FIFAワールドカップカタール2022開催記念! ホントのサッカーより面白いサッカーのボードゲームは存在するのか?大調査

4年に一度のサッカーの祭典、FIFAワールドカップ開催されました! 果たして今回のカタール大会は、どの国が優勝するのか、誰がどんなプレイを見せてくれるのか。そして、日本代表はグループEでどんな結果になるのか。寝不足の日々が続きそうです。

ちなみに日本戦は11月23日・27日・12月2日となっています。キックオフの時間など詳細を知りたい方は公式サイトをご覧ください。公式サイトはコチラです。

FIFAワールドカップカタール2022開催を記念して、サッカーをテーマにしたボードゲームを調べました。人気スポーツだけあって、結構な数のボードゲームが存在するんです。サッカーW杯はオリンピックよりも視聴者数が多いって言われてますからね。そこで、サッカーのボードゲームはホントのサッカーより面白いのかどうかを調査してみました。超面白いボードゲームは存在するのでしょうか? やっぱり本物には勝てないのか? さて一体どんな結末が待っているんでしょう。

では、順不同で18タイトル紹介します!

タイムオブサッカー

〈タイムオブサッカー/1〜4人/12歳〜/120分〉

サッカーチームを経営して人気チームに育てるボードゲーム。

11週のあいだに最も得点を稼ぐのが目的になります。スタッフを雇用し、選手をスカウトし、テレビなどのスポンサー探しもやらなきゃいけないうえに、やれることが曜日ごとに決まっていて制約も多いゲームです。やっと強いチームを作っても、サッカーの試合はパラメーターを見比べてサイコロを振るだけなのですぐ勝ち負けが決まります。試合よりもチーム作りに焦点を絞ったボードゲームですね。サッカー自体の面白さよりも、サッカーチーム経営への理解が深まるかも知れません。

ビンホ

ビンホ/2または4人/8歳〜/30分〉

指先でボールを弾いて、先に7回シュートを決めたら勝ちのアクションゲーム。

ボードに刺さってるピンの位置が絶妙で、そう簡単にゴールが決まりません。アクションゲームですが、リアルタイムでやり合うのではなく交互にボールを弾くのでじっくり考えながら楽しめます。細かい反則も多く設定されていて、イエローカードとレッドカードが入っているので、審判役がいると更に盛り上がるでしょう。お値段がちょっと高めですが、机の上でサッカーをやってる擬似体験になりますね。

どうぶつサッカー

〈どうぶつサッカー/2人/5歳〜/5分〉

交互にコマを動かし、先に3回ゴールを決めたら勝ちのアブストラクトゲーム。

自分のコマを1マス好きに動かして、ボールと同じマスに入ったらパスかシュートが出来ます。ボールを蹴る方向がコマによって違いがあって、狙い通りに連続してパスが繋がってシュートが決まると気持ち良いですね。また、サルだけは相手の陣地に入ると裏返って親子ザルになり動きが激しくなります。幻冬舎から発売された『どうぶつしょうぎ』と同じでイラストはふじたまいこさんなので続編みたいな雰囲気ですが、作者もルールも全く違います。隠れた名作。

サッカー将棋 ティキ・タカ

〈サッカー将棋 ティキ・タカ/2人/子供〜〉

交互にコマを動かし、先にゴールを決めたら勝ちのアブストラクトゲーム。

10個のコマを交互に1マス動かして、選手が直線でパスのコースが繋がった時にシュート宣言をします。シュート宣言をされた側はそのコースのどこかを遮らなければ、ゴールが決まって負けとなります。シュートは将棋の王手と同じですね。これはパスコースを繋ぐのに頭を使いそう。スペインのパス回し戦術のティキタカがタイトルになっているだけあります。上記の『どうぶつサッカー』本格版という感じ。漫才コンビ宮田陽・昇の宮田陽さんが作ったボードゲームです。

マグネットサッカー

〈マグネットサッカー/2人/6歳〜〉

調べたのですが、ルールなど詳細不明のボードゲームです。

磁石を使ったサッカーのアクションゲームが多かったり、実際に監督や選手がホワイトボードに磁石をくっつけてサッカーのミーティングしたりするので検索に引っ掛かりにくい…。『カタン』や『ウボンゴ』の日本語版を扱うジーピーのボードゲームです。手のひらサイズで、磁石でコマが落ちないので電車や飛行機などの少しのスペースがあれば旅の途中でも遊べるそうです。

