個性的なゲームも多数登場した「第2回アナログゲームフェスタ」イベントレポート

2022年9月4日、東京・浅草の都立産業貿易会館台東館にて、ボードゲームなどの販売イベント「第2回アナログゲームフェスタ」が開催された。今回は、写真で会場の様子をお伝えしつつ、気になったブースやゲームを簡単に紹介していこう。

このイベントは、2022年2月に開催予定だったが、コロナ禍の影響で開催日と会場が変更され、過去に「ゲームマーケット」が開催されていた場所での開催となったため、なぜか懐かしさを覚えた参加者も多かったようだ。

今回は約120の団体が出展。今までは情勢的に難しかったゲームの試遊をしてもよいというイベントになった。そのため、多くの一般参加者や、親子連れの子供たちが、多くのゲームをイベントの最後まで遊んでいる様子が見受けられた。

以下からは、気になったブースを紹介していこう。

上の写真は、「揺れる蕾を愛でる会」にて頒布されていた『Fanatastic Tempostick』。マーチングバンドの先頭“ドラムメジャー”の座を賭けて女の子が対決するという、ちょっと珍しいテーマの2人対戦ゲームになっている。

『Fanatastic Tempostick』の価格は、なんと募金形式になっていた。このような頒布方法があるのも、即売会イベントならではかもしれない。

今回のイベントでは、ゲームの先行試遊を行っていたブースもあった。たとえば上の写真の「酔いどれ趣造」による『医食同源ウマウマ点心 罪ホーダイ』は、ご飯を食べて胃を埋めていくパズル的要素を持ったゲーム。ゲームマーケット2022秋にて正式版を頒布予定とのこと。

すてきな山さま」のバラ園の経営者として計画的に発展させていくワーカープレスメントゲーム『ローズ・ダムール』は、カード等がまだ印刷中のため、参考展示。ゲームマーケット2022秋頒布予定。

ゾーイモーイ」では、ギリシア神話をテーマにしたゲームを発表中。今回のイベントでは、すでに発売済みの2作『メデューサの敗北』と『ケルベロスの覚醒』を頒布。ゲームマーケット2022秋に向けて、3作目『セイレーンの誘惑』を制作中。

ゲームNOWA」では、9月3日~4日に行われたボードゲーム大祭での新作『BEAR JELLY POKER』を頒布。ポーカーライクなカードゲームとなっている。

同じく「ゲームNOWA」にて、話題になったゲーム『ツクルテン』のフルアクリル板『ツクルテンタイル』も出展。展示していた。サークル設立10周年記念作として作成され、生産数は10部のみ、価格も25,000円!といった特別版だが、全国のボドゲカフェから問い合わせがあり、ほぼすべて売れたとのこと。この日最後の2個を持ってきて完売に。ちなみに最後の1個はBROAD編集長がゲットした。

実際の寺の住職がゲームを作成している「ようがくじ「不二の会」」では、新作『おてがる西遊記』を頒布していた。西遊記は仏教の話しなので、住職がそのゲームを作っているというのはなかなか趣深い。ゲームでもちゃんと長安から天竺に旅をして、天竺から長安に戻る必要がある。

ラディアスリー」では『FILLIT』のパズル版冊子を配布していた。『FILLIT』のルールを使ってパズルを行えるのだが、冊子の最後にゲームの体験版もついている豪華仕様となっている。ゲームマーケット2022秋でも配布予定とのこと。

六角堂」では12世紀頃から遊ばれている『カロム』の試遊を行っていた。円形ディスクを指でおはじきのように弾き、色つきディスクをボードの端の穴に落とすビリヤードのようなゲーム。単純に見えるが、長年遊ばれていることもあり、かなり盛り上がれる。

水仙舎」の『ファイナルドラゴンソードの大冒険伝説3』は、散歩しながら見かけたものを記録しつつ、記録したもので敵と戦ったりストーリーを進めていくという、TRPGのような紙ペン風なゲーム。商業ゲームではあまり見られないような、ちょっと尖ったゲームだった。

TRPGやマーダーミステリーを頒布しているブースもいくつかあった。「Schizoid fox」の『NEW WAVE of JAPAN 狂近未来大正浪漫 新シキ良キ日本 狂戯規則』は、タイトルとビジュアルが強烈。

最近流行りつつある1人用のゲームも。「shootingdesign」の『reabyss』は、1人でダンジョン攻略に挑むRPG風ゲーム。難易度は高め販売されている。

ゲーム以外のボードゲームに関するアイテムを販売しているブースも多数あった。「久遠堂」ではオリジナルのTシャツやトートバッグなどを頒布。

Ballanche」ではオリジナルのストレージボックス(カードケース)を頒布。このストレージボックスは、すべて一点物になっているので、レア度が大変高い。

BGP」では、ゲーム用の様々な木コマを展示していた。自作のゲーム用に大量に入手したい人もいるが、個人で持っているゲームのコマをグレードアップしたい人も増えている。


情勢も落ち着きつつあり、今後もこのようなボードゲームの販売イベントが多く開催されていくと思われる。このようなイベントでしか手に入れられないゲームもあるので、行けるチャンスがあるようだったら、ぜひともチェックしてみよう。