グランディングは『街コロ』シリーズ最新作の『街コロライフ』を2023年12月15日に発売する。定価は4480円[税込]。12月9日~10日に開催されるゲームマーケット2023秋にて先行発売される予定で、発表されて以来『街コロ』ファンのあいだでは「『街コロ』とどう違うんだろう?」と注目されている。編集部は早速グランディングに赴き、『街コロライフ』を遊ばせてもらったので、そのプレイインプレッションをお届けしよう。
「街」から「ライフ(人生)」へ
2012年に発売された『街コロ』は、ドイツ年間ゲーム大賞2015にノミネートされたことで注目を浴び、世界中で定番タイトルとなった人気国産ゲームのひとつだ。『カタン』と『ドミニオン』のいいところを足しような作りでありながら、手軽に楽しめる内容となっている。
これまでの『街コロ』は、企業のオーナーとなって街中にさまざまな施設を建てて、勝利条件となるランドマークを建てていく……という設定だったが、今作はこの基本設定が大きく変更された。
「趣味や副業などでハートを集め、いくつもの夢をかなえて誰よりも早く理想の人生を作り上げたプレイヤーが勝利」というものになり、都市開発ではなく「人生そのものを設計していく」ような展開になったのだ。
ゲームシステムはこれまでどおり、サイコロを1つか2つ振って、出目と同じ数字が書かれた生活カード(『街コロ』の施設カード)を持っていれば特殊効果が発動してハート(『街コロ』のコイン)をゲット。ハートを使ってサプライから生活カードを買ったら、自分のターンは終了。これまでの『街コロ』と同様、おなじみのシステムだ。
いわゆる拡大再生産タイプのゲームで、生活カードが増えれば増えるほどハート獲得のチャンスが増え、ハートが増えれば高額の夢カード(『街コロ』のランドマーク)をゲットできるチャンス! 夢カードに書かれた勝利点の合計が8点以上になったら、そのプレイヤーの勝利となってゲームが終了する。
ここまで読んだ『街コロ』ファンならば、「『街コロ通』と同じ?」と思うかもしれない。確かにカードの並べ方やルールはほぼ一緒である。ところがどうだ、カード効果にカード枚数(136枚)など細かいチューンナップが施され、さらにフレーバーが「人生」になったことで、そのプレイ感覚は意外と違うものになっている。
「インフルエンサーとトップクリエイターって……いまどきじゃん!」
「へえ、そういう人生を目指しているんだ!」
「パートナーがいて子供がいてマイホームがあって……理想の家族かよ!」
『街コロ通』以上に、プレイ後の感想戦がつい盛り上がってしまう。そんなつもりはないはずなのに本能がそうさせるのか、「なりたい人生」の夢カードを集めていたりするのである。
『街コロ』ファンはもちろん、ライト感覚で遊べる手軽な拡大再生産をお探しのアナタに、ぴったりの1本と言えそうなので、ゲームマーケット2023秋においてもぜひチェックしておこう。