知らなきゃ損する? ボードゲームに欠かせない「ゲーマーじゃんけん」と「よくばりじゃんけん」のルール

グーチョキパーで勝敗を決める普通のじゃんけんのルールは当然知ってますよね。あれって7人以上で勝者を1人決めようとすると、あいこが続いてダラダラと勝負が決まらない時があります。そんな時に勝者を一発で決めるのが「ゲーマーじゃんけん」です。ボードゲームでスタートプレイヤーを決定するときによく行われるじゃんけんです。

そして、大勢の人が集まるイベントでじゃんけん大会が開催される事がありますよね。普通のルールでじゃんけんをするのもいいですが、もっと戦略性があってハラハラするけどルールは単純なのが「よくばりじゃんけん」です。ゲーム性もあるので、絶対にこっちのほうが盛り上がります。

さて、「ゲーマーじゃんけん」「よくばりじゃんけん」も知らない人のためにルールを記載します。ぜひとも覚えて欲しいじゃんけんです。永久保存版。

ゲーマーじゃんけん

スタートプレイヤーを決める時などに勝者がすぐに決まるじゃんけんです。特に5人以上でじゃんけんをする時は時間短縮になります。

①「じゃんけんぽん」などの掛け声と共に、全員でグーかチョキかパーのいずれかの手を出す。

②最も少ない手を出した人の勝ち。

(例:5人でグー、グー、グー、グー、チョキの場合はチョキの勝ち)

③少ない手が2つある場合、少ない手を比べて普通のじゃんけんのルールで勝つ方が勝ち。

(例:5人でパー、パー、パー、グー、チョキの場合はグーの勝ち)

④少ない手が複数人の場合、その人だけで決勝戦を行う。

(例:5人でグー、グー、グー、チョキ、チョキの場合はチョキの2人で改めてじゃんけん)

元々は非常によく似た「少ない者勝ちじゃんけん」というルールが全国的にも知られていたようです。しかし、5人で「少ない者勝ちじゃんけん」をしたときにパー3人とグー2人だった場合は、普通のじゃんけんのルールに則ってパー3人のほうが勝ち、というちょっとだけ混乱しやすいルールになっていたのです。

これを東京・秋葉原のイエローサブマリンで毎週水曜日に開催されていた「秋葉原水曜日の会」がルールを整備・命名し、使い始めたのが発祥と言われています。なぜ「ゲーマーじゃんけん」というネーミングで呼ばれるようになったのかは調べても分かりませんでしたが、2000年代初頭に毎週集まってボードゲームを遊んでいた人達しか知らない・使わないという自虐的な意味合いがあったんでしょう。

よくばりじゃんけん

代表者とその他大勢が勝負するじゃんけんです。イメージとしては、イベントなどでステージ上に誰か1人が立っていて、客席にいる数十人のお客さんとじゃんけんをして優勝者を1人決定するという状況向き。

①「じゃんけんぽん」などの掛け声と共に、全員でグーかパーどちらかの手を出します。代表者は必ずグーを出します。

②グーを出した人は引き分けです。(チョキは失格)

③パーを出した人は勝ちです。しかしパーが複数人いた場合はパーを出した人は全員負けになります。

③勝負がつかなければ、グーを出して残った人達だけで①に戻り再びじゃんけんをします。

パーを出した人が1人だったら勝ちというルールです。パーを出しても誰かと被ったら負けというのがこのじゃんけん最大の特徴。みんな平等にパーを出せるチャンスは1回だけ。いつどのタイミングでパーを出すかの読み合いが楽しいじゃんけんです。負けの人が増えてライバルが減れば勝ちやすくなるだろうと目論んでいると、1回目でパーを出す人が1人だけだったりして、非常に盛り上がりやすいルールです。

Xing』を作った篠原遊戯重工の篠原良英さんが考案したルールだそうで「篠原じゃんけん」と呼ぶ人もいるようです。

ちなみに篠原さんご本人に確認したところ、「よくばりじゃんけん」を考案したのは篠原さん自身で間違いないそうです。そして、このじゃんけんのルールが100年先も残って遊ばれてるといいなぁと思っているとか。もう結構定着してるルールだし、皮肉にも作者の名前を知らずに遊んでる人が多いのは残り続ける証ではないでしょうか。ちなみに篠原さんによると「よくばりじゃんけん」というネーミングは『赤ずきんは眠らない』の作者である佐藤純一さんが命名したとのこと。

何かの機会に使えるじゃんけんなので両方とも覚えておきましょう!