キレイに積み上げろ!テトリス風ボードゲーム9選

落ち物パズルゲームの代名詞、テトリス。上から降ってくるブロックの塊テトリミノを横一列キレイに並べれば消滅するという説明不要の世界的名作コンピューターゲームです。老いも若きも誰しも一度は遊んだ事があるでしょう。最近は99人で対戦するテトリスなんかも人気ですね。

 

元々は旧ロシアの科学者アレクセイ・パジトノフさんが1984年に教育用ソフトとして開発したパズルゲームなのに、誕生から30年以上経った今でも定番パズルゲームとして遊ばれているのは驚きです。キレイに積み重ねてテトリミノを消していくのがみんな気持ち良いんでしょうかね。単純作業を延々とやらされてる感じもあるけど…。

 

さて、テトリスのテトリミノみたいなタイルを配置していくボードゲームって結構な数あったよなぁ〜と思いまして、テトリス風ボードゲームを調べてみました!全部で9つ。

 

「アハイアル」

パーティー会場にお客さんをキレイに集めるというテーマ。ヘタウマなイラストで思わず笑ってしまいます。真ん中に置かれた回転テーブルにテトリス風タイル(以下テトリミノ)が乗ってるので、クルクルとちょうどいい感じに回してから獲得するのがテトリスをやってる気になります。まさしく、アナログ版テトリスって感じ。

テトリミノやボードにゆる〜い感じのお客さんのイラストが書いてあるし、条件満たしたらミープルを配置するし、上からゲートが迫ってくるし、楽しいゲームに仕上がってますね。作業感が全く無い。ポルトガルのゲームだそうです。

 

 

「コペンハーゲン」

カラフルな建物が有名なコペンハーゲンのニューハウンで、自分の家に窓や壁をつけていくというテーマ。カードを集める事でテトリミノが獲得出来るので、カードを取りたいけどその間に他の人にテトリミノを取られるしどっちが得なのか…と何度も迷うことになります。

条件を満たせば能力も発動して、地味な作業だけでは終わらせないアイデアがあるゲームです。発売時期がアハイアルと近かったので比べられる事も多いですが、どちらも面白いので好きずきかと。

 

 

「ブリックス」

海外ではロールアンドライトと呼ばれるジャンルで、日本では紙ペンゲームと称されてるゲームです。サイコロを振って出目に従って紙に書き込む手書きのテトリス。不要なテトリミノを爆破したりコンボが決まったり等々オリジナルの追加要素はあるものの、ルールはテトリスそのもの。

誰もが知ってるお馴染みのゲームを紙でやる間抜けさ、全員同じ条件でやってる苦しさ、サイコロの出目で大騒ぎする楽しさ。紙ペンゲームは準備も片付けも簡単でいいですよね。

 

 

「シルバーアンドゴールド」

これも紙ペンゲーム。厳密にはカードに書いた文字を消して何度も遊ぶことが出来るので、カードペンゲームと言うべきか。めくられたカードに描かれたテトリミノを宝の地図に書き込み、得点を稼ぐゲームです。

テトリスと違ってキレイに列を埋めていくのではなく、いびつな宝の地図に印をつけていくのでテトリス風ではないかも知れませんね。しかもテトリミノが上から降ってくる訳でもないので重力も感じないし。でも次々と新たな宝の地図に挑戦してくので展開があってテトリスとは違った楽しみや快感があります。

 

 

「テトリスリンク」

タイトルにテトリスの名前が入ってるゲーム。テトリスをボードゲームでリアルに再現…と言いたいところですが、横一列にテトリミノを揃えたところで何も消えないし、全くの別ゲーム。

自分の色のテトリミノを3つ繋げると3点獲得で、さらにもう一個繋げると1点が加点。なので、出来るだけ自分の色を繋げつつ他人のテトリミノを邪魔するというゲームです。上からブロックを落とすのがテトリスっぽい!当然、回転は出来ないけど。

 

 

