TBSラジオ『アフター6ジャンクション』でゲームマーケット2023春の戦利品が紹介される

2023年6月8日、ライムスターの宇多丸さんがメインパーソナリティーを務めるラジオ番組『アフター6ジャンクション』(TBSラジオ毎週月〜金曜18:0021:00)のビヨンドザカルチャーのコーナーに、ボードゲームメーカー・ドロッセルマイヤーズ代表の渡辺範明さんがゲスト出演しました。

コーナーの内容は、渡辺さんがゲームマーケット2023春で購入したボードゲームを宇多丸さん・番組パートナーの宇内梨沙アナウンサー・放送作家の古川さんの4人で遊ぶという生放送になっていました。

この番組では、約1ヶ月前にゲムマのパンフレットを見ながら気になるゲームを予想しつつ紹介するという回を放送しています。今回はその答え合わせ的な放送とでも言いましょうか。ちなみに前回の放送に関する記事はコチラです。

【ゲムマ2023春】TBSラジオ『アフター6ジャンクション』でゲームマーケット2023春の予習! パンフレットを読みながら5つの注目ゲームをピックアップ!!

では、実際にスタジオで紹介・遊ばれたボードゲーム9タイトルを紹介します。

ピスタワード(モノビーズ)

〈2〜4人/5歳〜/15分〉

ピスタチオの殻を集めて単語を作るアクションワードゲーム。

ピスタチオの殻の裏側にひらがな1文字が書いてあるので、文字を探して指定された文字数の単語を作るというゲームです。単語の文字数もピスタチオの殻に書かれた数字で決定します。コンポーネントの9割がピスタチオの殻のなので、本来捨てるはずのゴミの再利用をしているSDGsなゲームと言えますね。このゲームを作ったのが8歳の女の子というのも驚きです。

触覚石のゲーム(感触かるた)

〈2〜4人/10歳〜/10分〉

石を触って、同じ形のコピー石を当てるクイズゲーム。

手のひらサイズの本物の石5つを大きい袋に入れ、コピー石5つを1個ずつ小袋に入れてからゲームスタート。大きい袋から石1つを取り出してみんなで10秒ずつ触った後、小袋に入ったコピー石を袋の上から触って、どれがコピー石かを当てるのがゲームの流れです。石はめちゃくちゃアナログですが、コピー石は3Dプリンターで精巧に作られているというデジタルな物というギャップも面白いところ。

水溶液推理ゲーム(R’s production)

〈3〜4人/10歳〜/20分〉

水溶液カードを配って、全員の水溶液を当てる正体隠匿ゲーム。

「塩酸」や「水酸化ナトリウム水溶液」などの人狼で言う役職カードが配られて、「BTB溶液」や「手であおいで嗅ぐ」などのアイテムカードが使用して全員の水溶液を推理していきます。アイテムカードに書かれた事柄の水溶液の反応はウソ禁止なので、みんなの答えを聞けば徐々に水溶液の正体が見えてくるというのがゲームの流れです。遊びながら楽しく学べるという、教育的な要素が強い正体隠匿ゲームですね。こういうのが小中学校に導入されればいいのに。

メガボルテージプロレスリング(TsukubaGames)

〈3〜4人/10歳〜/20分〉

プロレスラーになって、手札をいち早く無くすカードゲーム。

石川県伝統ゲーム「ごいた」のルールがベースになったゴーアウト系のカードゲームです。スタートプレイヤーが攻めとして出したカードと同じカードがあれば、受けとしてカードを出すことが出来ます。プロレスなのでただ勝てば良いのではなく、観客を盛り上げてから勝たないと反則負けになったり、カードによっては特殊効果がある必殺技だったりして単なる「ごいた」ではないのが面白そうです。2018年頒布の『THEプロレス王』のリメイク作。

パスタ作ったお前(かもたゲーム)

