【ゲムマ2022秋】「面白そう!」と気になったゲーム58本をまとめて紹介! 『ミステリーオデッセイ』開発者インタビューも!!【一般ブース編】

アークライト主催のゲームマーケット2022秋が2022年10月29日~30日に開催された。企業を中心とした一般ブースのレポートはすでに公開済だが、本稿ではインディーサークルが中心の一般ブースのレポートをお届けしよう。

試遊卓も復活!過去最大規模で開催!! ゲームマーケット2022秋レポート【エリアブース編】

一般ブースのゲームをすべてを紹介することはさすがに無理なので、筆者が「お、これは!?!?」と思わず買いたくなったゲーム(実際に買ったタイトルもあり)を新作を中心に58本ほどセレクト。一気に紹介していく。

また本稿の最後には、カセットテープで音声を聴きながら遊ぶ謎解きゲーム『ミステリーオデッセイ』(ギフトテンインダストリ)の開発者インタビューも掲載しているので、そちらもぜひ読んでいただきたい。

※サークル名のアルファベット順→五十音順に掲載

▲一般ブースはとにかく大賑わいだった。ひとだかりでブースの様子がまったく見えない場所も

Green Games
『大名』

インタラクションが強めな2人専用のワーカープレイスメントゲーム。1プレイ60~90分で、インスト含めれば初回プレイは2時間級になりそう。2人用に特化させた理由は、大事にしたい軸がブレにくく調整しやすいからベストなものを届けられるはず、という思いから。

HEY!
『ここで装備していくかい? 〜地下99階の商人たち〜』

タイル配置×ドラフト×パズルなゲーム。プレイするたびに変化するダンジョンのトレンドに合わせて装備品タイルを配置し、お店をレイアウトしていく。トレンドを読み、計画的に配置していく必要がある。

HOY GAMES
老師敬服 -正派 対 邪教-

ホビージャパンから製品版がリリースされた『老師敬服』の2人専用バージョン。ゲームの詳細は下記の記事を参照。

【ゲムマ2022秋の注目作】2人専用ゲーム『老師敬服 ~正派対邪教~』登場! 弟子を雇い自らの道場を広げるあのゲームが2人専用になって帰ってきた!

IIDAGAMES
『チーズ泥棒』

日本語マニュアル付きで『チーズ泥棒』(原題『Cheese Thief』:Dongxu Li氏作:2020年発表)を出展。正体隠匿系。コンポーネントが可愛いくて、一目惚れでゲットする人が多そう。

I was game
『デュエルボーイ』

SoLunerGuildブースでは、I was gameの上杉真人氏(『ペーパーテイルズ』『ダンジョンオブマンダム』『ボルカルス』など)の新作TCGが出展されていた。1セット7枚(ランダム封入)のカードを手札にして立ったまま遊べる……、つまり購入したらゲムマ会場ですぐ対戦できるという仕組みになっている。対戦相手も1セット持っている必要ありだが、会場のあちこちでデュエル(対決)現場を見かけた。

Lexio Japan
『Lexioplus(レキシオプラス)』

麻雀のような牌を使って、ポーカー×大富豪をするようなゲームシステム。韓国発のゲームで、このほどクラウドファンディングにより日本語版が発売された。

MARU.
『数律』

色鮮やかなカードを使って、数字の旋律を作るカードゲーム。2枚のカードを組み合わせて二桁の数字を作っていく。ゾロ目にしたり景色をつなぐことで特殊効果が発動する。

Mob+
『ナナ・クリスマス』『ウォンテッド★ウォンバット』

神経衰弱系『ナナ』のクリスマスバージョン『ナナ・クリスマス』と、お手軽バーストゲーム『ウォンテッド★ウォンバット』を出展。『ウォンテッド~』は、カードの表面の金額を宣言してめくり、正解なら続けてチャレンジできるという単純ルール。それでいてかなり盛り上がる!とのこと。

natriumlamp games
『おだんごびんご』

見習い団子職人となり、綺麗な串団子を作ろう!というカード配置ゲーム。団子カードを配置し、3~4つの団子をうまくつなげて高得点を狙う。

OKAZU brand
『レイルウェイブーム』

4つのリソースを用いて鉄道会社を経営していく、A2サイズマップの重量級鉄道ゲーム。OKAZU brandとしては久しぶりの重ゲー。ゲムマ2022春新作の『イグゾースト』は、筆者の仲間内では未だにヘビロテ。