「フィット」

テトリミノを上から滑らせて上手に積み上げていくパズルゲーム。見たまんまテトリス。違うのは横一列揃えても消滅しないのとテトリミノを回転出来ないくらい。横一列にテトリミノを配置すれば1点、隙間が空くとそのマスの数だけマイナス点。限りなくソロプレイのゲームなんだけど、4人同時に遊べて点数を競います。

ラウンドが進むと背景も変わります。数字が書かれたマスを空けると加点されたりして、単純に一列揃えるゲームじゃないのがアイデアですね。でも、上手く隙間を空けるのが生理的に気持ち悪かったりもするんですよ…。テトリミノはきっちり埋めたいと言うか。それにしても2009年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品なんですね。そこまで面白かったっけ?

 

 

「ドロップイット」

これもテトリスリンク・フィット同様、横一列に揃えたところで何も消えません。と言うかテトリス風ボードゲームじゃないけど、上からカラフルなテトリミノと言うか木製ブロックを落とすのがテトリスっぽくもありますよね。

落ちたブロックの位置によって得点が違うので、より高得点になるように上から落とすだけのゲームです。ブロックが思わぬ跳ね方をしたり、奇跡的な位置でピタッと止まったり、必ず盛り上がる不思議なゲーム。テトリス風ボードゲームの中では最もワイワイ遊べるかも知れません。

 

 

「スプリングメドウ  春の草原」

一面雪景色の高山に草原を広げていくテーマのタイル配置ゲーム。微妙にテトリスのテトリミノとは形が違うし、上から落ちてくる訳じゃないんだけど、草原タイルは下から配置する決まりがあるのでテトリスっぽさは十分。

初めは真っ白なボードなのにゲームが終わる頃には緑が増えて、春の訪れを感じるのが素敵なアイデアです。作者はアグリコラを作ったウヴェ・ローゼンベルク。このスプリングメドウはウヴェのパズル三部作の最後の作品で、他に「コテージガーデン」「インディアンサマー」があります。テトリスが好きなんでしょうかね?

2人用の「パッチワーク」もテトリミノっぽいタイルを配置していくので、テトリス風ボードゲームか?

 

 

「対戦型テトリス」

最後に紹介するのは1990年発売の2人専用ボードゲーム。これが最もテトリスに近いルールかも知れませんね。

非常にレアなゲームなのでルールを丁寧に説明します。お互い向かい合って座り、真ん中にボードを置きます。ルーレットを回して表示されたテトリミノを自分のエリアに配置。これで自分の手番は終了です。これを交互に繰り返していきます。そして横一列にテトリミノが揃った時の処理が面白い!なんと、ボードの中央にある黒いラインを相手のエリア側に1つ動かします。テトリミノは消滅しないけど自分のエリアは広くなり、敵のエリアは狭くなるという訳です。

横一列を完成させたら中央のラインを相手エリアに1つしか動かせないけど、2列同時完成なら3つ、3列同時完成なら5つ、4列同時完成なら7つ移動というルール。一気に数列完成させれば攻撃力が強いんですね。これはテレビゲーム顔負けのアイデアが詰まってる!当然、エリアが狭くなってテトリミノを置けなくなったら負けとなります。

このゲームはトミーから発売されてたようなので、今のタカラトミーになりますね。リメイク出して欲しいなぁ。だって、ルール読んだだけでワクワクするし、普通のテトリスより面白そう。

ちなみにテトリミノが表示されるルーレットには点字の様な凸凹があって、目の不自由な人でも遊べる共有玩具第1号として開発されたゲームだそうです。そういったユニバーサルデザインの先駆け的な点でも興味深いボードゲームですね。

 

 

という訳で、テトリス風ボードゲーム9選。いかがでしたか?ブロックスやカタミノやウボンゴといったブロックを使用するパズルゲームは沢山ある訳で、意外とテレビゲームよりボードゲームの方が親和性高いのかも。

デコボコしたブロックを美しく積み上げるって、なんでこんなに楽しいのか?こんな娯楽を作ってくれて、パジノトフ博士ありがとう!