東京オリンピック全33競技をボードゲームで遊ぶことは出来るのか?

2020年東京オリンピックのメダルのデザインが先日発表されました。チケットの方は抽選結果が発表されて、ハズレた人対象で8月にセカンドチャンス、秋には第二次抽選が予定されてます。

さらにアスリートの方は出場の内定が出た人もいて、随分先のイベントかと思ってたオリンピックも確実に近付いて来てるってことですよね。開会式は2020年7月24日。あと1年切りましたよー!

さて、突然ですがここでクイズです。東京オリンピック・パラリンピックでいくつの競技が行われるか知ってますか?

 

 

公式サイトによるとオリンピックは33競技、パラリンピックは22競技が予定されてるそうです。そんなにスポーツってありましたっけ?しかも距離とかコースとか体重別とか更に細分化されてて数えきれないほどの種目があるんです。陸上競技が特に細かくて、26種目!こりゃあ覚えきれん…。

 

という訳で東京オリンピックの競技を覚えつつ、そのスポーツを題材にしたボードゲームの有無を調べてみました。開催国に住んでるんだから競技くらいは覚えておきたいですもんね。そしてボードゲームがあるなら遊んでみたい!

 

 

 

【フェンシング】マイナースポーツってイメージもあるけど、実は第1回のアテネ五輪から一度も欠かす事なく採用されてる競技なんですね。という事は定番の競技。東京オリンピックでは、フルーレ、エペ、サーバルの3種目が行われます。

フェンシングをテーマにしたボードゲームは「アンギャルド」です。本物同様2人対戦で、一突きすれば1ポイント。2人用の名作です。フェンシング経験者がこのゲームは間合いを詰める感じが似ていると言ったとか。日本語版は日本フェンシング協会公認なので、ロンドン五輪銀メダリスト太田雄貴選手の写真が使われてます。

シンプルなゲームだけど何度もリメイクされてるのは面白さの証でしょうね。

 

 

 

【サッカー】東京オリンピックと言いつつ、サッカーは東京だけじゃなく全国7カ所で行われます。開会式より先に行われる競技は2つあって、ソフトボールとサッカー。開会式より先ってのがフライング感あって凄く盛り上がりそうですよね。

サッカーをテーマにしたボードゲームは「どうぶつサッカー」です。子供でも遊べるシンプル将棋「どうぶつしょうぎ」の続編。3匹の動物によるサッカーなんだけど、マス目も少なく子供向けかと思いきや大人も楽しめる作品です。ちゃんとボールを蹴ってる感じが面白い。

他には「サッカー戦略をボードゲームで表現できるか?」という同人ゲームも。シミュレーション要素がある本格的な戦略ゲームです。

2つとも将棋っぽいですよね。サッカーってヘディング以外にも頭を使う戦略のスポーツなんでしょうね。

 

 

 

【カヌー】一斉にスタートして着順を競うスプリントが12種目、順番通りゲートを通過してタイムを競うスラロームが4種目行われます。水かきが片方にしか付いていないパドルを使うカナディアンは男子だけの競技だったのが、東京オリンピックでは初めて女子でも行われます。

カヌーをテーマにしたボードゲームは「ナイアガラ」です。川の流れが透明なトレイで再現された名作。一斉にスタートするけど、効率よく宝石を集めるのゲームなのでスプリントっぽくもありスラロームっぽい。自分たちで天気を操ってる感じも楽しいんですよね。

2005年のドイツ年間ゲーム大賞に選ばれているので面白さはお墨付き。

 

 

【バレーボール】東京オリンピックでは普通のバレーボールとビーチバレーが行われます。ネットの高さは男子が2.43mで、女子が2.24m。どちらの種目も同じ高さって知ってました?てっきりビーチバレーの方は低いのかと思ってました。砂の上で普通のバレーボールのネットの高さまでジャンプするんですね。

バレーボールのボードゲームは「アタックにゃんばー1」です。バレーボールのボードゲームが他に見当たらないのでそもそも珍しい。更にネコvsネコのバレーボール対決というのも珍しい。それだけじゃなく、4人プレイになると2人組に分かれての対戦型ペア協力ゲームという珍しいジャンルになります。珍づくし。

 

 

 

