【ソリティアチャレンジ】一人用プレイ企画第2回・つながる絆と命『破宮のデクテット』話題のデッキ構築レガシーゲームに挑戦!

デッキ構築+レガシー要素+物語体験型ボードゲーム=『破宮のデクテット』

一人専用や、一人用のルールがあるボードゲームに挑戦する“ソリティアチャレンジ”。第2回では、ヨフカシプロジェクトの『破宮のデクテット』をプレイします!

『破宮のデクテット』は、深部にボスが待つ全3層の迷宮を10人の学生が攻略していく……というデッキ構築型のダンジョン攻略ゲーム。基本はソロ用にデザインされていますが、2人でもプレイ可能となっています。最大の特徴は、何度かの連続したプレイで少しずつ進化していくレガシー要素が取り入れられている点。1度のプレイは1~2時間程度で区切りがつきますが、プレイごとにプレイヤー側や敵側の戦力が強化されたり、強力なカードが追加されたりするなどして、より深く、高度な内容になっていくのです。

ゲムマ即完売の話題作・ヨフカシプロジェクト『破宮のデクテット』が一般発売

ヨフカシプロジェクト第四弾「破宮のデクテット」2022年11月25日(金)発売決定!

『破宮のデクテット』制作陣は、デザイナーに『ボルカルス』『マグノリア』などで知られるI was gameの上杉真人氏、ディレクションにドロッセルマイヤーズの渡辺範明氏という豪華メンバー。さらに“物語体験型ボードゲーム”と銘打たれているように物語性を重視していることも特徴のひとつで、シナリオ原案に今をときめく大河内一楼氏(代表作:アニメ『機動戦士ガンダム 水星の魔女』『コードギアス 反逆のルルーシュ』)を迎え、骨太なストーリーが用意されています。

ボックスの内箱には花畑が印刷されています。これは倒れた戦士たちが葬られる場所なのです……。

攻略開始! たったひとりで迷宮に挑む生徒たち

プレイヤーは“私立月詠(つくよみ)学園高校”に通う10人の生徒たちを、ひとりずつ迷宮に送り込みます。迷宮は全部で三層。行く手を阻む敵を倒しながら進んでいき、それぞれの層の最奥にいるボスに挑戦! 最深部に待つ大ボスの“月黄泉(つくよみ)”を撃破することが目的となります。

シビアなのは、一度に迷宮に潜れるのはひとりずつだということ。敵は強く、生徒たちは孤独な戦いを強いられ、傷付き、力尽きて次々と倒れていくのです。プレイヤーとしては、10人のキャラクターが全滅する前に月黄泉を撃破しなくてはなりません。

一番手として迷宮に挑戦する生徒は決められていて、それは生徒会長の足利かたな。宝具“剣の武具”を有しており、近接攻撃に強い能力を持つのですが、初期段階では発動していません。そのため、特殊能力がない状態で迷宮に入ることになります。

セットアップ。各種カードやタイル、ボードを設置します。グッと雰囲気が出てきました!

さて、攻略開始です。迷宮は5つのタイルで構成されており、生徒はその中にある部屋を攻略しながら進んでいきます。まずは第一層“学園地下”の最初の部屋に入ります。

部屋に入ったら、部屋ごとに書かれたイベントを処理。各層の最初の部屋では、まず強力なアイテムである“巻物”を獲得します。続いて部屋を守るエネミーが出現。エネミーの強さは1~5の5段階があり、深部に進むほど強いエネミーが現れるようになります。

続いて異能の力が込められた“式霊カード”を3枚ほど引き、その中から1枚を獲得。デッキの山札の一番上に加えます。“式霊カード”にはレアリティがあり、銅、銀、金の順に強力です。すべて初期デッキに入っているカードよりも優れているため、ここで強いカードを獲得してデッキを強化していくのです。

今回は、3枚のなかから“計画”を選択しました(残り2枚はゲームから除外となります)。“計画”は山札よりカードを2枚引き、そのうち1枚を手札に加え、残った1枚を山札の一番上に戻すという効果です。カードをたくさん引くことができればそのターンの行動の選択肢が増えますし、山札に戻したカードが何かも分かるので、次のターンの行動予測が立てやすくなります。

次に山札からカードを5枚引きます。これがそのターンの手札です。カードにはコストがあり、使用するためにはコスト分の行動力を消費しなければなりません。初期の行動力は3です。このターンは、まずコスト0の“計画”を使って手札を増やしつつ、近接攻撃の“斬撃”、遠距離攻撃の“投射”、防御力を得る“防御態勢”の3枚を使用することに。使用カードには消費したぶんの“行動力”トークンを置き、使ったことを示します。