OLD GAME CYCLE
『チェスター~四姉妹と魔法の家~』

ドラフトで部屋タイルを獲得し、部屋をつなげる条件を達成することで得点となる。ドラフト+タイル配置ゲーム。魔法使いの四姉妹イラストがとても可愛らしい!

Power9Games
『ワールドバケーション』

ビーチボール状の地球儀を使って世界一周するゲーム。マスキングテープを使って航路を描いていく。他プレイヤーの航路をまたぐとマイナス点という要素も。

Red Seed
『鬼来(ONIKURU)』

正体隠匿+チキンレース。鬼に食べられないように隠れながらアイテムを探し出し、いつ現れるかわからない鬼を倒す。

SF文学振興会ボードゲーム部
『SFメイカー』

場に出たSF関係のワードを使って、即興でストーリーを作っていく大喜利系ゲーム。ENDカードを引いたらあと一周で物語は完結。伏線を回収したりさらに物語が膨らんだり!? SFファンなら無限に楽しめそう。

TANSANFABRIK
『DAN DAN DICE』

ちょっとした隙間時間に誰でもすぐ遊べる気軽なダイスゲーム。直前の人が答えたワードを基準に、自分が振ったダイスの目がどのくらい上下しているかをトークテーマに沿ってワードで伝え、その差を他人に当ててもらう。

Team RABI
『#Vつく』

与えられたお題(「ゲーム大好き」とか「辛党」などキャラの特徴)に対して、それにあった名前をVtuberに命名する、というゲーム。ただし使える文字は、みんなで一斉に振ったダイスの目からしか選べない。当て字でもいいのでそれっぽい名前を考案する。たくさんのダイスをジャラッと振るのが何とも楽しい!

Team Vivid
『といろ美術館』

色や形が違うカードを組み合わせてお題を表現し、アート思考を養うことができるゲーム。子供から大人まで楽しくプレイできる。

ZAMA
『ベイコロッセオ』

ベーゴマとサイコロを組み合わせた2人用対戦ゲーム。勝ったとき、コマの出目で相手へのダメージを決定。先に相手のライフをゼロにしたほうが勝ち。

アイハラワークス
『Isle4C (アイル フォー シー)』

どんどん長くなる駅名をひと息で読む『祝開業光輝く高輪アンリミテッドエターナルゴールデングレイテストスーパーストロングゲートウェイ2020(仮称)』のアイハラワークスの新作で、カラフルなカードを使ったカード配置ゲーム。最終的に自分のカラー(他プレイヤーには秘密)がいちばん多ければ勝利。ゲームの途中でも、同じカラーで5マス連結すると即勝利となる。

アクサン・シルコンフレックス
『TAPLE』

マジックテープを使ってボールを転がしたり飛ばしたりする新感覚のアクションゲーム。見た目のインパクトから試遊する方々が次々と!

遊ぼーど!
『TRICK or TRICK (トリック オア トリック)』

カードをプレイした場所に応じて効果が発動、他プレイヤー誰か1人を脱落させて、残ったメンバーでカードに書かれたジャンケンを使って勝敗。文字だけでは伝わりにくいが、奥深い駆け引きが楽しめる。

操られ人形館
『Only One Collection(オンリーワンコレクション)』

『キャット・イン・ザ・ボックス』が話題の操られ人形館新作は、『Only One Collection』。名作『コロレット』にバーストを加えたような雰囲気で、各材料を誰よりも多く集めていくが、バーストが発生するとその列の素材カードは捨て札に。わざとバーストさせることで高得点も狙えたり?

