藤井聡太が史上初の八冠達成! ルールを知らなくても楽しめる将棋のボードゲーム20選

2023年10月11日、藤井聡太竜王・名人が王座戦で永瀬拓矢王座に勝ち、史上初の八冠を達成しました。

今年の6月1日、羽生善治九段の最年少記録を塗り替えての七冠を達成して世間を驚かせたのに、将棋史上初となる八冠ですよ。本当におめでとうございます!

さて、ボードゲームにはボード上の駒を動かして相手の王様駒を狙う、という将棋のようなゲームがたくさん存在します。「将棋始めたいけどルールが難しそう」とか「将棋のガチ感が苦手」という人でも気軽に楽しめて、幼稚園児でも遊べる将棋系のボードゲームは多いのです。

そこで、将棋をベースにしたボードゲームを20タイトル紹介します。将棋の入門編的な立場のボードゲームもあれば、ボード上で駒を動かすというのが将棋に似てるだけで将棋っぽくはないボードゲームまで、いろんなアブストラクトゲームを集めてみました。

9マス将棋

9マス将棋/ボード縦3マス〉

相手の王将を取るのが目的です。タイトル通り盤が9マスしかありません。駒の動かし方は将棋と全く同じ。初期配置が40パターンあるので、そこから選んでゲームをスタートします。一手か二手で終わる詰将棋集のようなゲームです。

どうぶつしょうぎ

どうぶつしょうぎ/ボード縦3マス〉

相手のライオンを取るのが目的です。駒が可愛らしい動物のイラストになっていますね。しかし動き方は将棋と全く同じで、王将(ライオン)、飛車(キリン)、角行(ゾウ)、歩(ヒヨコ)だけでプレイします。50万セットを売り上げたそうで、それだけ支持されているので将棋の入門編にピッタリ。ちなみに駒のイラスト以外は全く将棋と同じの『大きな森のどうぶつしょうぎ』もあります。

忍尾将棋

〈忍尾将棋/ボード縦3マス〉

7種類の駒を動かして相手の姫駒を取るのが目的です。将棋の駒とは動きが全く違い、裏向きで配置すれば何の駒なのか知られません。しかし、裏向きでは姫は取れないなどのルールがゲームを面白くしています。読み合いと心理戦が丁度良いバランスになっているゲームです。

4*4サイズの食パン将棋

〈4*4サイズの食パン将棋/ボード縦4マス〉

相手の王を取るのが目的です。なんと言っても盤と駒の形が食パン型、というのが最大の特徴。駒は歩・銀・飛・角と皇の5種類。皇は王の裏面でゲーム中に一度だけ2マス進めたり、王手をかけられた時に2つの駒を動かすという能力があります。ルールは同じで、駒がたこ焼きの『たこ焼き将棋』や、駒がネコの『猫ねこ将棋』などが存在します。

どうぶつサッカー

〈どうぶつサッカー/ボード縦3マス〉

3種類の駒を動かして、サッカーボールを相手のゴールに決めるのが目的。どのコマも動きは縦横斜めに1マスですが、サッカーボールと同じマスに入った後にサッカーボールを蹴る方向が駒によって違います。上手くパスを繋いでゴールを決める先読みが必要なゲームです。

京都将棋

京都将棋/ボード縦5マス〉

相手の王を取るのが目的です。駒は5種類のみ。王は裏返せませんが、他の駒は動かしたら必ず裏返すというルールです。駒の構成は香の裏がと、銀の裏が角、金の裏が桂、飛の裏が歩です。動き方は将棋と全く同じ。作者の田宮克哉さんが駒の裏表の読みを繋げて「京都銀閣金鶏秘譜将棋」という名前をつけましたが、香(きょう)の裏がとなので短く『京都将棋』というタイトルに落ち着きました。

オニタマ

〈オニタマ/ボード縦5×5マス〉

相手の陰陽師を取るのが目的です。5個ある駒の動き方は決まっていません。駒の動き方が書いてあるカード16枚から5枚だけをピックアップしてから遊びます。カードはお互い2枚持ちで、カードに書かれた動きをしたらそのカードを盤外にあるカードと交換します。これにより同じ動き方は連続で出来なくなり、2人の間でカードが循環します。なかなか思った通りに動かせないのでしっかりと先を読む力が必要ですね。

コロウラ

〈コロウラ/ボード縦5マス〉

相手のボスコロウラを取るのが目的です。サイコロを振ったら、戦車型のコロウラの上に乗せます。サイコロの目によって変わる動き方で、コロウラを進めてゲームを進めます。3つのサイコロの出目でコンボもあるのですが、いずれにせよ完全にサイコロ運任せのアブストラクト風対戦ゲームです。戦車のフォルムが可愛い!

かに将棋

〈かに将棋/ボード縦5マス〉

5つある駒は全てカニなので横にしか動けません。親カニだけは縦に1マス動くことが出来ます。相手の駒を挟んだり、動けないように囲って相手の駒を3つ取るのが目的のはさみ将棋ゲームです。

ベクトル将棋

〈ベクトル将棋/ボード縦5マス〉

相手の王様駒を取るのが目的です。10枚ある駒は、動き方が駒に書いてあって矢印方向に1マス動けます。駒の配置はお互い同時に出して1枚ずつ置いていくというもので、じゃんけんをやっているような他のゲームにはないやり方になっています。

キングダム 盤上大戦

〈キングダム 盤上大戦/ボード縦4マス〉

相手の大将を取るか相手の本陣を占領するのが目的です。駒を合流して強くしたり、キングダムのキャラクターが描かれた武将カードの効果を駆使して作戦カードを使ったり、なかなか派手なゲームになっています。駒の動かし方ではなく、作戦カードを使うタイミングや武将カードの組み合わせの妙がゲームの肝になっています。