【バドミントン】東京オリンピックではシングルスとダブルスが行われます。羽根を使うけど球技なんですね。そしてラケットで打った瞬間の羽根のスピードは球技の中で最も速いそうです。そんなに速かったとは。もちろん羽根なので相手に届く時には失速してる訳ですが。

バドミントンをテーマにしたボードゲームは「クレヨンしんちゃん対決ぶーぶーケツミントン」です。その昔ブタミントンというゲームがあったんですよ、バドミントンみたいにネットを挟んでフワフワとした羽根を相手のコートに押し付け合うアクションゲームが。手に持つのはラケットじゃなくゴムで出来たブタで、そのブタを握ると鼻からプシューと空気が出るのでその勢いで羽根を飛ばすという仕掛け。

このゲームはブタがお尻に変更されて、クレヨンしんちゃんバージョンでリメイクです!お尻だから、ケツミントン。

動画を見ると物凄く楽しそうだけど、バドミントン全く関係ないですね。箱には「家族でワイワイ対“ケツ”バドミントンゲーム」って書いてあるけど。球技界最速のスポーツがこんな事になるなんて…。

 

 

 

【ボート】漕ぐ人が1人のシングル、2人のダブル、4人のクオドルプル、8人のエイトなど7種目も行われます。1900年の第2回パリ五輪から行われているのに日本は一度もメダルを獲得した事がない競技です。

ボートをテーマにしたボードゲームは「ライネンロス」です。指1本だけを使ってボートを動かすアクションゲーム。ルールを聞くと子供向けか…と思うけど、数分後には大人が本気になってボート駒を滑らせているのが微笑ましい。

1997年のドイツ年間ゲーム大賞子供賞のリメイク作品です。

 

 

【卓球】種目としてはシングルスとダブルスそして団体が行われます。19世紀の終わりのイギリスが発祥なので100年ちょっとの歴史なんですね。もっと昔からあるスポーツなのかと思ってました。

卓球をテーマにしたボードゲームは「ロジタク」です。もしかしたら卓球をテーマにしたボードゲームはこれしか存在しないかも。それくらい珍しい。ボード上のピンポン球を手札から出したカードで動かしてラリーを続けるという2人対戦ゲーム。

これは未プレイなんだけど面白そうですね。見掛けたら是非やってみたい!

 

 

 

【ホッケー】日本ではマイナースポーツ扱いになりますかね。女子の「さくらジャパン」は前回のリオ五輪で9位。男子の方は1968年のメキシコシティー五輪から出場していない!確かに男子ホッケーの日本代表ってイメージ沸かないなぁ。審判が選手に出す罰則のカードはレッドカード・イエローカード、そしてグリーンカードの3種類あるそうです。

ホッケーをテーマにしたボードゲームは「クラスク」です。下から磁石でコマを動かして相手のゴールに球を入れる1vs1の対戦型アクションゲーム。実際のホッケーは1チームが11人でゴールキーパーもいてチームプレーが見所の1つらしいけど、正しいルールを知ってる人も少ないだろうからこれがボードゲーム版ホッケーって事で。エアホッケーの空気無し版と言うか。得点表がオシャレですよね。

今年はクラスクの日本大会が初開催された年でした。

 

 

【ゴルフ】前回のリオ五輪で112年振りに復活して、東京オリンピックでも引き続き正式競技として採用です。選手は4日間で72ホールもプレーするそうです。なかなかハードな競技なんですね。

ゴルフをテーマにしたボードゲームは「ツクエdeゴルフ」です。写真のまんま、机でパターゴルフをやってしまうというアクションゲーム。そしてもう一つ紹介。

「ボムゴルフ」です。こちらは障害物になるペットボトルとかを自前で用意して、ボールの代わりに爆弾を使うゴルフ。もはやゴルフではないか?

 

 

 

【バスケットボール】東京オリンピックは普通のバスケットボールと3×3バスケットボールの2種目が行われます。普通のバスケは1チーム5人だけど、3×3(スリーエックススリー)の方は文字通り1チーム3人。今回オリンピック初採用の種目となります。

バスケットボールをテーマにしたボードゲームは「ダンクジャム」です。カードを使った戦略的な対戦ゲームで、最後は実際にボールをシュートするというアクションゲームに変わるのも特徴。

 

 

 

【空手】形と組手の2種目が行われます。1920年代に沖縄から日本全国に伝わり、その後に世界に広まった格闘技だそうです。にもかかわらず形と組手の正しいルールを言える日本人は少ないでしょうね。形は演武で、組手は突き・蹴り・打ちの3つしか出来ない対戦です。

