2023年5月19日〜21日の間、先進7カ国首脳会議(G7サミット)が開催されます。今年は日本が議長国で、場所は広島です。
詳しいスケジュールなどは発表されていませんが、各国の首脳が平和公園を訪れて原爆慰霊碑への献花したり、世界的な議題について話し合われる3日間という予定となっています。
広島サミット開催を記念して、各国の首脳になりきって議論するボードゲームを集めてみました。テーマとして人気がないのか数が多くないので、発見した5タイトルを紹介します。
京都議定書
〈京都議定書/3〜6人/10歳〜/30~45分〉
各国の代表になって、地球の環境問題について議論するリアルタイム交渉ゲーム。
みんなで地球の環境を守る話し合いをすることが、ゲームのメインとなります。全員が秘密裏に目標カードを2枚持っていて、ほとんどが環境が悪くなったほうが高得点になるカードなので、環境のことを気にしつつも自国の利益を優先しないとゲームには勝てないのです。ラウンドごとの議論の制限時間がたった90秒ということもあって、真面目そうなテーマの割にパーティゲーム寄りですが、結局はみんな自国の都合を優先するというブラックなメッセージが込められています。
キープクール
〈キープ クール/3〜6人/12歳〜/60~120分〉
各国の代表になって、地球の温暖化を抑えながら工場を増やして、目標達成を目指す交渉ゲーム。
秘密裏に持つ目標カードは工場の数を増やす内容が多く、CO2をたくさん排出するけど安く建てられる黒い工場にするか、お金は掛かるけど環境に優しい工場にするかの選択に常に悩まされます。また、国ごとに工場の数やお金など初期設定がバラバラで特徴があるのも、繰り返し遊びたくなる要素のひとつです。アメリカがお金持ちで傲慢で、みんなに敵対視されてるのは何かの皮肉でしょうかね……。CO2の量が規定を越えると全員ゲームオーバーです。上記の『京都議定書』じっくり版と言ったところ。
国連憲章第27条:安保保障理事会決議
〈国連憲章第27条:安保保障理事会決議/3〜6人/10歳〜/30分〉
国連安保理の常任理事国の一員になって、提案を通して得点を稼ぐリアルタイム交渉ゲーム。
ラウンドごとに議長が発議となる議題を選び、全員で賛成か反対かの投票をして議題の採否を決定します。秘密裏に決められた議題が可決すれば得点獲得になるので、自分が狙ってる議題を選んでもらうように議長にワイロを渡したり、賛成してもらう為にワイロを渡したり……。堅苦しいタイトルからは想像出来ない、堂々としたワイロ合戦が楽しいゲームです。
国連憲章第27条:安保保証理事会決議。国連安保理のメンバーになって交渉するゲーム。これは面白かった。 pic.twitter.com/6JPGDKhy
— れとれと (@retlet) November 10, 2012
国連ペンギン
〈国連ペンギン/2〜4人/8歳〜/5分〉
ペンギンが地球を支配した世界で、戦争を回避する為に設立された国連で得点を稼ぐのが目的のセットコレクションゲーム。
配られた手札を自分の前に出すことで、得点の条件が書かれたカードの上をコマが進み、手札が得点条件を満たす役になっていれば得点獲得です。隣の人が出したカードを手札に加えるので、思ったようにカードを集められないゲームのようです。それにしても、タイトルとゲーム内容のキャップよ……。テーマは国連ですが、特に話し合いはしないゲームですね。
国連ペンギン、ショーナンロケッティアズさん。勝利点になる役が変化していくセットコレクション、かな。場の変化速度と手札揃えるタイミング合わせのゲームというか。 pic.twitter.com/oslDoP6Ysn
— ふとんチョコ (@futonchoco) December 11, 2016
ウチューカイギ
〈ウチューカイギ/2〜5人/8歳〜/20~30分〉
世界各国の首脳になり、ウチューカイギのチキュー代表になるためウチュージン使節団をもてなすトリックテイキングゲーム。
切り札ありのマストフォローというシンプルなトリックテイキングです。カードには異星人が描かれていて、同じ異星人を集め過ぎるとマイナス点になったり、他の人に得点を渡すことになったりして異星人ごとに得点計算に特徴があります。最終的に得点が高い人がチキュー代表です。各国の代表が集まって地球代表を決めるという重要な決定なのに、何の話し合いもしないゲームです。でもスケールはやたらデカい!
ゲームの中の設定だとしても、一国の主になって世界的な議論に口出しするというのはドキドキしますね。凄い責任を負っているかのような錯覚をしてしまう感じ。そして難しそうなゲームかと思いきや、どれもゆるいですね。一度は国の代表になってプレイしてみましょう!