子どもが得意な記憶ゲーで、いい勝負ができる!? 大人も楽しめる記憶ゲーム5選!

子どもが大人に勝つことができるゲームのジャンルとして「記憶ゲーム」があります。しかしながら、大人はちょっと苦手意識があったりして、知らず知らずのうちにこれを避けてしまいがちではないでしょうか。

そこで、今日は単なる「記憶ゲーム」ではなく、他の要素も組み合わさった「大人も子供も楽しめる記憶ゲーム5選」を紹介したいと思います。

アイランド(サバイブ)

この『アイランド』は、沈みゆくアトランティス大陸から自分の市民コマを脱出させるゲームです。各自の市民コマには「1」~「6」の数字が記されており、最初に配置した後は、ゲーム中にこの数字を確認することができません。

このゲームでは、無事に安全な島まで辿り着いた駒に書かれた数字の合計が得点となるため、もちろん配置された自分の市民コマに記された数字については覚えておかなくてはいけません。ただし、単に覚えているだけでは不十分です。なぜなら、他のプレイヤーに自分の市民コマに記された高い数字が発覚してしまうと、それ以降、救出を妨害される恐れがあるからです。立ち居振る舞いも大切になってくるのですね。

記憶していることを前提に、サイコロを振りながら相手を邪魔したり邪魔されたり、盛り上がることは間違いなし! 親子でワイワイ楽しむことのできる良作です。

さまよえる塔

さまよえる塔』は、「塔」または「魔法使いコマ」をカードを用いて移動させ、カラス城に自分の魔法使いコマをすべて入れることを目指すゲームです。

このゲームでは、塔を移動させると、その下にいる魔法使いコマが隠されてしまいます。こうすることで「魔法の薬」が獲得でき、それが勝利条件にもなっているため、みんなこぞって塔を動かし、魔法使いコマを隠していきます。ですから、自分の魔法使いコマがどこの何段目に隠されているのかを記憶しておかなければいけません。

しかし、あれやあれやと遊んでいるうちに、塔の上にどんどん党が重なっていき、自分の魔法使いコマの場所がわからなくなってしまうなんてことも……。気が付くと、自分の駒を開放するつもりが、他のプレイヤーの魔法使いコマを解放してしまうなんていう展開も起こってきます。刻一刻と変わる状況に置いて、自分の手札をどのように使うかを考えながらも、自分の魔法使い駒がどこにいたかを正確に記憶しておかねばならず、ワーキングメモリーはフル回転!

立体的なコンポーネントが心をつかむことはもちろんですが、上級ルールも入っていてリプレイ性が高いのも魅力のひとつです。

おねだりパティスリー

『おねだりパティスリー』は、場に並ぶケーキに必要なトッピングを見極め、自分で出したり、時に人に協力してもらうことでケーキを完成させて得点を稼ぐゲームです。

このゲームでは、ケーキを完成させるため、他のプレイヤーに協力を求める「おねだり」をすることが可能なので、どのプレイヤーがどのようなトッピングを獲得していったかを記憶しておく必要があります。

と、ここまでであればよくある展開のようにも思いますが、「記憶」という点に関していえば、「記憶しておく」だけでなく、「他のプレイヤーの記憶に残る」必要があるのがこのゲームの特徴と言えます。

どういうことかと言えば、「おねだり」されて他のプレイヤーがケーキを完成させることに協力した場合も得点になるため、他のプレイヤーに「〇さんは△のカードを持っているハズ」という形で記憶に残り、「おねだり」を要求される必要があるのです。他者の記憶まで考慮しないといけないという点が面白い点ですね。見た目のかわいらしさとは打って変わって、おねだりに乗るのかどうかという駆け引きの要素もあり、意外と!?奥深いとらえどころの難しい良いゲームであると言えます。

マンマミーア

マンマミーア』は、トッピングカードとレシピカードを窯に入れていくことで、ピザを完成させることを目的とするゲームです。

一度、窯に入れたトッピングカードは見ることができないため、今、窯にどのトッピングカードが何枚あるかを順次記憶していく必要があります。そして、完成できると思ったタイミングでレシピカードを窯の中に投入していきます。このようにして、すべてのトッピングカードを窯に投入すると、カードを裏返して投入された順にカードを公開し、レシピが完成しているのかを確認していきます。このとき、トッピングが未完成の場合には、足りないレシピカードを手札から補充することができます。この部分が、このゲームを一段と面白くしています。

どういうことかといえば、他のプレイヤーに先を越されないよう、手札での調整を見越して思い切る「決断力」も要求されるということです。カードだけで構成されたゲームではありますが、単に記憶するだけでなく「読み」と「決断力」が必要とされる良いゲームとなっています。

ファブランティカ

『ファブランティカ』は、乗り物カードを使って移動しながら、黄色い塔に隠れた依頼人や登場人物を探していくゲームです。

効率よく依頼人や登場人物の場所を回るために、どこに誰が隠れていたかを記憶しておく必要があります。しかし、記憶しているだけでは十分ではありません。移動に際しては、各種の乗り物カード使って移動する必要があるため、いつでも好きなところに移動できるわけではありません。また、一度の手番で何枚もの手札を組み合わせることができるため、進路を計画的に決めていく必要があります。

さらに、黄色い塔の中に隠れている人物が見つかるたびに、塔ごと空マスへと移動してしまうため、思い通りに移動できないだけでなく、誰がどこにいるのか気が付くとわからなくなってしまうこともあります。臨機応変な対応も求められるのですね。

自分の手番以外も集中して見ておかなければならないという記憶ゲームのよいところと、手札を使って手順を追って計画的に行動するということが見事に融合した良いゲームとなっています。

最後に

「記憶ゲームでは子供に勝てない!」と嘆いていた大人の皆様も、記憶要素がありながら、まだまだ子供に負けないゲームは多々あります(笑)。もっとも、子供の成長は早いもので、気が付くと記憶ゲームでなくとも負ける日もそう遠くないはずです。そういう意味では、「記憶ゲームだから負けた」という言い訳の余地を残しておくのも悪くはないのかもしれませんね。