イチブンノニ・ラボ
『CHEESE WARS(チーズウォーズ)/ CHEESE BATTLE(チーズバトル)』

1つで2つのゲームが楽しめる。『CHEESE WARS』は3~6人用のすごろく+正体隠匿。『CHEESE BATTLE』は2人専用ゲームで、『バトルライン』風に3つの陣地を取り合う。

イチマルボックス
『スケルトンミュージアム』

オークションで骨カードを獲得し、それを組み合わせて骨格標本を作って博物館に展示。価値の高い標本をできるだけ多く展示しよう!というゲーム。

ウワガキラボ
『ツーリングマニア東京』

バイクのスペックでやる大富豪のようなゲーム。最初に出したカードでスペックの中から馬力、燃費、シート高、全長、重量、価格、発売年月のいずれかを宣言し、数値の強いカードを出していく。

オンラインプラネタリウム
『人工衛星かるた』

日本の人工衛星を取り札にしたカルタ。取り札には人工衛星のイラスト、打ち上げ日や仕様、ミッションなどが書かれており、読み札にはその人工衛星の特徴などが書かれている。ゲームとして楽しめるだけでなく、日本の人工衛星について深い知識を得られる読み物としても楽しめる。

カタパルトキングダム
『カタパルトキングダム』

カタパルトで岩を飛ばし、城壁を壊す対戦型アクションゲーム。日本語版については2022年4月、クラウドファンディングサイト「Makuake」にてプロジェクトをスタートさせ、目標金額の20倍を達成した。

からすとうなぎ
『イワシトルネード』

場に並べたイワシのカードめがけて天敵が襲ってくるので、うまく立ち回ってうまく逃れるゲーム。バッティングにより思い通りに立ち回れないこともあれば、むしろバッティングを利用することで有利な展開も!? さらすとうなぎでは、『トビウオフライハイ』というこれまた魚を題材にしたゲームを出展していた。

カワサキファクトリー
『テンプラス』

2~3人用のじっくり指向型『サムズテン』、2~4人用お手軽カードゲーム『カウントアップテン』、2~4人用でギャンブル的な駆け引きを味わえる『ハンドテン』と、「あわせて10を作る」というテーマで3種類のゲームが遊べる。

ギフトテンインダストリ
『ミステリーオデッセイ』

カセットテープで物語を聴いて、謎を解いていく。プレイヤーがなくてもプレイ可能だが(購入すると音源をダウンロードできる)、カセットテープで遊びたい人向けにオリジナルカセットプレイヤーも併せて販売していた。

本作を作ったギフトテンインダストリの濱田隆史氏インタビューは本稿の最後に!

空理計画
『イーストルーン』

文字(ルーン)の魔力を操る玉座争奪(椅子取り)カードゲーム。占術に使われるルーン文字カードが題材となっている。カードいらすとが非常に可愛らしい!

楠Games
『Kachikan Dice』

サイコロを使った2人協力推理コミュニケーションゲーム。自然にトークが膨らみ、今まで見えていなかった相手の一面を知ることができる。

グランディング
『スパイ ロワイヤル』

互いの行動を読み合いながらカード出し、指定されたターン数でもっとも得点したプレイヤーが勝利。全員カードを伏せて出して一斉にオープン。得点ゲットしたり相手カードを無効化したりと、カードによってさまざまな効果が発動する。

ゲームNOWA
『華武拳』

数字カードを組み合わせて対戦相手を攻撃する格闘系ボードゲーム。攻撃、挑発、被弾、防御、反撃などさまざまな攻防を繰り返し、先に相手の体力をゼロにすることを目指す。

こぐまやん
『MOGUTTE』

ラッコの生態をゲーム化した手札構築ゲーム。見た目の可愛らしさとは裏腹に、非常にシビアな展開に。手札は場に置くためすべて公開情報なので、誰が何を持っているのか、何をしたいのかが丸わかり。

コケッコ団
『irodori』

綺麗な花を咲かせて花畑を広げる陣取りゲーム。パッケージやマニュアル、タイルとすべて三角形で統一されているコンポーネントが美しい!

