ゴールデンボックスボードゲームアワード2022受賞作が発表!

2023年3月31日に「ゴールデンボックスボードゲームアワード2022」が発表されました!

ゴールデンボックスアワードとは、ボードゲーム業界の健全な発展を目的にゲームデザイナーをはじめとした従事者を評価し、その活動を讃えるための賞です。

運営委員会はゲームデザイナーを中心に6名で構成されていて、約40名の会員もゲームデザイナーが中心となっています。運営委員会がノミネート作を選考し、会員による最終投票を行ったうえで運営委員会が受賞作を決定するという流れになっているそうです。

日本国内のボードゲーム製作者によるボードゲームの賞といったイメージでしょうか。単純に面白いから選んだという他の賞とは違う視点の賞なので、なかなか興味深いマニアックな評価が伺えそうですね。ちなみに、新設されたばかりの賞ということで今回が栄えある第1回目!

賞は7つの部門と特別賞があるので、部門ごとの受賞作とノミネート作をコメントと共に紹介します。

作品賞

その年を代表する優れたゲーム。対象はそのゲームに関わったチーム全員です。

🏅受賞作 まちがいさがし開発課(オインクゲームズ、ボドゲイム)

まちがいさがし開発課/2〜5人/7歳〜/20分〉

間違い探しを作らせ楽しく解かせる。そんなシンプルなアイデアを卓上で楽しめる形にし、ボードゲームという製品として成立させるためのあらゆる工夫が見て取れる。ベースのアイデア、それを実現するためのイラストやUI、そしてベストのプレイ環境を用意するコンポーネントの調達。どの制作工程も非常に高いレベルで趣向が凝らされており、このゲームがユーザーの手元に届くまでに沢山の苦労があったことは想像に難くない。感服する。(朝戸一聖)

週刊誌などに載ってるような間違い探しを作って、探してもらう紙ペンゲーム。間違い探しを解くことはあっても作る機会は無いので、新鮮な体験が出来ます。コメントを見ると、間違い探しを作って解かせるというアイデアをゲームにするまでの苦労も評価されたようです。

Ostia(うちばこや)

〈Ostia/1〜4人/90~120分〉

洗練されかつリプレイアビリティの高いゲームデザイン、航海へのあこがれを引き立てるボックスパッケージ、印刷された木のコマなどのコンポーネント、透明カバーを使って散乱しにくくしたコマ類の収納に至るまで随所にこだわりぬいた作品。ユーロスタイルのゲーマーズゲームにおいて世界水準に達している。キックスターター限定品であるが、海外も含めて一般発売され、より多くの人に楽しんでもらえることを望む。(小野卓也)

オスティア港を舞台に船を動かして資金を稼ぎ、港の発展に貢献して名声を競うボードゲーム。これが日本のゲームかと思うほどの立派なコンポーネントが特徴ですが、コメントを見ると全体的な水準の高さが評価されたようです。

破宮の十重奏(オーシャンフロンティア、ヨフカシプロジェクト)

〈破宮の十重奏/1〜2人/10歳〜/30~100分〉

本作は各界の第一線で活躍しているクリエイターが集い、ゲームデザイン、シナリオ、イラストの3点が高いレベルで結びついた総合芸術のような作品だ。どれかひとつの要素でも欠けていたら、たちまち色褪せていただろうが、すべての要素がお互いを補い合っているがゆえに極めて完成度を誇っている。1人また1人と散っていく生徒たちを我が事のように想ったとき、プレイヤーにとって本作はゲーム以上のものになることだろう。(秋山真琴)

1人向けに作られたデッキ構築ゲーム。2人で協力プレイも可能ですが、1人でシナリオがあってレガシー要素のあるゲームというかなり尖った作品です。製作スタッフが豪華なことも話題になってましたが、その辺も評価されたようです。ちなみにBROADでは詳しいゲーム紹介記事をアップしているので気になる方はどうぞ。

【ソリティアチャレンジ】一人用プレイ企画第2回・つながる絆と命『破宮のデクテット』話題のデッキ構築レガシーゲームに挑戦!