アマロン

〈アマロン/ボード縦6マス〉

古代エジプトがテーマで、ホルスの目を取るか相手にアマロンを3つ持たせれば勝ちのゲームです。黒いキューブであるアマロンを使えば連続で手番を行えますが、アマロンを集め過ぎると即敗北、というアイデアが面白いですね。

オーク

オーク/ボード縦5マス〉

相手のキング駒を取るか、自分のジェスター駒を取られたら勝ちのゲーム。6種類ある駒を動かしてゲームを進めていきますが、駒は盤の上に立っているので相手の駒が何なのかは分かりません。どれがキング駒でどれがジェスター駒なのか見分けがつかないのです。名作『ガイスター』の駒の動きがややこしいバージョンと言えばイメージしやすいでしょうか。

バイソン将棋

バイソン将棋/ボード縦11マス〉

バイソン側とハンター側に分かれて、非対称の対戦をするゲームです。バイソン側はバイソン駒11個を担当して、バイソン駒を反対側の川を越えた向こう岸に1つでも到着させれば勝ちです。ハンター側はハンター駒とイヌ駒4個を担当して、バイソン駒を捕獲して動けるバイソン駒がなくなれば勝ちです。バイソン駒は1マス前に進めるだけで、イヌ駒が目の前にいると動けません。イヌ駒は飛車と角行を合わせた動きが出来て、バイソン駒の進行を邪魔します。ハンター駒は王将と同じ動きで、バイソン駒を取ることが出来ます。どちらかが勝ったら役割を交代して、両方で勝つとホントの勝利となります。

ショウグン

〈ショウグン/ボード縦8マス〉

交互に自分の駒を動かして、相手の王様駒を取るのが目的です。動かし方は、駒の小窓に表示されている数字だけマス目を進めます。このゲーム最大の特徴が、ボードの裏と駒の中に磁石があるので駒を動かすと磁力で駒の中の数字が書かれた部分がクルクルと回るんです。それでピタッと止まった数字で次に駒を何マス動かせるか決まります。1979年にエポック社から『デジタロン』という名前で発売された日本製のボードゲームで、第1回のドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされました。

ぴょんぴょんしょうぎ

ぴょんぴょんしょうぎ/ボード縦3マス〉

自分の駒9個全てを相手の陣地に入れるのが目的です。駒は1マス前に進めることが出来ますが、自分のでも相手のでも駒があれば一気に飛び越すことが出来ます。かなり単純なルールなので、幼い子供が駒に慣れる為の将棋の入門編といったボードゲームですね。

ドラえもんひみつ道具将棋

〈ドラえもんひみつ道具将棋/ボード縦9マス〉

相手の王将を取るのが目的です。ドラえもんのキャラクターが駒に描かれていますが、盤も駒の動き方もルールも将棋と全く同じ。ただし、ゲーム中にひみつ道具が使えるというアクション効果のある派手な将棋です。ひみつ道具カードを5枚受け取ってゲームスタート。1手番に1回ひみつ道具カードを使うことが可能で、それ以外は普通の将棋です。ひみつ道具は、自分の駒を好きな場所に移動させる「どこでもドア」、相手の駒を1マス後退させる「空気砲」、盤を180度回転させて駒を全て入れ替える「アベコンベ」など様々あって、カード効果を読むだけで想像が膨らみます。将棋とドラえもんが好きなお笑い芸人サバンナの高橋茂雄さんが考案しました。

エクストリーム将棋

エクストリーム将棋/ボード毎回変動〉

盤カードと駒カードを引いて、カードに書いてある駒と盤で戦います。駒は将棋と同じ動きですが、盤は穴が空いていたり、アルファベットのT字になっていたりと、アグレッシブな盤面で将棋をすることになります。お互いの間に衝立を置いて、駒を好きなように並べてからゲームを始めます。変な盤上での詰将棋みたいなゲームですが、いきなりクライマックスでの勝負となり、真ん中の衝立を取った瞬間笑いが漏れる時もあります。王将を取るたびに駒と盤を変えて、先に3勝した方が勝者です。

宇宙将棋

〈宇宙将棋/ボード無し〉

王・全・飛・角・騎・馬の6種類の駒を使って、相手の王を取るのが目的です。このゲームではなんと盤が存在しません。交互に駒を置くかすでに置いた駒を動かし、必ず縦4マス×横4マスの中に収まるように配置していきます。自分の駒2枚で相手の駒を挟めば取ることが出来て、王を取るか相手の王が動けなくなれば勝ちとなります。駒の上に乗ることが出来る「騎」がトリッキーな存在で面白いですね。

ハイブ

〈ハイブ/ボード無し〉

虫が描かれた5種類の駒を使って、相手の女王蜂を囲うのが目的です。このゲームも『宇宙将棋』と同じで盤がありません。手番では1枚駒を配置するか、すでに置いてある駒を動かすかのどちらか。駒の動かし方はバッタなら他の駒を飛び越えることが出来たり、アリなら外周を何マスも動けたり、虫ごとに違います。どの駒も他の駒と離れてはいけない、四手目までに女王蜂駒を置く、など細かいルールはありますが、駒は5種類で覚えやすく動きも単純なので何度も遊びたくなるほどハマってしまう面白さです。


実際にはまだまだ将棋系のボードゲームは存在します。駒を動かして戦うというゲームは目的が分かりやすいし、駒の動き方さえ理解すれば没頭出来るから人気なのかも知れませんね。もしくは、作る方としても作りやすいジャンルかも知れません。将棋に苦手意識を持たずにライトでカジュアルなボードゲームから始めてみましょう!