選挙をテーマにしたボードゲームは存在するのか?

2019年7月21日、第25回参議院議員選挙がありました。皆さんは投票に行きましたか?

前々回(2013年)の参院選の投票率は52.6%、前回(2016年)が54.7%。そして今回の投票率は一気に下がって48.8%。戦後2番目に低い投票率だったそうです。細かい数字はさて置き、半分くらいの人が投票に行ってないのが現状。う〜む困ったもんだ。

 

1人でも多くの人に投票に行ってもらう為、いろんな業界で応援キャンペーン的な事が実施されてました。投票してきた事を証明すれば料金が安くなったり、プレゼントがあったりという「選挙割」サービスです。ちょっと変わったものだと、ラーメン無料、サウナ3時間無料、家賃割引というのを見つけました。それがコチラ。

いろいろ考えますなぁ。

 

もちろんボードゲーム業界も例外じゃなくボードゲームカフェのJELLY JELLY CAFE全店、静岡県三島市のボードゲームショップ風見鶏、岡山県岡山市のすごろく処猫の地球儀では選挙割をやってたようです。

投票率アップに多少は貢献したのか・出来なかったのかは分かりませんけど、若い人やいつも選挙に行かない人に興味を持たせる・注目させるという試みとしては面白いですよね。

 

 

早速ですけど、選挙ってボードゲームっぽくないですか?そんな事を言うと候補者や支援者から「遊びじゃない!」って怒られそうだけど、いろんな所に行って顔と名前を覚えてもらい、演説して、握手して、政策を伝えて、1人でも多くの人に支持してもらう。その結果が得票に繋がる訳ですからね。もし落選しても比例代表の復活パターンもあるし、公職選挙法というルールもあるし、ゲームっぽさは否めないでしょ。2時間くらい掛かる重いゲームの得点システムっぽい。

 

 

と言う訳で、選挙をテーマにしたボードゲームってどれくらいあるのかなぁと調べてみました。

 

 

「MAYOR」

ジャンルは【地方市長選挙シミュレーションボードゲーム】だそうです。何それ?世界中探しても同じジャンルのゲームは見つからないでしょうね。全員で協力して候補者を当選させるのが目的。

こんな風変わりなボードゲームを作ったのは「やおよろズ」という全員女性のボードゲームのクリエイター集団。日本のボードゲームなんですね。実際に選挙を経験した人が中心となって製作されたらしく、アクションが結構リアルなものになっています。「選挙カー」「個別訪問」「駅立ち」「桃太郎」「泣き」などなど。アクシデントも「雨」や「中傷ビラ」は分かるけど「ガサ入れ」って!

ちゃんとルールを守って活動しないと逮捕とか、なかなかブラックジョークがきつくていいですねぇ。

 

 

 

「政治家人狼」

村人と人狼に分かれる正体隠匿の代名詞である人狼。それを選挙に置き換えたゲームです。

「にんげんの党」と「おおかみの党」に分かれて、信じられる人に投票して行く流れ。人狼は疑わしい人に投票するけど、このゲームは選挙と同じで信用出来る人に投票。まさに逆転の発想。そして役職も番記者や検察官などテーマに合わせてあるのも面白いですね。

 

 

「しゅぴっち総選挙」

ボードゲームアイドルになってファンからの投票を1万票集めるのが目的。アイドルになって人気獲得が目標なので政治色は全くないけど、タイトル通り選挙モノ。もう解散してしまったボードゲームアイドル「しゅぴ〜る遊園地」がモチーフになっていて、ゲームとしてはワーカープレイスメントとしてちゃんと楽しめます。

 

 

 

「選挙工学  Electioneer」

香港の選挙で候補者となって当選するのが目的。もちろん香港のボードゲームです。香港の地図が描かれているボード上を電車やフェリーでいろんな場所に移動して、遊説したり、募金したり。最終的に全ての地域の得票数の合計が一定数を超えた候補者が当選というルールのようですね。

情報が少ないので分からない事が多く、香港発のボードゲーム自体珍しいのでなかなか魅惑的です。

 

 

 

 

「政治献金ゲーム」

自分の政党の政治家を使って、政治献金と得票を集めるカードゲーム。ここまで紹介してきたゲームの中では最も選挙感はないけど、選挙と言うか得票をテーマにしたゲームですね。票を取るか金を取るかで悩み、相手の手札の読み合いで痺れるゲーマーが喜ぶ系のゲームになっています。

1998年のゲームでしばらく絶版だったのが2014年にリメイクされたので、比較的入手しやすくなったはず。日本語版は存在しないんだけど是非!

 

 

 

「ラクラク大統領になる方法」

資金や支援者を増やして影響力を拡大していって大統領を目指すボードゲーム。箱にデカデカと選挙ポスター風で描かれてるのは作者のフリードマン・フリーゼ。作者が顔を出してくるこのセンス!そして中身はドミニオンとアグリコラを足して、さらに世界の七不思議やプエルトリコやスルーエイジズなどの超有名ボードゲームの良いとこ取りして合体させてしまったルール。よっ、パクリの大統領!ちゃんと許可取ったらしいですけど。

 

 

 

「1960大統領になる方法」

タイトルがさっきのゲームとちょっと似てるけど全然違う!2人専用の対戦型ボードゲームで、1960年に行われたアメリカ大統領選がモチーフ。なので、当時のホントの候補者であるケネディとニクソンに分かれて州ごとの得票数を競うゲームです。テレビ演説なんかもあって、アメリカ大統領選そのものじゃないですか!

こんな2人用ボードゲームあるんですね。遊んだ事も見た事もありませんでした。何かの機会にちょっと遊んでみたいなぁなんて思ったら、1ゲーム5時間くらい掛かるってよ!2人で300分ですよ!ゲーム探すのより、それだけ付き合ってくれる人を探す方が大変だ。まぁ、本当のアメリカ大統領選は1年掛かりだし5時間で体験出来るなら短いものかな。

 

 

そして最後に見つけたのは「スウェーデン選挙2014」です。遊んだ人がツイッターにアップしてたのを発見したけど、どんなゲームなのか全く分かりません。

どんな内容なのか想像もつかない…。ってか、面白そうに見えない…。

 

探してみると選挙をテーマにしたボードゲームは多いですね。最終的に得票というのが勝利点そのものだし、当選するか落選するかってのが勝ち負けになる訳でゲームとして作りやすいのかも知れません。と言うかホントは身近で取っつきやすいテーマなんでしょうね、選挙って。