使われてないときはガラーンとしてるんですよ。ボードゲームをやるには贅沢過ぎるスペース。

置いてある123タイトルのボードゲームは遊び放題

このレッドボドゲにあるボードゲームの数は123タイトル。ボードゲームはすべて壁の中に展示してあるので、ウィンドウショッピングの様に遊びたいゲームを探して、近くのスタッフに鍵を開けてもらって遊ぶというシステムになっています。ゲームに時間制限はなく、何度でも他のボードゲームと交換できます。遊び放題。

おばけキャッチ』『犯人は踊る』『ナンジャモンジャ』などすぐに遊べる軽めの定番ゲームを中心に、『ドブル』『ミツカルタ』『スティッキー』などの小さなお子様でも遊べるゲームが取り揃えてあるのは、家族連れが多いのかなぁという印象を受けましたね。

他には『テレストレーション』『タイムボム』『シャドウレイダーズ』『クイズいいセン行きまSHOW!』『ディクシット:オデッセイ』などの多人数に対応したボードゲームや『パンデミック』『ザ・ゲーム』『チーム3』など成功するまで繰り返し挑戦したくなる協力ゲームもいくつかあり、『ペーパーテイルズ』『クリプティッド』『チケット・トゥ・ライド・アメリカ』『サグラダ』などのプレイ時間が1時間クラスの中量級のボードゲームも多く、一回の来店では遊び切れないラインナップ。

個人的には『サイズ』『ワイナリーの四季』『テラフォーミング・マーズ』などの重めのゲームが置いてあったのがちょっとビックリ。フラッと東京タワーの観光に来た人がついでに遊ぶようなゲームじゃないでしょ。「東京タワーの真下でゆっくり重ゲー遊んで欲しい」というメッセージでしょうかね。スタッフにインスト出来るんですか?と確認したところ、スタッフのお姉さんが「分からないボードゲームに関してはお客様と一緒に説明書を読みながら……」と言っていたので、もしルールを知らない初プレイのゲームの場合は覚悟の上でどうぞ。

ちなみに取材中は最大で8卓中4卓が稼働していて、少ないときでも2卓でボードゲームが遊ばれていました。eスポーツがメインの施設であるけれどボードゲームを楽しんでいる人達も結構いたというのが正直な感想です。わざわざ東京タワーに来てボードゲームを遊ぶ人なんかいないだろうと思ってたんですけどね。

テキサスホールデムも遊び放題

アナログゲームはこれだけではありません! ボードゲームをプレイする部屋の隣には「RED°  ROYAL  MIND SPORTS」があります。レッドロイヤルはテキサスホールデムが遊べるスペースで、制服を着たディーラーさんが3人もいて、ポーカーの相手をしてくれるのです。

追加料金などは無しでテキサスホールデムが遊べちゃいます。しかも、負けてチップが無くなっても何度も自動的に補充されるので無限に遊べるという驚きのシステム! ルールが分からなければディーラーさんが教えてくれるそうなので初心者でも安心ですね。と言うか、チップ無限なので練習の場として最適かも知れません。ポーカー好きにはボードゲームよりこちらのほうが魅力的なスペースでしょうね。

期間限定の謎解きも楽しめる

あとは謎解き勢も飽きさせません! 一定期間で内容が変更になる謎解きも常設されています。現在はスマホゲーム『Obey Me!』とのコラボで施設内型謎解き「悪魔7兄弟からの挑戦状〜嘆きの館に潜む謎〜」と周遊型「謎解きドタバタTOKYO観光!〜やっかいなのは、謎?それとも〜」が体験できます。7月18日以降は新たなアトラクションに変わるそうなので気になる方はお早めに。一応、周遊型の方だけが入場料とは別で1500円が必要になるのでご注意を。

料金激安!ボードゲームを遊ぶのにお得な1DAY PASS

気になるのはなんと言っても料金ですよね。一般料金と学生料金があって、さらに平日と土日で金額が違って、17時以降はナイトパックなんかもありつつ、ネット予約をすれば200円引きもあるので非常にややこしい……。価格は下の画像の通り。

ネットで予約をした一般料金で説明すると、平日なら10時〜22時まで2500円で時間制限無しの最長12時間遊び放題です。1DAY PASSってやつですね。17時以降なら1300円で22時の閉店までの最長5時間遊び放題。土日の場合は10時から22時まで3200円で1日中遊び放題で、17時からは1500円で閉店まで遊べるのです。多くの来場者がeスポーツ目当てなんだろうけど、ボードゲームカフェとして利用してもいいですよね。開店と同時に入場して1日中遊んだら激安でしょう。この安さ、まだ知られてないような。ボードゲーム情報サイトのボドゲーマにもボードゲームカフェとして登録されてないし。

他にも窓口では1時間のみのチケットもありました。でも、1時間では周り切れない内容だったので、閉店間際に入る場合か「これだけ遊びたい」という余程のお目当てゲームがある人以外はオススメ出来ませんね。もしくは一回でいいから中を見てみたい人とか限定のチケット。一見の価値はあるけれど。

丸1日いても飽きることのないeスポーツの数々

BROADはボードゲームの情報サイトではありますが、会場内のeスポーツの量も質も凄すぎたので写真で簡単に一部だけ紹介だけしておきます。

レースのシミュレーションやドローン体験など、設置されているのはテレビゲームだけではないのです。いろんなゲームのブュッフェが楽しめる場所ですよ。

 

個人的にはボールの距離を自動的に測ってくれる「サイバーボッチャS」があったので興奮してしまいましたが、この写真の他にもゲームは多数あります。お客さんがずっと遊んでいて写真撮れなかっただけなので。もちろんすべて遊び放題。

もっと詳しく知りたい方は公式サイトをご覧下さい。公式サイトはコチラになります。

https://tokyotower.red-brand.jp/

どうですか、ここ。良いですよね?気になったのは、平日の夕方で雨が降っているにも関わらず20組くらいのお客さんがゲームを楽しんでいたので、土日は混んですべてのゲームを遊べるのかなぁと心配になったくらいでしょうか。

都内に住むボードゲーム好きな方には是非とも行って欲しいスポットです!

RED°TOKYO TOWER公式サイト
https://tokyotower.red-brand.jp/
RED°TOKYO TOWER 公式Twitter
https://twitter.com/RED_TOKYOTOWER