〈2〜6人/10歳〜/20分〉

パスタを作らないようにカードを出していき、他人がパスタを完成させたら「パスタ作ったお前」と宣言するのが目的のカードゲーム。

カード裏面にはペペロンチーノ・ジェノベーゼ・カルボナーラ・イカスミいずれかの文字が書いてあって、手札から1〜2枚カードをみんなの前に出し、パスタ名が完成して指摘されたら負けです。湘南乃風の『純恋歌』の歌詞に出てくる「パスタ作ったお前」を言いたくて制作したゲームだそうです。かなり馬鹿馬鹿しいゲームですが、ルールを読むとよく出来てますね。

沈黙ノ艦長(よぐゲーム)

〈3〜6人/12歳〜/5分〉

1人が艦長役になり、船員の全ての報告を聞いた上で正しい判断を下す協力ゲーム。

船員役はカードに書かれた「新たな敵が左から来ます」「何じゃ、背面の戦艦は」「右からミサイルが来てるわ」などのセリフを全員同時に音読して、1分の間に艦長に伝えます。全てを聞き終えた艦長は、敵が最も少ない方向にワープの指示を、敵が最も多い方向に主砲を撃つ指示を出して正しければゲームに勝利となるゲームです。

ありそうでなかったリアルタイムの協力ゲームで、汎用性もありますね。いろんなシチュエーションでリメイク出来そうと思ったら『出撃ノ勇者達』『場外ノ予想師』というテーマ違いを同時に頒布していたようです。

なむあみどうなつ(ボドゲイム)

〈3〜5人/10歳〜/20分〉

テーマに沿った単語をお経の中に入れて読み上げ、他の人には分からないように協力者にだけ伝えるパーティーゲーム。

正解となる単語はこのゲームでは煩悩となっていて、お経の中にこっそりを煩悩を忍び込ませるというのが楽しいアイデアですね。お経を読む方も聞く方もニヤニヤしながら集中するゲームになっています。指定された単語を無理矢理どこかに入れ込むというパーティーゲームが最近増えてる印象ですが、お経に目をつけたのが素晴らしいですね。

言いまちがい人狼(Anaguma)

〈4〜10人/6歳〜/3分〉

役職カードを配って、誰が人狼役なのかを当てる正体隠匿ゲーム。

全員一斉に同じ合言葉を言いますが、人狼だけはちょっと違う言葉を言います。違う言葉を言ったのは誰でしょうか!?というゲームです。合言葉は120種類も入っているので何度でも遊べますね。例えば、全員が「ゴールデンウィーク」と言う中で人狼は「ご機嫌でウインク」と言ったり、全員が「忘年会」と言う中で人狼は「もう限界」と言うなど。座ってる位置などで人狼が簡単に判明しそうですが、裏切者などの役職があるので混乱しやすくなっているようです。

負けるな一茶(米光一成)

〈2〜10人/8歳〜/5分〉

出題者がカードに書かれた俳句を読んで、それが小林一茶の句か否かを当てるクイズゲーム。

出題者はカードの中から選んだ俳句を読み上げ、他の人は話し合って小林一茶の句かどうかを決めます。カードの裏に「一茶」か「ノー一茶」と書いてあるので正解不正解を確認して先に5回当てれば回答側の勝ち、5回ハズレれば出題者の勝ち。これだけなのに「一茶っぽくないなぁ」「この言葉って昔からあったのか?」など推理が盛り上がりますね。作者の米光一成さんが小林一茶を降ろして俳句を読んだそうで、なかなか見抜けません。


番組内では『沈黙ノ艦長』『なむあみどうなつ』『言いまちがい人狼』『負けるな一茶』の4タイトルが実際に試遊され、非常に盛り上がっていましたね。音声だけでも面白さが伝わるラジオ向きのゲームを選出したという感じでしょうか。渡辺さんのツイッターを見ると他にもボードゲームを持ち込んでいたようで、もう少し長く聞きたくなりました。

番組を聞き逃した方は、radiko、Spotifyなどの各種Podcastで聴取可能となっているので、気になる方はぜひ!