次に攻撃の処理です。“斬撃”“投射”はいずれも1ダメージを与える攻撃力があり、遠距離攻撃はすべてのエネミーにダメージを与えられますが、近接攻撃は一番左にいるエネミーにしかダメージを与えられません。このため、どのような順でカードを使って攻撃するかも考えどころとなります。今回は左の“刃の祟り神”に集中して2ダメージを与えることにしました。

続いて敵の攻撃。攻撃には即時にダメージを与えてくるタイプと、1ターン溜めて次のターンに攻撃をしてくるタイプの2種類があります。このターンのエネミーの攻撃は2ダメージ分でしたが、2防御力を得る“防御態勢”を使用していたため、ダメージを受けませんでした。なお、防御は基本的にカードを使ったターンのみ効果があり、次のターンの開始時には0に戻ります。

最後に、使わなかった手札、使った手札の順に捨て札として終了です。ここまでがひとつの部屋に入ったときに行う処理となります。ボスがいる各層の最深部の部屋をのぞき、ひとつの部屋では1ターンしか戦闘をしません。エネミーが残っていても、そのまま引き連れて次の部屋に強制的に進みます。

迷宮を進む生徒会長。しかし行く手には暗雲がたちこめ……。

伏せられていた次の部屋のタイルを裏返し、次の部屋を明らかにします。ここでは、先に進む通路が二つあり、どちらに進むか決めなければなりません。今回は下の部屋を選択、レベル2のエネミーが1体出現し、エネミー群に加わります。

なお、エネミーは並んだ敵の隊列の“一番左に出現する敵”と“一番右に出現する敵”がいます。複数のエネミーが出現している際、右側にいる敵は遠距離攻撃しかできないということで、少々厄介な相手となります。

この部屋の神霊カードの選択と追加では、コスト2で防御4を得る効果の“強靭”を獲得しておきます。このカードは使用した次のターンも同じ防御力が残るという特殊効果があり、高いコストに見合う強力なカードです。そして、さっそく使用。このターンの敵の攻撃がちょうど4ダメージ分だったため、今回も被害無しとなりました。

次の部屋では、追加で巻物をゲット。レベル3のエネミーが追加となり、4体の敵が並びます。ここで、新たな手札をドローする際に、山札が尽きました。新たな山札は、捨て札の山をそのままひっくり返して作ります。この際にシャッフルはしないので、捨てた順がそのまま次にカードを引く順になるのです。使った札を捨てる際はどのような並びで捨ててもいいので、次に引くときのことを考えた順で捨てておきたいところです。

さて、いいかげん敵が増えてきてうっとうしいので、そろそろ数を減らしたい……ということで、いま入手した、全体に2ダメージを与える“稲妻の巻物”を使用することにします。さらにこのターンに引いてきた攻撃力2の近接攻撃“居合”を含め、3回の攻撃を繰り出してエネミー3体を一気に沈めました。

エネミーを倒すと、エネミーのレベルと同じだけの経験値を得ます。

次の部屋を突破したあと、“瞑想”を行うことにしました。“瞑想”は(敵がいてもいなくても)迷宮内で休憩を取るという行動で、ひとつの階層の攻略中に一回だけ好きなタイミングで行えます。また、ボスのいる部屋の直前でも“瞑想”が可能なため、好きなときに行う“瞑想”をどこで使うかが考えどころになってきます。

“瞑想”をすると、経験値を消費して“強化”(生命力の回復、最大生命力の増加、特殊能力の開放)を行うことができます。また、最後に“再生”という行動も可能です。これを実行すると、場に出したものも含めてすべての手札を戻し、シャッフルして引き直し。さらに生命力も最大値まで回復します。瀕死になっていたり、捨て札や山札の並び順が偏って危険なときなどは、仕切り直しとして有効ですね。

今回は、経験値を消費して最大生命力を10まで上げ、宝具の能力の一段階目を開放(毎ターン近接攻撃1)。そして再生を行って生命力を最大値まで回復しました。なお、かたなの宝具の能力の二段階目は行動の最初に近接攻撃を選んだ際、その攻撃力を2倍にするという非常に強力なものですが、開放には経験値10が必要で、ここでは足りませんでした。

いよいよボスが出現! そしてその先には……?

