「わかりやすい」ルール説明をするために

こんにちは。ラーメンよりつけ麺派!けいです。先日、JELLY JELLY CAFE渋谷店のスタッフと

「ルール説明上手いですねって言われると嬉しい!」
という話をしました。
 
たしかに、ボードゲームカフェのスタッフはルール説明が上手な人が多いと思います。
というわけで、今回はルール説明について記事にしてみたいと思います。
 
ちなみに、ボードゲームに詳しい人々はルール説明のことをカッコつけて「インスト」と呼んでいるので、以降、「インスト=ルール説明」と考えて下さい!

ゲームのルールは分かるんだけど、他の人に対して上手なインストができないという方は、最後まで読んでいただきたいです。

そろそろ本題に入ります。

「インスト」は順序が大事

重要なのは、インストの順序です。基本は、

1.ゲームの目的・勝利条件
2.ゲーム全体の流れについて
3.ゲーム中に「できること」について

の3つを順番に説明することです。
また、インストの前にゲームで使用するカードやタイルをプレイヤー全員の見やすいように並べておくと良いです。

では、各項目について重要なポイントを書いていこうと思います。

1.ゲームの目的・勝利条件

はじめに、ゲームの目的・勝利条件について説明すること!
遊ぶ人たちが「何を集めればよいのか」「他の人と協力するのか、対戦するのか」について、迷わないことが重要です。

勝利条件の説明の例として、
「カードを多く集める」といった条件なら分かりやすいのですが、

「『治療薬』を発見する」

パンデミック

「10『ポイント』を取る」

カタン

などの、ゲーム中に登場する特別なアイテムや得点について説明書に書かれている場合は、

実際にカードやコマを並べながら説明する。
それが難しいゲームの場合は、
「最後にまとめて説明する」と伝えましょう。

ゲームの目的はできるだけ簡潔に!!細かい内容を後回しにするのは悪いことではないです。
インスト中に「ポイント」や「治療薬」と言ったときに、
 はじめに説明してたアレ程度に思ってもらうことで、ルールに対する理解は良い方向に変わるからです。

2.ゲーム全体の流れについて

次に、ゲーム終了のタイミングや、ゲームの一連の流れの説明です!

『ゲーム中に「できること」について』のインストを聞く人たちに「自分がゲーム中のどの状況の説明を受けているのか」を理解してもらうために、ゲーム全体の流れを大まかに説明していきます。

「山札がなくなったら」「誰かが1種類のカードを4枚集めたら」
などのゲーム終了のタイミング

また、1ラウンドの流れ(ゲームを同じような流れで繰り返すタイミング)についても説明すると良いでしょう。

実際のゲームを例に挙げると、

ハゲタカのえじき

例えば、ハゲタカのえじきというゲーム。

このゲームは

①得点のカードを表向きにする。
それが終わったら、

②自分の手札からカードを裏向きに出す。
全員がカードを出し終えたら、

③カードを表向きにして、誰かが得点カードを得る。
そして、①に戻る

という流れを繰り返します。
これを15回繰り返したらゲーム終了になります。

このように先に大雑把な流れを説明してから、細かいルールを説明するのがおすすめです。

3.ゲーム中に「できること」について

最後に、ゲーム中に「できること」を説明していきましょう。
多くのゲームでは、アクションと呼ばれます。

アクションはゲームごとに特徴が様々なので、インストの後半に説明するのが良いです。

アクションに関しては、インストの仕方に様々な工夫や気を付けるべき点があります。

選択肢を強調する

宝石の煌き

例として挙げたのは、宝石の煌めきというゲームです。

このゲームでは、自分のターンが回ってきたときに
「4つのアクションの内1つを選んで実行します」

といったように、一つずつアクションの説明をする前に何種類のアクションができるのかを説明すると良いです。

終わりの見えない説明をされると、誰であれ集中力が落ちてルールを聞いても忘れがちになってしまいます。

いつ、アクションをするのか

ワードバスケット

「自分のターン」というものが存在しないようなゲームがあります。

ワードバスケットでは「好きな時に何回でもカードを出せる。」というルールがあります。

このように、いつアクションができるかというルールも重要です。

また、高難易度のゲームには、「誰のターンであっても」できるアクションや「誰かが○○をしたとき」にできるアクションといった例が多くあるので、インストの際には注意しましょう。

禁止事項

花火

たとえば花火というゲームでは、「自分の手札を見ること」が禁止されています。

このように、プレイヤーの行動や会話に「縛り」があるゲームがあります。

このような禁止事項の説明をし損ねると、ゲームのコンセプトが約80%ぐらい台無しになってしまうので注意しましょう。

インストの前半に説明しても忘れられてしまうことを考慮して、インストの後半に説明するのが良いと思います。

実際に説明してみると

ここまで、インストの仕方を淡々と説明してきたので、実際に「ベストアクト」のルール説明をしてみようと思います。

ベストアクト


 

まず、こちらがゲーム中に使うカードやトークンです。

右においてあるものが、各プレイヤーに1セットずつ配るものです。

まず、このゲームの目的演技力を競うことです。
ゲーム終了時に、手持ちの得点が多かった人の勝利になります。得点は自分の演技を正しく当ててもらう他のプレイヤーの演技を正しく当てることで獲得できます。

ゲームの流れを説明します。

まず、今回演技するセリフや表情をカードで決めます。
この場合は『なんで?の「はぁ」』の演技をすることになります。緑色のカードは全員で一つのカードを使うので、他のプレイヤーは残っている7つの演技の内一つを演じることになります。

次に全員が一人ずつ演技をする時間になります。
誰かの演技が終了したら、その人の演技を手元のチップを使って予想します。チップを置く際は裏向きにして置きます。これを全員の演技が終わるまで繰り返します

全員の演技が終了してから、得点計算をする時間になります。得点は、他プレイヤーの演技を当てた人には1ポイント。自分の演技を当ててもらえたプレイヤーは「自分の演技を当ててくれた人数分のポイントを得ます。」

ゲームにおける注意点として、演技をするときに制限があります。
演技をするときは、声や表情だけで演技をするというルールです。そのため身振り手振りを使ってはいけません。

このように順序を整理して説明し、細かいルールは少しずつ補足を付け足していくことで、分かりやすいインストができるはず!

おわりに

今回は自分が心がけているインストの基礎について書いてみました。少しでも参考になる部分があれば幸いです。

それでは!