子どもの子どもまでプロジェクト
『すごろくデザイン』

子供たちだけで作ったボードゲーム。すごろくをデザインする、すごろく作成キット。作者である子供たちが大きな声で「自由にすごろくを作れまーす!」「300円でーす!」と元気よくアピールしている姿に、取材記者(おじさん)は涙腺が緩んでしまった。

さとーふぁみりあ
『ガニメデ戦記Zero2』

ゲームマーケット大賞の『8ビットモックアップ』でお馴染み、さとーふぁみりあの新作は『ガニメデ戦記Zero2』。透明カードを使った対戦ゲームで、バックパックや左右の装備を付け替えて戦う。前作『ガニメデ戦記Zero』と混ぜてプレイすることも可。

数奇ゲームズ
『Pala』『リフトフォース』

『Pala』(Jeffrey D. Allers氏作:2012年発表)は色を混ぜるトリックテイキングゲーム。たとえばリードカラーが赤のとき、次のプレイヤーが青を出して「(赤と青を混ぜて)ここからのリードカラーは紫です」と宣言して紫のカードを出す、なんてことができてしまう……というゴリゴリの変化球トリテ。

『リフトフォース』(Carlo Bortolini氏作:2021年発表)は1プレイ30分程度の2人用中量級ゲーム。インタラクション強めでありつつ、安心のユーロスタイルなゲーム性となっている。

すてきな山
『ローズ・ダムール』

重量級のワーカープレイスメント。プレイヤーはそれぞれバラ園の経営者となり、市場からバラを買い付けたり育成したり設備を整えたりして、バラ園を拡充させていく。98枚のバラカードはすべて書き下ろしの美麗イラスト。

スモール出版
『トランプカード大全[2人用]』

数々のボードゲーム本を発行しているスモール出版の新刊『トランプカード大全[2人用]』が先行発売。2人用に特化したトランプゲームが、472ページに渡って117タイトル紹介されている。

世紀末大学生
『ゴフンコフン』

古墳タイルを積み上げて勝利点を獲得するタイル配置ゲーム。カジュアルで5分で終わるから「ゴフン(五分)コフン(古墳)」とのことだが、思いのほか考える時間があって実際はもうちょっとかかる、とのこと。古墳時代の6ターンをカウントする埴輪コマは、1つずつすべて手作り。

ソラガメスタジオ
『マリンゴーランド』

1~2人用のタイル構築型すごろくゲーム。うまく連鎖するようにつなげて、複数のタイルが起動させていくのがコツ。タイルを駆使してうまく勝利点を稼いでいく。

ダイスキャスターズ
『荐离~センリ~』

見た目はキレイだが、内容はガチな2人専用アブストラクト。コマを重ねることで移動範囲が変わる。

ちょっとずつ違う
『指感覚2』

考えるな!感じろの感覚ゲームを作っている「ちょっとずつ違う」の新作は、紙の厚みを言い当てるゲーム。1から9まで書かれた数字のカードがさり、数字が大きいほど厚くなる。1と9の違いははっきりわかるが、5と6は……むずい!

名無しの青春
『うさぎめいろ』

木製のキュウーブを振って、うさぎのために道を作っていく。鏡に映っている裏側の道がつながるとニンジンをゲット。限定10個で完売した。

ニャイスコード
『ニャイスコード』

ネコが魚を取り合うプログラミング的パズル対戦ゲーム。5つのダイスを振って出たコマンドを組み合わせて、うまく魚を取ってゴールを目指す。

ふぁん!といぼっくす
『#推しあつめ』

アイドルグループ「ふぁん!といぼっくす」の柚井ゆいさんがディレクションした、神経衰弱アレンジゲーム。カードはチェキ風なデザインで、イベントカード(場札を混ぜる、獲得したカードを他プレイヤーに渡す、など)がめくられると即時発動する。

フダコマゲームズ
『リクレイム』

1人から6人まで遊べる紙ペン系ボードゲーム。資源を使ってマップ上でピースをつなげて、基地と領地を増やしていく。

ぼーどぼーや
『ポポピポセイジン』『測定石庭』

『ポポピポセイジン』はパピプペポの5音を使ってお題を伝えるパーティーゲーム。ヘンテコな宇宙語に抱腹絶倒!?

