『SCOUT』が1位だったアラカルト・カードゲーム賞2022、上位10作品発表!!

ドイツのボードゲーム専門誌「フェアプレイ」は2022年10月7日、ドイツのエッセンで開催中のシュピール22でアラカルト・カードゲーム賞2022を発表しました。

アラカルトカードゲーム賞は、その年に発売されたカードゲームの中から識者の投票によってカードゲームのトップ10を決定する賞です。大きなボードが入ってない比較的軽めのゲームの中で今年一番面白いのはどれか?という賞レース、という認識でいいかと思います。

では、1位から順に10位まで紹介します。

1位 『SCOUT

配られた手札をいち早くなくすのが目的のゴーアウト系カードゲーム『SCOUT』が1位です。

作者は梶野桂、出版はオインクゲームズ。日本のカードゲームが1位に選ばれました。日本のゲームが選ばれるのは2015年の『街コロ』以来、2度目になります。

BROADでは梶野桂さんにインタビュー取材をしていて、ご本人は『ボーナンザ』でドイツゲームにハマり、『支離滅裂』のようなゲームを作ろうと思って『SCOUT』を完成したと述べていました。『ボーナンザ』は1997年に、『支離滅裂』は2018年にアラカルト・カードゲーム賞に選ばれているので、そこに『SCOUT』の名前が並ぶのはドラマチックでもありますね。

受賞おめでとうございます!

【作者直撃】ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品『SCOUT』を作ったワンモアゲーム!の梶野桂さんインタビュー。会社の同僚はゲーム作りを知らない!?

2位 『ジキルvsハイド』

ジキルvsハイド』は、ジキル役とハイド役に分かれて戦う2人専用対戦トリックテイキングゲームです。

お互いのトリックの勝敗数を同じくらいにしたいジキルと、トリックの勝敗数の差を大きくしたいハイドの非対称の対戦。2人用カードゲームの定番になりそうなくらい面白いですね。日本語版はすごろくやから発売されています。

3位 『世界の七不思議:建築家たち』

2011年にアラカルト・カードゲーム賞に選ばれた『世界の七不思議』の簡易バージョンが、この『世界の七不思議:建築家たち』です

作者もアイコンも本家と同じ。そしてテーマも似ています…が全くの別ゲームで、ドラフトをカードドローに変えて得点計算も簡単にして遊びやすくなっていますね。家族向けにアレンジしてあると言うのが正しいでしょうか。今年のフランス年間ゲーム大賞に選ばれたゲームです。日本語版はホビージャパンから発売されています。

4位 『TOP TEN

『TOP TEN』は、1〜10までのカードを1枚受け取り、お題に沿ったテーマで数字を表現して、親プレイヤーが小さい数字から当てていく協力ゲーム。

今年のドイツ年間ゲーム大賞では『カスカディア』『SCOUT』と共にノミネートされた作品。

5位 『BAUMKRONEN

熱帯雨林をテーマにした2人専用カードゲームです。

6位 『帝国の時代:インペリウム』

文明ごとに違うデッキを使って、帝国を発展させるデッキ構築ゲームです。日本語版はホビージャパンから発売されています。

7位 『VOLL VERPLANT

OKAZU brandの林尚志さんが2018年に発表した紙ペンゲーム『メトロックス』のヨーロッパ版。ベルリン、アムステルダム、マドリード、パリのシートが入ってます。

8位 『7つの海の宝島』

7つの海の宝島』は、海賊になって邪悪な呪いやクラーケンに気をつけながら、お宝を山分けするカードゲーム。日本語版はジーピーから発売されています。

9位 『キング&クリーチャー』

英雄・財宝・クリーチャー・国王・伝説の5種類のカードを集めるセットコレクションゲーム。

10位 『フォート』

フォート』は、子供となって友達の力を借りながら最高の秘密基地を作るデッキ構築ゲーム。日本語版はアークライトから発売されています。


日本生まれの『SCOUT』が1位に選ばれただけではなく、『メトロックス』の海外版も7位でしたね。今回のアラカルト・カードゲーム賞は日本勢大活躍。日本語版が出ているゲームは半分くらいあるので全て遊んでみたいですね。どれも面白そうです。