さて、その後も順調に部屋を突破し、いよいよ階層のボスがいる部屋に到達しました。ここはエネミーを全滅させるか、生徒が倒れるかしないと戦いは終わりません。ボスの“飢餓の禍ツ神”は、毎ターン3ダメージ+2ターンに1回防御無視の2ダメージを与えてくる難敵。しかも生命力が15もあります。

さらに、他のエネミーが3体も残っている状況。しかし、“強靭”や“居合”、さらにコスト3と高いですが6ダメージを与える近接攻撃“全力攻撃”などを駆使し、3ターンかけて敵を全滅させることに成功しました。

これでやっと第一層クリア。第二層“古戦場”へと歩を進めます。第二層では、出現するエネミーのレベルが上がり、さらに毒や呪いといった状態異常のお邪魔カードを頻繁に使ってくるようになるため、難度が上がります。

足利かたなは途中で瞑想を挟みつつなんとか進み続け、第二層の部屋を次々と突破。ボスである“悪疫の禍ツ神”のところまでたどり着きました。しかし途中のエネミーを倒し切れず、ボスも合わせ4体の敵がかたなの前に立ちはだかります。最初のターンの攻撃をしのぎきり、次のターンに雑魚エネミー2体を撃破!

しかしここで9ダメ―ジを受け、残り生命力は一気に残り1になってしまいました。さらにボスの攻撃の特殊効果で毒の状態異常カード2枚が山札の上に送られます。

次のターンのドロー、確定で状態異常カードの毒を2枚引くことに。毒のカードは行動力1を消費して捨て札にする必要があり、もし手札に残してしまうとターンの最後に2ダメージを受けるというもの。残り生命力1で毒を処理しながら敵の攻撃を受けきることは不可能でした。ここで万事休す。生徒会長足利かたなは、第二層最深部まで到達するも、ボスとの戦いで力尽きました。

先人が遺せし物と、受け継いで続く者

迷宮に潜る10人の高校生たちは“乙型推薦”と呼ばれる特待生で、全員がこの戦いのために修行を積んできています。有事の際は率先して迷宮に赴いて戦い、命を落とす覚悟をしているのです。そして、彼らは倒れたときに“式霊”と呼ばれる異能の力と、所持していた特殊な武器の“宝具”を遺します。ゲームでは、これをカードで表しており、次のプレイでは彼らが遺した宝具と新たな式霊カードが追加され、戦力が強化されていきます(他に強力なアイテムである巻物や、敵も追加されます)。

実は、部屋に入るごとに追加で引いていた式霊カードもすべて“乙型推薦”の先輩たちが倒れた際に遺したもの。すべての式霊カードにその名が記されており、彼らは死してなお後に続く“乙型推薦”の生徒のために、自らの命を力に変えて協力してくれているのです。

そしてもうひとつ、倒れた生徒たちが遺すのが遺書。そこには己の運命を恨むことはなくとも、家族や仲間たちを残して先に力尽きていくことへの無念がつづられています。さだめを受け入れ、覚悟を決めているとはいえ、本来なら学生生活を謳歌していたであろう年代の少年少女。ネタバレとなってしまうので詳細は伏せますが、この遺書の中身がなかなかエグく、彼らの叫びが心に突き刺さるのです……。

さらに、プレイヤーは今回のプレイ中に獲得した式霊カードのなかから1枚を選び、以後のプレイで初期カード1枚と入れ替えて山札に入れることができます。これは宝具とともにプレイヤー側の有力な強化要素となるので、残すカードは慎重に選びたいところ。ただし、潜った階層によって残せるカードのレアリティに制限があり、今回は第二層まで到達したということで、レア度銀のカードまでが対象です。自分は発動後は場に残って毎ターン効果を発揮する“呪法カード”を選択することにして、レア度銀の『雷電』を残しました(効果は全体攻撃1ダメージ)。

ちなみに、残した式霊カードはレア度の表示の部分に初期カードを示すアイコンのシールを貼って初期デッキに入ることを表すのですが、どのカードを残したのか記録しておけばシールを貼る必要はないため、今回のプレイでは割愛しています。

さて、先陣を切った生徒会長は倒れました。彼女に続く生徒を迷宮に送り込まなくてはなりません。残りは9人。次に挑戦する生徒は、プレイヤーが自由に選べます。生徒には1から10のナンバーがふられており、生徒会長の足利かたなが1。ナンバー順に行くのが順当なのかもしれませんが、倒れた生徒の宝具が使用可能になるため、あとあと便利に使えそうな宝具を持つ生徒を先に送るのがいいのかも?(倒れてしまう前提で考えるのは心苦しいですが)

なお、生徒が倒れるとダンジョンの状態はリセットとなり、倒したエネミーやボスはすべて復活します。神霊カードやモンスターの山札、ダンジョンの各階層のタイル配置などはすべてシャッフルされ、レガシー要素が加わる以外は完全に初期状態からやり直しとなるのです。

遺物を手に、二人目が出陣!