空手をテーマにしたボードゲームは「空手トマト」です。野菜格闘家による武道トーナメント大会というトンデモない設定。格闘技感は全くないんだけどゲームとしては結構面白いので文句は言いっこ無しで。古き良き名作カードゲームという印象もあるけど、意外にも巨匠ライナー・クニツィアの2018年の新作というのも驚きです。

 

 

 

【サーフィン】種目はショートボードのみ。東京オリンピックで初採用なんですね。25分の間に10回くらい波に乗って、技の難易度やスピードなどでジャッジの人が評価する採点競技です。

サーフィンをテーマにしたボードゲームは「タバルア」です。サイコロの出目で波の大きさが決まり、波に乗ったらカードを出して様々な技を繰り出して得点を稼ぐゲームのようです。

 

 

 

【セーリング】ランク別で9種目も行われます。昔はヨットと呼ばれてたのが、今世紀からはセーリングと呼び方が変更されてます。実は2017年から毎年日本でワールドカップが開催されてるんですね。今年のワールドカップは8月25日から。

セーリングをテーマにしたボードゲームは「レガッタ」です。風向きの変わりやすい湖で小さな島をグルッと一周するレースゲーム。今から30年前のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品です。

 

 

 

【スケートボード】ジャンプ・空中動作・回転などのトリックをスケボーに乗りながら行い、難易度やスピードで評価をする採点競技。芸術点を競うみたいなイメージですかね、夏のフィギュアスケートと言うか。東京オリンピックで初採用の競技で、ストリートとパークが行われます。

スケートボードをテーマにしたボードゲームは「フィンガーボード」です。もはやゲームじゃないですね。指先でミニチュアの様な小さいスケボーをコロコロと動かして様々なトリックをキメる遊び。指スケなんて呼ばれたりして10数年前にちょっと流行ったんですよ。最近見掛けないなぁ。東京オリンピックでブーム再燃したりして。

 

 

 

【ラグビー】前回のリオ五輪で7人制になり、東京オリンピックも1チーム7人制で行われます。今年9月にワールドカップが日本で開催されるので、その盛り上がりの熱狂が冷めなければ来年はかなり注目される競技になるはず。

ラグビーをテーマにしたボードゲームは「ボォドラグビーFBK」です。2人対戦型で、相手のカードを読んで攻撃を連続で成功させて得点を稼ぐゲーム。攻撃に特化してゲーム化したらしい。

 

 

 

【テニス】シングルスとダブルスが行われます。最近はグランドスラムで優勝したり世界大会で上位に勝ち進む日本人選手も多いけど、実は日本人がオリンピックで初めてメダルを獲得したのがテニスなんですね。

テニスをテーマにしたボードゲームは「トラップテニス」です。あまり情報がないゲームなので、動画をご覧下さい。2人用のアクションゲームですね。ボールをピタッと止めて「上手い!」とか言い合ってるけど、一体何が上手いのか分かりませんねぇ。でも楽しそうでなにより。そしてもう一つ紹介するのは

「レーザーテニス」です。こちらも情報が少ないんですけど、ラケットに鏡が付いてるように見えるのでレーザーを跳ね返すテニスゲームなんでしょうか。

 

 

 

【レスリング】フリースタイルとグレコローマンスタイルの2種目で、体重別で6階級行われます。古代オリンピックでも採用されていて人類最古の格闘技と呼ばれているそうです。

レスリングをテーマにしたボードゲームは「超激闘宇宙レスリング」です。宇宙プロレスラーになって相手を指名しタイマン勝負をするという対戦ゲーム。もはやレスリングでもなければプロレスでもない宇宙レスリングという謎過ぎる設定です。必殺技もあってなかなかの馬鹿ゲー。

 

 

 

【水泳】これは数が多い!競泳17種目、飛込4種目、アーティスティックスイミング2種目、水球、マラソンスイミングとなっています。北京五輪で正式採用されたマラソンスイミングだけが海や河などのプール以外の場所で行われる水泳競技です。

飛込をテーマにしたボードゲームは「プールパーティ」です。バネの上にプールを設置して、プラスティック製のコマをプールの中に上手く飛び込ませるというゲームです。もはや飛込でも水泳でもないプールに入るというアクションゲーム。それくらい水泳がテーマのボードゲームは見当たらないんですよね。レースゲームになりそうなのに。