ゲームデザイン賞

総合的に優れたゲームデザインやディベロップメント。評価対象はルールです。

🏅受賞作 OPEN(Brain Brain Games、ゲームデザイン:齋藤隆)

〈OPEN/2〜4人/8歳〜/15分〉

ルールを読んだ時点で、プレイしたらいったいどんなことが起こるのだろう? とワクワクさせられる。手札の公開と勝者の予想が2つの大きな柱だが、打天九を彷彿とさせるシンプルながらも一筋縄ではいかないカード構成や、読みの焦点を誰の目にも明確にするAと10の逆転ルール、番狂わせを生み出すスートのフォロー義務など、アイデアをゲームとして成立させるための仕掛けが光っている。(上杉真人)

手札を出し切るのが目的のゴーアウト系のカードゲーム。配られた6枚カードの中4枚が表向きで行う大富豪なのでルールはシンプルで「どういうゲームになるんだろう?」と期待感が高まりますが、その期待を裏切らないゲームになっています。コメント通り、仕掛けが光ってますね。

ゴジラ(アークライト、ゲームデザイン:川崎晋)

ゴジラ/2〜5人/10歳〜/50~70分〉

芝浦に出現し東京を蹂躙するゴジラと、侵攻を予測して避難経路を確保する人間のドラマを、できるだけシンプルに1対多のメカニクスに落とし込んだ手腕は見事。さらに人間側プレイヤーは相談して避難ルートを分散させるが、その相談をゴジラのプレイヤーが聞いているため、賢くかつ容赦なく攻めてくるところが興奮曲線を最後まで上げ続けると共に、ゲーム中の会話も盛り上がる。パトスが解放されるデザインである。(小野卓也)

ゴジラvs人間側の非対称半協力ゲーム。初代ゴジラの映画の中に出てきた、最終兵器のオキシジェンデストロイヤーがあるだけで興奮します。コメントにもあるように、人間たちの相談がゴジラに筒抜けなのでとにかく強いのがいいですね。

パチスロシミュレーター(サイシュピール、ゲームデザイン:パーティ太郎)

〈パチスロシミュレーター/2〜5人/14歳〜/30分〉

「パチスロ」をテーマにしたゲームでありつつ「ギャンブルゲーム」ではない―そのアイデアだけでも惹かれるものはあるが、「『ゲームデザイン』とはアイデアを形にすること、その先にあるのだ」ということを、このゲームは見せつけてくれたように思う。しかも、そのアプローチも「リアルタイムに競われる統計と推測」という意欲的なものなのだから恐れ入る。あまりにストレートなタイトルも、自信があればこそだろう。(田中誠)

6つの山札のカードを数枚見て、カード構成から設定1〜6までを推測するゲーム。パチスロがテーマなのに、絵柄を揃えるというゲームじゃないというのが新しいですね。その統計を上手くゲームに落とし込んだことが評価されたようです。運営委員会も200個しか製作されてないゲームなのにノミネートとはよく見てますね。

アート賞

ボードゲームの作品価値を高める魅力あるイラスト。他の賞ではあまり注目されませんが、評価対象はイラストです。

🏅受賞作 破宮の十重奏(オーシャンフロンティア、アートワーク:久坂んむり)

「破宮のデクテット」は、1~2人用、デッキ構築、レガシー要素ありという、極めて尖った内容のゲームである。加えて価格も8800円。そんなゲームだけに、アートワークも「逃げ」ていない。キャラクターがふんだんに配され情報量の多い箱絵、黒を基調としたイラスト群、お約束とも言える明朝体―いずれも「破宮のデクテット」とはなんたるかを表現するということに大きく寄与しており、「正解」と言えるだろう。それが、もし「ボードゲーム」のアートワークとしては評しにくいものであったとしても、だ。(田中誠)

漫画『ジェノサイド・オンライン』などで知られるイラストレーターがアートワークを担当しています。黒がベースになったイラストが多くて世界観を上手く表している気がします。コメントを見ると、その辺りが評価されているようです。

タロット・オブ・ノクタ(おいしいたにし、アートワーク:おいしいたにし)

〈タロット・オブ・ノタク/3〜5人/30分〉

タロットカードは本来ゲームカードであった事実を再確認させるかのように遊ぶための的確なアプローチで堅実に作られている。しかし、ゲームになってもなおそのイラストにはタロットの持つ神秘性を失わせることなく、このゲームならではのオリジナリティを感じさせる点が高く評価された。このプロジェクトは占いと遊びの横断に成功しているように思う。惜しくもノミネートは逃したが別府氏のバージョンも評価が高かった。(朝戸一聖)

タロットカードを使ったトリックテイキングゲーム。おいしいたにしさんは以前から『魔女の聖餐式』や『時の肖像』などでイラストを担当していますが、なんとも不気味な雰囲気を持ったタッチの絵なんですよね。古い洋館に飾ってある油絵風と言うか。タロットに上手くマッチしていますね。

ナッツアゴーゴー(itten、アートワーク:富岡克朗)

ナッツアゴーゴー/2〜6人/6歳〜/10~20分〉

シンプルなイラストでそのゲームの雰囲気を伝えるのはなかなか難しいことだ。だがナッツアゴーゴーはシンプルなイラストながら最大の表現をしていると感じる。出版社が目指すのはスナックのようにカジュアルなゲーム性だと思うが、そのゲーム性を1体のキャラクターに託すのは勇気がいる決断だ。このゲームへの出版社の美学を感じノミネートに至った。(朝戸一聖)