『測定石庭』は、決められた距離に石を配置して距離感を競うゲーム。コンポーネントの石は通販で購入して、1つずつ選別したそう。あと1つ残っているところを撮影させてもらったが、このあとすぐ完売した模様。

ましうgames
『バッチリBBQ』

BBQの腕を競い合うドラフト&セットコレクションゲーム。混ざった具材から良さそうなモノを選んでBBQを作り、ナンバーワンシェフを目指す。

マッチダンディズム
MAGICATIVE(マジカティブ)

カードで魔方式を組み立てて、大魔法を作るセットコレクションゲーム。手札はオープン情報で、捨て札は誰でも交換できるので、自分にとってはいらないカードでも、それを捨てることで相手に大コンボを発動させてしまうかも!?

ミナミムキ
『Floristry』

コンポーネントやアートワークの美しさから大きな注目を集めていた『Floristry』は、ダイスを使った拡大再生産ゲーム。

メロボド
『ポーションポットトレイル』

ダイスを使った紙ペンゲーム。素材を集めてポーションを調合していく。一度通った道では素材を採取できないので、方向と距離をうまく調整しながらマスを渡り歩いていくのがポイント。パッケージ版が途中で売り切れてしまったため、封筒版(紙と説明書のセット)を頒布。

四等星
『SLIP STREAM』

4台ずつ計8台のマシンが7本のコースを疾走、チェックポイントやゴールで得られるポイントを競いあう2人用アブストラクトレースゲーム。コンポーネントがシックなデザイン!

竜哭堂
『BUMPlanet』

天体がテーマのカードすごろく。コマはすべて手作りだったり木箱に収納だったりととにかく豪華な仕様。ちなみにゲムマでのイベント価格は2万5000円。


カセットテープ謎解きゲーム
『ミステリーオデッセイ』開発者インタビュー

以上、紹介したブースの中から、とくに気になった『ミステリーオデッセイ』についてインタビューを実施。ギフトテンインダストリ代表の濱田隆史氏に本作を作るキッカケ等を聞いた。

▲ギフトテンインダストリ 濱田隆史氏

――ゲームの概要を教えてください。

濱田宇宙船の乗務員になり、謎解きをしながら、危機が迫った状況を何とかしていくアドベンチャーゲームです。

見た目のとおり、モノとしてはカセットテープです。ケースの中にはテープと名刺のようなカード、ジャケットカバーが入っています。中身はこれだけですが、謎に満ちた壮大なストーリーがあり、クリアするためには3時間から5時間ぐらいかかります。

基本的には、カセットテープを聞いて情報を手に入れていきます。もともと手元にある紙の情報、例えば、地図や謎の暗号表などの情報を組み合わせて謎を解き明かしていきます。

よく見ると、カセットテープ自体にも模様が書かれているんですよ。これも謎を解き明かすために必要なものです。さらに、カセットテープ独特の形状も謎解きに使っていて、この穴も使うかもしれませんし、カセットテープのケースも……なんでこんな形をしているんでしょうかね? ひょっとしてこれも使うかもしれません。

そういった物理的な謎もたくさん仕掛けてあります。そして何よりも音声です。音を聞いて解く謎をたくさん入れました。

▲カセットテープだけでなく、これらすべてを利用する!?

――物語はどんなふうに始まるのでしょうか?