現実に迫れ!マス目サッカー タクティクス

〈現実に迫れ!マス目サッカー タクティクス/2人/10歳〜/90分〉

試合時間内により多くのシュートを決めたら勝ちの対戦ゲーム。

オフェンス側とディフェンス側が交互に3手ずつ行動をしてゲームを進めます。パスを失敗したりしてディフェンス側がボールを奪えば攻守交代となります。パスとシュートは3種類あって、ミスなく確実に届くけど近距離のインサイドキック、ふわりと浮かせるロブキックと低い弾道のグラウンダーキックはサイコロの出目によって強さが決まります。サイコロ運に振り回されるアブストラクトゲームといった感じですね。

カードストライカー

〈カードストライカー/2人/6歳〜/15分〉

試合時間内に、より多くのシュートを決めたら勝ちの対戦カードゲーム。

オフェンス側とディフェンス側に分かれ、同じ構成のカードの中から同時にカードを1枚出します。お互いが違うカードを出したら攻撃成功となりボールを前に進めます。お互いが同じカードを出したら攻撃失敗で攻守交代。これを繰り返して相手のゴールを目指します。相手が選んだカードを予想するバッティングゲームですね。100円ショップのダイソーで2022年11月に発売されたばかりの新作です。

フットサルミープル

〈フットサルミープル/2人/8歳〜/30分〉

先に3回シュートを決めたら勝ちの対戦ゲーム。

選手は全てミープルになっていて、キーパー含め5人チームで対戦します。先行と後攻に分かれ、全ての行動はアクションポイント制で選択していきます。パスやドリブルのカット、そしてシュートの判定は全てサイコロの出目で決定します。それ以外に手番の前にカードを1枚引いて、条件が合致すれば効果が発動するので派手な展開もあります。

サッカー戦術をボードゲームで再現できるか?

〈サッカー戦術をボードゲームで再現できるか?/2人/10歳〜/60分〉

試合時間内により多くのシュートを決めたら勝ちの対戦ゲーム。

かなり攻めたタイトルのボードゲームです。手番では、自分のコマを1つ動かしたらパスかシュートをするの2択。これを交互に繰り返してゲームを進めます。コマは動き方が違う7種類の個性があって、他のゲームよりも将棋っぽさがあるので戦術を練れるのは面白いですね。シュート判定はサイコロの出目になってますが、サイコロを使わないアブストラクトルールもあるようです。1手が1分で90分で試合終了というのも拘りが見えます。

フットボールリグレット

〈フットボールリグレット/2〜8人/8歳〜/10分〉

先に5回シュートを決めたら勝ちのチーム戦リアルタイムアクションカードゲーム。

トランプのスピードのように出番は無しでリアルタイムでカードを出していき、シュートのカードを出せれば1点獲得です。カードには選手の名前と次に出すべき選手の名前が書いてあるので、チーム全員で選手の名前を呼んで大騒ぎ&持ってるカードから出せるカードを何度も探すので、カードがボロボロになるパーティーゲームです。元々あった『リグレット』のサッカーバージョンですが、チーム全体にはサッカーをやってるかのような連帯感が生まれるのが可笑しくもあります。日本語版があればもっと普及しそうなのに。

ヒステリーコーチ

〈ヒステリーコーチ/4〜15人/8歳〜/30〜40分〉

試合時間内により多くのシュートを決めたら勝ちのチーム戦リアルタイムアクションゲーム。

2つチームに分かれて、チームの中で監督役と複数の選手を担当する人を決めます。監督の指示に従って選手はコマを進めますが、監督は選手の名前をちゃんとフルネームで呼ばなければいけません。右とか左とかも言ってはいけません。作戦通りに選手を並べればやっとシュートを打てますが、ゴールの判定はサイコロの出目次第。監督がヘトヘトに疲れるという大勢で遊べるバカゲームです。日本語版があったらもっと楽しいのに。

フーバ

〈フーバ/2人/12歳〜/90分〉

試合時間内により多くのシュートを決めたら勝ちの対戦ゲーム。

ボードは13ヶ所に区切られていて、その区画内の選手の数のマジョリティとサイコロの出目でボールの支配権を争います。他のゲームは選手個人を動かすタイプばかりでしたが、この『フーバ』は全体の布陣を管理するというマジのサッカー戦略シミュレーションゲームになっています。監督気分に浸れそう。いや〜、このアイデアは凄い!作者はハンヌ・ウージタロ(Hannu Uusitalo)で、聞いたことないなぁと思って調べてみたらウォーゲームを2つ作っている人物でした。これはウォーゲーム的発想なのか。


