【SPIEL’22】エッセンシュピール2022、日本で発売してほしい注目の5作品をピックアップ

エッセンシュピールといえば、ドイツのエッセンにあるイベントホールで毎年10月に開催されている世界最大級のボードゲームイベントです。

今年は、10月6日~9日に開催され多数の新作やデモの展示が行われました。

そんなエッセンシュピール2022で展示・発表されたゲームから著者が気になった作品を5つご紹介します。

Great Western Trail: Argentina

▲画像はBGGより

リブート中の『グレートウエスタントレイル』第2弾です。

『グレートウエスタントレイル』のリブートは、セカンドエディションが2021年、Argentinaが2022年、New ZeaLandが2023年にリリースされるとアナウンスされていました。その2つ目にあたるArgentinaですが、エッセンシュピール2022の会場ではデモ版と少数の製品が販売され非常に人気を博していたようです。

基本的なシステムは『グレートウエスタントレイル』と同じで、手元に牛たちのカードを集める事でデッキ構築を行いボード上を移動して建物の建築・牛の出荷を行ってゆきます。

今作では「農民」の要素が追加されて、ボード上で自コマを進ませる時の移動ルートに選択肢が増えたようです。自分の牛を使って農民を助けることで穀物を入手できるといった驚きの仕掛けも入ったようで興味は尽きません。

カッラーラの宮殿 第2版

▲画像はBGGより

クラマー&キースリングの共作が10年ぶりにボックスアートも刷新されて第2版として帰ってきました。

石材を取り出し、建物を建築し、得点化するという従来の流れはそのままに、いくつかのルール改定と完全に新しい上級ルールが追加されています。上級ルールでは彫像という要素が加わり、建築済みの建物の上にさらに追加して配置し価値を高めることが出来るようになりました。

渋い通好みのゲームの秀作として知られたこの作品ですが、近年では流通量が少なく入手難だったところに、上級ルールが入った第2版のリリースはありがたいですね。

Undaunted: Stalingrad

▲画像はBGGより

アンドーンテッド:ノルマンディー』から始まった不屈(アンドーンテッド)シリーズの第4弾です。

2人用のゲームとして特定の戦場をテーマにしているこのシリーズですが、今作は『~Stalingrad』というタイトル通り、1942年のスターリングラード攻防戦を対象にしています。

異なる陣営の二人がそれぞれの兵隊ユニットを購入しながらデッキを構築し、ミッション毎の目的を達成すべく戦場での駆け引きを行う様は不屈シリーズそのままですが、今作は単発のミッションではなくキャンペーンを前面に押し出してきています。

15方向まで分岐する連続ミッションをこなし、スターリングラードの運命、そしてどちらの陣営が戦争に勝つのかといった結論そのものを決定してゆきます。

レガシータイプではなく何度でも再プレイ出来るところも魅力です。エッセンシュピール会場でプレイした人のあいだでは評価も高く、国内流通が待ち望まれます。

War of the Ring: The Card Game

▲画像はBGGより

「指輪物語」をベースにした今作。指輪物語の世界で自由の民側とシャドウ側に別れて戦っていきます。対戦またはチーム対戦として演出されています。

自由の民側は、サウロンやその協力者たの侵略から故郷を守りつつ、指輪を破壊するためのクエストを進めます。一方のシャドウ側は、クエストが完遂しないように妨害を行いつつ、フロドに怪我や仲間を失わせる悲しみを背をわせてダークサイドに落ちるよう試みます。

単純な戦力の比べあいだけでないクエストの進行のために「キャラクター・軍隊・アイテム・イベント」など様々なカードを駆使して進めていくあたりは、名作「主計将校」からヒントを得ているようです。

美麗なアートワークのカードと2陣営の戦いを再現した今作。日本語版でのリリースが期待されます。

CoraQuest

▲画像はBGGより

特徴的なボックスアートワークが目を引くこの作品。

いわゆるダンジョンクローラータイプになっていて、プレイヤーたちは冒険者となり協力してダンジョン内部に入っていきます。目標も単純なモンスター退治から仲間の救出ミッションまで用意されていました。

子供とも遊べるように仕上げたシンプルなプレイルールという触れ込みとプレイヤー達で自由に追加ミッションやトラップなどを作れるという拡張性が魅力です。

エッセンシュピール2022で著者が気になった5作品。いかがでしたでしょうか。これらの作品の国内流通が待ち遠しいものです。