10月14日は鉄道の日。東京の新橋から神奈川県の横浜までの間、日本で初めて鉄道を走らせた日だそうです。それが1872年の話なので、2022年は日本での鉄道開業150年周年という区切りの良い年なのです。
そこで、鉄ヲタ必読! 鉄道を扱ったボードゲームを紹介します。線路を敷いて、列車を走らせ、何かを運ぶというのがゲーム向きのようで相当な数の鉄道ボードゲームが存在します。その中から厳選した12タイトルを紹介します。乗るのも撮るのも良いけど、鉄道は遊ぶのも良いのだ!
電車
チケット・トゥ・ライド:日本/イタリア
〈チケット・トゥ・ライド:日本/イタリア/2〜5人/8歳〜/30〜60分〉
目的地を自分の線路で繋ぐボードゲーム。
鉄道のボードゲームと言えばチケライでしょう。いろんな国のマップが発売されていて20以上もある『チケット・トゥ・ライド』シリーズのその中で、北海道を除いた日本列島がマップになっているバージョンです。電車はもちろん、新幹線や東京の地下鉄も登場してます。裏面はイタリアマップになっていて、別のルールで遊ぶことが出来ます。
トランスアメリカ&ジャパン
〈トランスアメリカ&ジャパン/2〜6人/8歳〜/30〜45分〉
目的地カードに書かれた駅を線路で繋ぐのが目的。
『チケット・トゥ・ライド』シリーズは自分の色の電車コマで駅を繋ぐのがルールですが、このゲームは他人が置いた線路も利用出来ます。手番では線路を2本置くだけなのでシンプルなので幼い子供も高齢者も家族で一緒に遊べるゲームですね。アメリカマップと日本マップの両方で楽しめます。
路面電車
リスボントラム28
〈リスボントラム28/2〜4人/8歳〜/45〜60分〉
ポルトガルの首都リスボンを舞台に、自分のトラムを動かして客を乗せ、目的地の観光名所に連れて行くというピック&デリバーゲーム。
ボードに描かれたマップはほぼ本物と同じだそうで、駅名や地名も実在のもの。実際にトラム内で使われているのか、ベルが入っています。他人のトラムをどかす時などにチーンとベルを鳴らすことが出来るのが路面電車っぽいですね。タイトルに使われている謎の数字「28」は、実際にリスボンでは28系統の路面電車が走っているからだそうです。
路面電車
〈路面電車/2人/8歳〜/45〜60分〉
ドイツ・ミュンヘンの鉄道会社の社長になって、より得点を稼いだ方が勝ちという2人専用対戦カードゲーム。
1枚のカードで路線を作る、乗客を乗せて発車させる、お金にするの3種類の使い道があって、どの使い方をするか頭を悩めます。配られたカードの色とカード枚数の少なさに苦しめられ、よく出来たジレンマが味わえる2人専用ゲームおすすめの一作。タイトルが『路面電車』なのでここにジャンル分けしましたが、実際には馬車鉄道と蒸気機関車と電車がゲームに登場します。
1号線で行こう!