これ以降は、個人的にも実物を見たことない物を中心にレアなゲームをピックアップします。

パーフェクトサッカー

〈パーフェクトサッカー/2人〜/8歳〜〉

試合時間内により多くのゴールを決めたら勝ちの対戦ゲーム。

今から40年程前にバンダイから発売されたサッカーのボードゲーム。当然、もう販売されていません。パッケージには「コンピュータスポーツゲーム」という謎の文字が躍っていますね。どうやら、単3電池2本で動くマイコン判定機が入っていて、ボタンを押せばゲーム中に様々な判断をしてくれるようです。家庭にコンピューターが置かれ始めてきた時代の商品って感じですね。コンピュータウォーゲームシリーズ第4弾。

レジスタ

〈レジスタ/2人/60分〉

試合時間内により多くのシュートを決めたら勝ちの対戦ゲーム。

チームの司令塔・レジスタになって、ゲームをコントロールしていきます。手番では選手2人までを動かせて、移動かドリブルは2回までというアクションポイント制になっています。ロングパスをする時やタックルをする時は、サイコロを振って出目によって成功か失敗かを判定します。このゲームが面白いのはポジションによってその成功率が違う点です。選手によって能力が違うので、どのようなフォーメーションにするかを考えるシミュレーションゲームになっています。2002年のゲームで、後に『サッカーチェス』の名前でリメイクされました。

ドリブルフィーバー

〈ドリブルフィーバー/2人/6歳〜/20分〉

試合時間内により多くのシュートを決めたら勝ちの対戦ゲーム。

手番ではコマを動かし、カードを出して効果を発動してゲームを進めていきます。ゴールの判定は、シュートを打った選手の数値とゴールキーパーの数値を比べて、その数字にサイコロの数を出して目標値を越えれば得点となります。検索しても情報がなかなか見つかりませんでしたが、『ブルゴーニュ』『ノートルダム』『倉庫の街』などを作った有名ゲームデザイナー、シュテファン・フェルトが2010年に発表した作品です。

イレブン

〈イレブン/2人/6歳〜/40分〉

試合時間内により多くのシュートを決めたら勝ちの対戦ゲーム。

シンプルデザインでファンも多いアブストラクトゲーム専門のネスターゲームズからサッカーゲームが出てました。手番ではサイコロを振って出目を選手に振り分けて動かし、最後にボールを蹴るというのを交互に繰り返します。シュートはサイコロを隠して出目を決め、キーパー側が大中小の3択で予想して防御するというルールになっています。そして、実際に時間を計って遊ぶようです。ネスターゲームズらしからぬゲームですね。

街コロ フットボール

〈街コロ フットボール/2〜4人/8歳〜/30分〉

サッカークラブを大きくするのが目的のダイスゲーム。

2015年のドイツ年間ゲーム大賞で日本勢初のノミネートとなった『街コロ』のサッカーバージョン。ルールはオリジナルとほぼ同じで、街を発展させるのではなく小さなサッカークラブのオーナーになって、選手を集めたり、グラウンドに照明を設置したり、シャトルバスを導入しながら、サッカーミュージアムを作れば勝ちです。前回のW杯ロシア大会に合わせてドイツでのみ発売されたものなので、残念ながら日本語版もなく日本では売られていません。

オリーブ&トム クラシコ

〈オリーブ&トム クラシコ/2〜4人/10歳〜/15〜30分〉

3試合を戦って、より多くのシュートを決めたら勝ちの対戦ゲーム。

獲得したカードを3×3で並べて、サイコロを5個振ったらカードの指示に従ってサイコロを進めてゴールを目指すという内容。ゲーム内容より気になるのは絵柄ですよね。アニメ『キャプテン翼』のフランス版は、大空翼がオリーブで若林源三がトムという名前に変更になったので『オリーブ&トム』というタイトルで放送されました。その『オリーブ&トム』のキャラクターを使ったカードゲームです。ルールにオリジナリティもあってなかなか面白いんですけど、これも日本語版は作られていません。

戦術を再現したようなゲームが多かったですね。きっとボードゲーム向きのスポーツなんでしょう。そしてサッカーにおける運要素は、サイコロによって表現されることが多いというのが分かりましたね。


大調査の結論としては、サッカーのボードゲームはどれも面白そうで実際のサッカーと比べるものじゃない!ということ(謎の『マグネットサッカー』は除く)。スポーツもボードゲームもどっちも面白い。プレイするのも応援するのもどっちも面白い。もしくはサッカーは全て面白い。

今回のワールドカップはサッカーのボードゲームを遊びながら応援する、というのも楽しいんじゃないでしょうか。