 

 

 

【ボクシング】女子が5階級、男子は8階級の予定となっています。東京オリンピックでは、自分のコーナー色のランニングシャツとトランクスを着用するというオリジナルルールがあるようです。

ボクシングをテーマにしたボードゲームは「拳闘士PART2」です。グローブをはめて腕を振ると空気圧でパンチが出るんです。相手のボクサーにダメージを与え実際にボクサーを倒すアクションゲーム。懐かしのゲームなんだけど、センサーで反応する最新バージョンが発売されています。

 

 

 

【自転車】自転車の種目数の多さったら!BMXフリースタイル、BMXレーシング、マウンテンバイク、ロード、トラックの5つ。さらにトラックだけでスプリント、チームスプリント、ケイリン、チームパシュート、オムニアム、マディソンとか細分化されてて6つもあるんですね。初耳の種目だらけ。これはホント覚えきれない…。

自転車をテーマにしたボードゲームは「フラムルージュ」です。位置取りやスリップストリームなど本物の要素を重視したレースゲーム。なかなか地味ながら良く出来たルールに仕上がってます。

それにしても自転車系ボードゲームが多過ぎる!一気に紹介。

自転車をテーマにしたボードゲームはこの他にも存在してて、世界の(ヨーロッパの?)自転車人気がボードゲームでうかがい知れるとはね。

 

 

 

【体操】体操競技、新体操、トランポリンの3種目が行われます。体操競技だけで鉄棒や段違い平行棒など10種目。こんなに数が多い競技だったんですね。

体操をテーマにしたボードゲームは「大車輪てつぼうくん」です。体操の中でも鉄棒だけにテーマを絞って作られたアクションゲーム。細かい説明はさて置き、とにかく動画をみつけたので見て下さい!

一瞬で「遊んでみたい!」って思わせる魅力がありますね。誰もが一目惚れ。

これって成功するのかな?と思い検索しまくったところ、フィニッシュ決めてる成功動画を発見しました!是非ご覧下さい。

まさに「ヤッター!!!!」って感じ。遊んだ事ないのに気持ち分かります。って言うか体操選手が成功させてるのが笑える。本当にイメージトレーニングになるんでしょうか?金メダル級の動画ですね。

 

 

 

【スポーツクライミング】東京オリンピックで初採用の競技。2人同時にスタートして相手より速く15mの壁を登るスピード、4mの壁を時間内にいくつ登れるかを競うボルダリング、時間内にどこまで登れるかを競うリード。この3つの合計点で勝敗が決まります。

スポーツクライミングをテーマにしたボードゲームは「クレイジークライマー」です。ビルをよじ登るテレビゲームの名作が忠実に再現された日本製のボードゲーム。ボードが縦になるのも画期的ですね。相当古いゲームなので遊ぶ機会はなかなか無いでしょう。ってかスポーツクライミングとは完全に別物。だって東京オリンピックにキングコング出てこないし。

 

 

 

そして競技ではなく、驚きのボードゲームを紹介。そのゲームタイトルは「8BIT BOXスタジアム」です。

なんと自転車・馬術・新体操・重量挙げ・アーチェリー・棒高跳び・100m走・400mリレー・テコンドー・ゴルフ・バスケットボール・ラグビー・フェンシングがこの中に入ってるんですよ!なんてゲームなんだ!

4人もしくは6人で遊ぶゲーム。人数の縛りも変わってますね。

 

 

ってな訳で、東京オリンピック公式競技の中でボードゲーム化されてないスポーツは……

 

 

ソフトボール・ハンドボール・トライアスロン・近代五種・柔道。

 

この5競技。ボードゲーム化されてないのは人気が無いからなのか、ゲーム化が難しいからなのか。とにかく公式競技全てをボードゲームで遊ぶことは出来ないようです。残念!柔道とかありそうなんだけどなぁ。もし見つかったら編集部までご連絡を。

 

気軽に調査始めたけど、試合後みたいにぐったり疲れてしまいました。こんなに大変だったのか…。出場する選手はもっと大変でしょうけど。来年までに競技くらいは覚えておきたいとこですね。開催国の人が知らないってのもね。ボードゲームで擬似体験しながら覚えましょう。