箱の中からナッツを集めてカップに入れ、ナッツを取り出すアクションゲーム。itten作品のほぼ全てのアートワークを担当している富岡克朗さんのイラストです。同人ゲーム『マダハイール』のリメイク作で、オリジナルではいろんな物を手で取り出しているイラストだったので、ゲーム内容がイメージしやすかったんですよね。本作ではナッツのキャラクター3体になりましたが、コメントによると雰囲気を伝えていることが評価されたようです。

グラフィックデザイン賞

ゲームを表現するタイトルロゴ、演出、優れたUIや視覚的表現。こちらも同業者だからこそ気付けるポイントでしょうけど、評価対象はコンポーネント、パッケージ等、イラスト以外のデザインです。

🏅受賞作 キャット・イン・ザ・ボックス(ホビージャパン、グラフィックデザイン:井上麿・内古閑智之・中島泉紀)

キャット・イン・ザ・ボックス/2〜5人/13歳〜/30分〉

モノスートなカードによるトリックテイキングというルールにより、グラフィックデザインには大きな制約がかかるが、それを逆手にとったカードとボードのデザインは素晴らしく、ゲームの準備、プレイアビリティ面に貢献している。 ルールに効いたユーモアをグラフィックにきれいに落とし込んでいることもゲームへの没入感への一助となっており、本ゲームの世界各国での高評価へ果たした役割は大きい。(杉木貴文)

カードを出す時に自分で色を決めるトリックテイキングゲーム。かなり変わったタイプのルールですが、各方面で高評価のゲームです。同人版と比較してボードもコマも豪華に見やすくグレードアップされましたね。それが遊びやすさにも繋がっているのが評価されたようです。

Sapporo-1876-(うちばこや、グラフィックデザイン:浅野竜希)

〈Sapporo -1876-/2人/45~60分〉

農学校、中央市庁舎、開拓使村、異人館といった建物を中心とし、北海道にゆかりのある有力者がずらりと並ぶゲームボードは、明治時代の札幌の雰囲気を余すことなく伝える。印刷された木製コマが黒を貴重としたボードやカードにマッチし、落ち着いた雰囲気であると共に豪華な雰囲気も醸し出しており、またアイコンやトラックの配置は、機能面と視覚効果の両面において優れている。(小野卓也)

札幌農学校が出来た1876年を舞台に、藩士となって札幌の発展を競うストラテジーゲーム。説明書では「たっつん」名義で活動している方で、他には『アクアガーデン』の拡張を担当されていたようです。コマの出来の良さやアイコンの見やすさがゲームを、より楽しくさせていると評価されたようです。

頼りない魔法使い(TITANHEADS、グラフィックデザイン:カミバヤシ)

〈頼りない魔法使い/1人/10歳〜/15分〉

準備のためにテーブルにカードを並べ始めただけで、「こことここがそう繋がるのか!」「アイコンのこんな使い方があるのか!」とデザインのアイデアの量に圧倒される。小さな箱とミニマルなデザインの中に、単純には収まりきらないような情報量と楽しさが詰め込まれている。特に倍速モードの実装は秀逸。ボードゲームのデジタル化が進んでいる現代に、アナログのコンポーネントが生み出せるおもしろさを再認識させてくれる作品。(上杉真人)

魔法使いになって魔王を倒す1人専用のカードゲーム。魔法の唱え方も見事なアイデアですが、コメントの通りデザインのアイデアがギュッと詰まっています。きっと、カード枚数を増やせたらこういう作りにはならなかったんだろうなぁと想像しますね。

プロダクション賞

優れたプロダクトの発売を実現したパブリッシャー、プロデューサー、編集者等。これはもはや一般人には伝わりにくい部門賞かも知れません。評価対象は企画、ローカライゼーション、プロモーション等、製品化に関するものです。

🏅受賞作 ナッツアゴーゴー(itten)

元となった「マダハイール」は、内容、コンポーネント、そして、そのタイトルも含め、おもちゃっぽさ、キッチュさも大きな魅力だったように思う。Itten-gamesは、今回、商業製品化に際し、ゲーム全体のトーンを木の素材感を重視したものへと変更した。大胆な変更に思えたが、結果、ゲーム性がうまくフォーカスされたように思う。加えて、ナッツを擬人化したキャラクターで遊び心も忘れていない。(田中誠)

『マダハイール』はプラスチック製で半透明の指輪や車を使って遊ぶゲームでしたが、『ナッツアゴーゴー』では木製のコマに変更されました。コメントを見ると、その辺りの変更が評価されたようです。

まちがいさがし開発課(オインクゲームズ)