濱田プレイヤーである主人公が、ある部屋に閉じ込められて出られなくなっているところから始まります。落ちていたカセットテープを聞くと、そこに先輩からの音声が残されていて、宇宙船の中を実況形式で歩いていきます。

「よし、今俺はダイニングルームに入った」「左の扉から出るぞ」といったような説明があるので、その言葉を参考に地図を追っていく……といった感じですね。

ただし、そのカセットテープの音声は過去の情報です。現在の状況を知るには、部屋にある情報端末を操作します。スマホで見つけたQRコードを読み取ると、昔のパソコンのような画面が立ち上がります。そこにコマンドを入力することで、ドアのロックを外したり、乗務員のコールドスリープを解除したり……と物語が動いていきます。

▲情報端末の画面

――テープはこのまま(録音してある)順番通りに聞いていくものなのでしょうか。

濱田「A面を聞いてください」と指示があったらA面を、「B面を聞いてください」と指示があったらB面を聞いていきますが、A面とB面の音声のそれぞれにいろいろな情報が散りばめられていますから、「この情報をあそこで使うのか?」と考えながら聞いていく感じですね。

ちなみに、カセットテープの中身にインデックスカードが入っていて、(ヒントが)書いてありますが、これがないとかなり辛いです。このカードを付けたのは、聞き直したい音声を探しやすくするためです。    

▲インデックスカード

――テープを巻き戻して、音声を聞き直してもしていいんですね。

濱田むしろ何度も聞いてほしいですね。MP3の音声データも用意していますが、やはりカセットテープをプレイヤーで再生してほしいと思っています。そのほうが楽しいんですよ。慣れてくると、早送りや巻き戻しをしたとき、だいたいこれぐらいの位置で止めれば、狙ったところの音声が聞けるようになりますので。実際に機械を使いこなしている感じが、ゲーム展開とリンクして面白いですよ。

――本作はゲームマーケット2022春にも出展していたかと思いますが、中身は変わっているんですよね?

濱田はい。変わっています。春のものは試作品で10本程度しか作ることができませんでした。時間がなくてテストプレイをほとんどやらずに発売してしまったところがあります。今回はたくさんの人にプレイしてもらい、ヒントも充実させて、春版の音声はは表裏5分ずつ(計10分)だったのが、この秋版では10分ずつ(計20分)になり、かなり遊びやすくなったと思います。

基本的な物語の大枠は同じですが、謎解き部分や物語をブラッシュアップし、百本単位で量産した、というのが大きな変更ですね。

――今回はカセットテーププレイヤーも販売しています。

濱田:前回カセットテープで売ったところ、「プレイヤーがない!」という声が多かったので、それならセットで作ってしまおうか、と。正直なところ原価で仕入れて原価で売っているようなもので全然利益がないのですが、これで少しでもカセットテープ文化が広まってくれると嬉しいです。

▲オリジナルのカセットテーププレイヤー(3000円)

――今後、シリーズ展開などは考えているのでしょうか?

濱田それは今のところ考えていません。もともとはNintendo Switchで音声をテーマにしたアドベンチャーゲームを作る企画があって、そのゲームのマイルストーンとして、ゲームマーケットで(販売するアナログゲームとして)実際に作ってみようと思い立ったのが制作のキッカケでした。

企画書の段階から実際に作って売るとなると、かなり具体化されます。このゲームにしても最初は宇宙の話ではなく、「カセットテープ探偵」というタイトルでざっくりとした内容しか決まっていませんでした。「ゲームマーケットで売ろう!」と決めることで、こうして具体的なひとつの形になりました。Switch向け企画書にまとめた「音による謎解き要素」を、実際に入れたらどうなるかという検証もしています。

▲「カセットテープ探偵」の企画書(3枚目)

――ギフトテンインダストリとして、今後もゲームマーケットには出展されますか?

濱田何かいいアイディアを思いついたとき、その試験的な意味合いで出展することはあると思います。おかげさまで本業のデジタルゲームのほうは調子いいので、こちらではいろんな実験だったり試験的なことをやれればいいな、と。本気でがっつりとしたボードゲームを作るほどの体力やマンパワーはないので、こういった形になってしまうと思います。

――今後の出展も楽しみにしています。ありがとうございました!