〈1号線で行こう!/2〜5人/10歳〜/45〜60分〉
自分の路面電車をスタートからゴールに走らせるすごろくゲーム。
このゲームは前半と後半に分かれます。まず前半では、スタートの駅から停留所を通過してゴール地点まで繋がるように線路タイルを配置します。後半では、サイコロを振って出目に従って電車コマを進めます。他の人のスタート駅や通過する停留所は分からないので、思わぬ形に線路が伸びていくのはもどかしくもあり、楽しくもあり。
汽車
汽車は進むよ
〈汽車は進むよ/1〜4人/6歳〜/20〜45分〉
汽車を走らせて得点を競うタイル配置ゲーム。
自分のボードの中に線路タイルを置いて、線路を繋げます。汽車コマは4つあって、途中で汽車コマ同士がぶつかったり行き止まると脱落。他の人より先に駅に到着すると高得点です。タイルは15枚置くだけで、ルールも単純明快なタイル配置ゲーム。
コルトエクスプレス
〈コルトエクスプレス/2〜6人/10歳〜/30〜40分〉
アメリカ開拓時代の大列車強盗をテーマにした大金を得るのが目的のボードゲーム。
手札から事前にアクションカードを選ぶプロット方式で、他人の行動によって予定がガラッと変わるのが楽しいですね。なので、遊ぶ人数が多いほど面白くなります。組み立て式の立体的な列車が雰囲気を盛り上げてくれるのも最高! ここで紹介するゲームのなかでは数少ない線路を敷かないゲームです。2015年のドイツ年間ゲーム大賞に選ばれた名作。
ファーストクラス
〈ファーストクラス/1〜4人/10歳〜/60分〉
線路を走らせたり、列車をグレードアップしたり、鉄道会社を発展させるオリエント急行をテーマにしたカードゲーム。
最初は2つの貨物車しかありませんが、車両が少しずつ増えて長くなり、グレードアップにより豪華客車になっていくのがとにかく楽しいですね。様々な得点方法があって勝ち筋もいろんなパターンがあるので、繰り返し遊びたくなるゲーム。作者のヘルムート・オーリーは上記の『路面電車』『ロシアンレールロード』や『18xx』シリーズなど鉄道のゲームしか作ってないゲームデザイナーです。
蒸気の時代
〈蒸気の時代/1〜6人/13歳〜/120分〉
北アメリカを舞台に、鉄道会社の経営者となって鉄道網の開拓をするボードゲーム。
商品が置かれた都市が点在しているだけの何もないシンプルなボードからゲームは始まって、少しずつ線路が敷かれて輸送が可能になっていくのはロマンを感じますね。アクションの選択順を競りで決めたり、株式を発行して資金を得たり、かなり重厚なゲームとなっています。借金をさせるのが好きなマーティン・ワレスの代表作。2002年生まれのゲームなので、今回紹介する中で最も古いボードゲームになります。同人も含めると拡張マップが200以上も存在するとウワサがある、世界中の人々を魅了してきた鉄道ゲームの頂点。
グレート・ウエスタン・トレイル
〈グレート・ウエスタン・トレイル/2〜4人/12歳〜/75〜150分〉
19世紀のアメリカ・テキサスを舞台に、牧場主になって牛を育て鉄道を使って出荷するボードゲーム。
デッキ構築の要素が加わったすごろくゲームで、建物の効果もあって、個人ボードもあって要素盛り盛りで初心者お断りのボードゲームです。ルールを理解しても、とにかくやれることが多くて何が正解なのか…。その中でも鉄道を進めるべきか、それよりは他のアクションの方が得なのではないかと困ってしまいます。そういう意味で鉄道ゲームなのです。
地下鉄
マグレヴ・メトロ
〈マグレヴ・メトロ/1〜4人/14歳〜/60〜90分〉
ロボットが働く近未来のベルリンを舞台に、リニアモーターカーの地下鉄で乗客を乗せて駅に運ぶピック&デリバーゲーム。
お客を運べば個人ボードが充実してアクション回数が増えたり、いろんなアクションが可能になります。そんな拡大再生産の要素もあるエンジンビルドがゲーム後半になると流れが出来て、それが上手く発動すると超気持ち良いです。乗客の動きが独特で、コンポーネントも豪華で、新しいボードゲームを遊んだなぁという充実感が得られます。
メトロックス
〈メトロックス/1〜99人/8歳〜/20分〉
めくったカードの数字分を路線図シートの駅に丸をつけて、出来るだけ路線を伸ばして高得点を目指す紙ペンゲーム。
このゲームに車両は全く出てきません。元々は東京と大阪の地下鉄だけでしたが、拡張で札幌・仙台・名古屋・京都・神戸・博多のマップが登場。さらに台湾やヨーロッパなど海外では別のマップも発売されています。みんな同じ条件で書き込むのに、みんな全然違う結果になるのが面白いですね。
線路を敷いて客や荷物を乗せて運ぶというゲームばかりじゃないんです。いろいろとバラエティーに富んでいるのが分かりましたね。実在の鉄道もそうだけど、大きな鉄の塊が街の中を走っていくというだけでダイナミックでワクワクするんですよね。それをモチーフにしたゲームなんて面白いに決まってますよ。
鉄道ゲームはこの他にもあるで、違うゲームにも触れてみましょう。