5年目のボドゲ博
北海道ボドゲ博はオリジナル作品を製作者自らの手で頒布・発表することを目的としたボードゲームイベントです。
2018年12月にパイロット版としての初開催(北海道ボドゲ博0.5)を行い、翌年7月に改めて1.0として開催されました。以降毎年夏に開催されており、今回は5回目の開催ですがナンバリングでは4.0となっています。
夏の北海道も楽しめるイベントとして関心も高く、今年も道内外から51サークルが参加、時差制の前売り券も一部売り切れるほどの注目度となりました。
活気あふれる会場
11時、さっそく入場します。
会場内は満員に近いほどの人! 中にはすでに両手いっぱいに戦利品を抱えている人もいました。今回の出展は51サークル。すべて同人サークルでショップや中古販売などはありません。
所狭しと並べられたゲームたち。愛人となって遺産相続を勝ち取るゲームや、ブラック上司をライバル会社にスパイとして送り込むゲームなど、尖ったテーマのゲームに注目が集まっていました。
ボードゲームだけではなく、サプライ品やアクセサリーなどの出展も多数ありました。どれもカワイイ!!
変わったところではグルメ本(写真上)が頒布されています。道外からの参加者や出展者にも北海道を目一杯楽しんでほしいという思いから作られたそう。
入場時間を30分刻みにずらしているため、混んでいるといっても過密ではありません。通路も人が通れるスペースが確保されていて動きもスムーズでした。
買い物にいそしむ人だけでなく、サークルをじっくり回ってひとつずつゲームの話を聞いている人などもいて、全体的にゆったり過ごされている印象でした。
同ビル内のサテライトイベント
特徴的なのは同ビル内の別会場で行われている「同人ボドゲを愛でる会」。主に同人ボードゲームを遊ぼうという趣旨のオープン会で、ボドゲ博で買ったゲームを持ち込んですぐ遊ぶこともできます。
こちらはボドゲ博とは別の方が主催され、普段は別の場所で毎月行われている定例イベントなのですが、ボドゲ博とテーマが近いため公認サテライトイベントとして同時開催されているとのこと。
ボドゲ博の会場内には試遊スペースはありませんがこちらに試遊用として置かれているものもあり、ボドゲ博と往復して楽しむ参加者の姿も見受けられました。
出展者から見るボドゲ博
ボドゲ博は出展に挑戦しやすい雰囲気づくりを大事にされており、初制作、初出展というサークルも参加しています。地元札幌の大学生も出展するなど、バラエティに富んだサークルが並んでいました。
ゲームマーケットでも注目されるような大手有名サークルの出展も、回を重ねるごとに増えています。ゲムマとボドゲ博の違いについて伺ったところ、購入者との距離の近さを挙げられる方が多いように感じました。
そんな中、札幌を拠点として活動する大手サークルにはまた特別な想いもあるようです。地元でのイベントの大切さを感じさせます。
おわりに
誤解を恐れずに言うと、北海道ボドゲ博は「クリエイターファースト」であることを強く感じました。”創る”ことにこだわり、製作者と参加者の距離感を大切にしたイベントとして運営しているようです。
事務局にお話を伺ったところ、「ゲムマに行きたいけれども北海道からは遠いので簡単には行けない、なら自分たちでやろう!というところからボドゲ博はスタートしました。商業ベースにならないよう中古販売などではなく、これからもあくまで”オリジナル”(創作)オンリーでやっていきたいと思っています。来年もすでに開催が決まっています。これからも地方ならではの盛り上がりを期待してほしい」と意気込みを語ってくれました。
次回北海道ボドゲ博5.0は2023年7月15日(土)に開催予定です。創る方も、遊ぶ方も。ぜひ観光ついでに参加してみてはいかがでしょうか。