二人目として選んだのは、呪法カードの使用に強みを持つ帰宅部“石塔掌太郎(いしとうしょうたろう)”。宝具の能力は、一段階目が“場の呪法カードの効果を実行する”、二段階目が“呪法カードのコストを1減らす”。呪法カードをどんどん使い、固定で与えらえるダメージを増やしていく戦い方が良いのではないかという判断です。また、二人目以降の生徒は己が所持する宝具の他に、もうひとつ宝具を持って行くことができます。掌太郎は生徒会長が遺した“剣の宝具”を手にして迷宮に挑みます。

掌太郎は、第一層で呪法“神威”と“剛力”を発動。“神威”は一時行動力を1得る(毎ターン、行動回数が一回増える)というもので、とてつもなく強力です。エネミーを残さず倒しながら軽々と第一層ボスに到達、これを撃破します。調子いいぞ!

二層目では、道中でさらに呪法“雷電”を発動(毎ターン、全体攻撃1)。いよいよ三層目“冥界”に突入! さらに呪法“煙雲”を発動(毎ターン、防御1)して防御面も強化します。どんどん先に進んでいきますが、敵の攻撃も激しくなってきて、被弾が避けられない状況に。少しずつ生命力が削られていきます。

そして大きなジレンマが……。道中で生命力を大きく失い、瞑想するかどうかの選択を迫られたのです。瞑想で“再生”を行えば、生命力は最大値まで回復します。同時に山札、手札のリフレッシュが強制的に行われ、状態異常カードをすべて山に戻したうえで残りの札をすべて山札とします。何が問題かといえば、これまでに場に出してきた呪法カードもすべて捨てて山札に戻さなくてはならないということ。呪法に頼って進んできただけに、ここですべて失ってしまうのは苦しい。

現在の生命力は4。運悪く、次の部屋では10ダメージを受けるか、呪法をあきらめるかのどちらかを選ぶ二択です。呪法を残すのであれば10ダメージを受けなければならず、このままでは無理。

結局、瞑想はしましたが再生は行わず、生命力の最大値を15に上げ、さらに経験値を消費する形で回復を行いました。この場合、経験値2につき生命力1を回復するため、手持ちの経験値をすべて消費して生命力を12まで回復。とりあえず部屋に入るために食らう10ダメージは受けきれますが、残り生命力はわずか2に。ボス前にもう一度瞑想をするチャンスがあるので、そこで呪法をあきらめて再生することになりそうです。

ところが、10ダメージを受けて入った部屋に出現したエネミーは、出現時に問答無用でいきなり2ダメージの防御無視攻撃をしてくるという敵でした。生命力はちょうど0。見立てが甘かったせいで、何もできずに力尽きてしまいました。これは完全に判断ミス。二人目の犠牲者です。

山札に追加する神霊カードですが、猛威を振るった“神威”に。行動回数が1回増えるのは非常に大きなアドバンテージになります。これが山札に入って早期に発動できるのは心強い。

三人目の挑戦。姿を現わす最後の敵、そして……。

そして三人目の挑戦者は、サッカー部の“加古歩矛(かこあゆむ)”。能力は、一段階目が“山札から1枚引く”、二段階目が“自分の効果で山札から引くたび防御1”。呪法“神威”と併用し、手札と行動回数を増やすという戦略です。宝具は、引き続き“剣の宝具”を選択してダメージソースを確保します。

今回は、第一層の段階ですでに呪法“神威”“雷電”、それと“黄泉送り”を展開することに成功。“黄泉送り”は手札から1枚を封印するという効果を持っており、手札に入ってきた状態異常カードを排除したり、威力が低い初期カードなどをデッキから除いて、いわゆる“デッキ圧縮”をすることができるという非常に優秀な効果を持っています。

強力な呪法に支えられ、第一層、第二層をラクラク突破。途中、生命力が1にまで減少するというピンチがありましたが、瞑想して経験値を消費し、なんとか7まで回復して進みます。

最終ボスの月黄泉と戦うにはこれでは不安なのですが、今回も呪法に頼り切ってきたため、これをすべて捨てる“再生”は避けました。そして、いよいよ月黄泉との対決です。最終決戦前に手札に加わった神霊カードは、まだ引いていない山札をすべて見てそのなかから1枚持ってこれる“覚醒”。これはありがたいカードが加わりました。

今回も雑魚エネミーを倒しきれず、ボス以外に3体もいます。使い切りのアイテムである巻物を投入し、強力な攻撃を繰り出して、まず雑魚を一掃しなければなりません。しかし、まともに攻撃をくらうと一発で倒れてしまいますから、防御にも注力。“覚醒”の効果で防御力15を誇る“絶対防御”を山札から引いてきて、攻撃をシャットアウトします。

続くターンで雑魚は一層できたのですが、月黄泉の攻撃を喰らって大ピンチに! HPは一気に3まで減少、さらに雑魚を1体呼ばれてしまいました。そして、続く攻撃で防御無視の4ダメージを食らい、加古歩矛はあえなく三人目の犠牲者となったのでした……。

この後、四人目として潜った生徒会副会長の仁木兵衛(にきひょうえ)月黄泉を倒しました! 3人もの犠牲を払いながら、なんとか月黄泉を撃破した生徒たち。しかし、彼らの前に示されたのは……。

ネタバレになるので詳細は伏せますが、実はこのゲーム、一度月黄泉を倒したあとも続きます。難度はさらに跳ね上がり、まさにハードモード。これは挑戦しがいがあるというもの。まだまだ楽しめそうですね!

二人用の協力プレイも試してみた!

自分のソロプレイとは別に、2人用のプレイも試してみました。2人用では、“機巧人”と呼ばれる専用キャラクターのナミが登場し、生徒ひとりと組んで迷宮に挑戦。途中でどちらかが倒れると失敗となりますが、その際にゲームから除外されるのは生徒だけで、ナミは戻ってきます。一方、エネミーのほうは登場数こそ変わりませんが、生命力がおおよそ1.6~2倍程度に上昇し、撃破しにくくなっています。

ソロでやるより少し楽になっているという声もありますが、どちらが倒れてもゲームオーバーということで、筆者としては難しいと感じました。しかしながら、相談しながら助け合い、困難を乗り越えていくのはとても楽しいですし、ボスを倒したときの達成感もまた格別なものがあります。協力タイプのゲームが好きな人はぜひプレイしてみてください。

ナミは好きな宝具を2つ装備できるためかなり強くなるのですが、プレイ開始時は何も持っていません。彼女の装備が揃うまで苦戦は確実なので、2~3度ゲームオーバーになっていると想定して遺物を開封し、最初から宝具を持った状態でプレイするのが良いかもしれません(ただし、このハウスルールはすでに『破宮のデクテット』をプレイ済みで、一度は月黄泉を倒しているというプレイヤー同士の二人プレイ向けかと思います。初プレイであったり、ストーリーをじっくりと楽しみたいという人にはオススメしません)。

徐々にラインナップが揃いつつあるソロゲー。ソリティアの時代が来る?

“ソリティアチャレンジ”第2回として『破宮のデクテット』のプレイレポートをお届けしましたが、いかがだったでしょうか。やや難度は辛めですが、そのぶんやりごたえは十分。ソロプレイのゲームやデッキ構築型のゲームが好きな人、アニメやコミック、ラノベのようなストーリーを楽しみたいという人にぜひプレイしてほしい一作です。

本作のディレクションを担当している、ドロッセルマイヤーズの渡辺範明氏がプロデュースする『Kaiju on the Earth』シリーズ(アークライト)最新作として、2023年4~5月にシリーズ第4弾のソロ用重量級ゲーム『クアント』の発売が予定されています。近年は一人用のゲームの発売も増えてきており、ソロゲーファンとしても期待が高まるばかりです。

“ソリティアチャレンジ”では、これからも不定期でソロプレイのレポートをお届けしていく予定です!

破宮のデクテット
発売元:ヨフカシプロジェクト(運営会社:オーシャンフロンティア)
デザイナー: 上杉真人(I was game)
ディレクター:渡辺範明(ドロッセルマイヤーズ)
設定・シナリオ原案:大河内一楼
発売日:2022年11月25日
価格:8800円[税込]
プレイ人数:1~2人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:30~100分

(C)Konami Digital Entertainment