ともすれば、ゲームとして成立しないところをゲームに落とし込んだことはもちろん、プレイするにミニマムなコンポーネント群、ちょこまかとした可愛らしい特製の定規で測らせるなど、オインクゲームズの真骨頂ともいえるプロダクト力が光る。 日本人なら誰でも知ってる”あそび”をゲーム化した作品として、海外にも日本人のユーモアを含んだ奥ゆかしさ、ポップカルチャーを紹介する一助となる可能性を秘めていると感じる。(杉木貴文)

同人版の『間違いさがし開発課』との違いは、砂時計と定規が追加されたところでしょうか。あの特製の定規カードあるだけで、大きなまちがいを書きたくなる衝動に駆られますね。そこが評価されたようです。

まっくらダンジョン(文具ゲームズ)

〈まっくらダンジョン/1人/10歳〜/30分〉

本作は書けるクリアファイルとダンジョンを書いた方眼紙を組み合わせることで遊ぶゲームだ。この2つを組み合わせてゲームにするという発想と、視界の限られたダンジョンをローグライクに遊べるようにした実装力を称賛したい。アナログによる多少の不自由さは、しかし愛らしいもので、ノートに書いた迷路を友だちに渡して遊ばせた小学生時代を思い出させる。アイデア次第で無限の可能性を秘めており、今後の展開から目が離せない。(秋山真琴)

モンスターを倒しながら地下迷宮を探索して、秘宝を集める1人用ローグライクゲーム。ニンテンドーDSなどの携帯型ゲーム機で遊んでいるようなデザインが見事でしたね。文房具を使ったBUNGU GAMESはどれもアイデアが光った作品ばかりが揃っていましたが、その中でも頭ひとつ抜けてた印象。

ルールブック賞

ルールの文章や翻訳、DTPを含め、優れたルールブック。これはマニアック過ぎる部門ですね。そう簡単に説明書の良し悪しをジャッジ出来るものじゃないですから。評価対象はルールブックです。

🏅受賞作 ゴジラ(アークライト)

IPモノなので下駄を履かせての選出とともすれば思われるかもしれないが、それ抜きにしても、パンフレットのようなルールは、ゲームが始まるまでのプロローグとしてワクワク感の醸成に成功している。 ルールの構成、ゲームの流れの説明もプレイシークエンスに合わせた流れと強弱により解りやすくなっており、『コジラ』というワードをきっかけとして初めてボードゲームに触れる方でも、理解できる範囲に収まっているルールである。(杉木貴文)

アークライトのKaiju on the Earthシリーズの説明書はどれも凝った作りになっていますが、『ゴジラ』は映画のパンフレットみたいになっているんです。ルールだけではなくゲームの雰囲気を教えてくれる気がします。分かりやすい説明も評価されたようです。

ジャッジドミノ(itten)

ジャッジドミノ/2〜5人/8歳〜/15分〉

ittenファンブリックシリーズは、どれも普段ボードゲームを遊ばない方をメインターゲットとしているが、本作品もコンパクトなフォーマットにも図を多く取り入れてわかりやすくすると共に、FAQや注意ポイントを説明の中に巧みに取り込んで、疑問を解消できるようにしている。文章量を絞りつつ、正確さや誤解のなさを担保し、さらに楽しさの演出までしている点で、他に範となるルールブックといえる。(小野卓也)

ドミノが成功するか失敗するかを見極めるドミノゲーム。同人ゲーム『チキンドミノ』を遊びやすくリメイクした作品なので、プロダクション賞のノミネートでも良さそうですけど、ルールブックが評価されたようです。イラストが多くて理解しやすい説明書になっていました。

プラネピタ(SzpiLAB)

〈プラネピタ/2〜4人/6歳〜/20分〉

プラネピタの説明書は過不足なく簡潔でわかりやすい。おはじきのような動きがあるアクションゲームでありながら、紙の説明書を順に追っていけばゲームを遊ぶことができる。説明書はボードゲーム制作の最後の仕事となってしまうことが多く、なかなか小さなサークル内での制作では細部まで気を配るには制作の気力が必要だと思うが、非常に丁寧でさりげないデザインの工夫に驚くばかりだ。(朝戸一聖)

惑星にコマを置いていくアクションゲーム。文章とイラストが半々になっていて、分かりやすい説明書でした。背景が宇宙になっていて、白く切り抜かれたところにルールが書いてあるデザインも読みたくなる感じでしたね。

特別賞

他部門に含まれないが特に優れた功績を残したゲームや人物。

🏅受賞作 SCOUT(オインクゲームズ)

SCOUT/2〜5人/9歳〜/20分〉

日本で生まれた優れたカードゲームがドイツ年間ゲーム大賞という世界最高峰の舞台で評価された。さらに、作品をそこに届けたのがドイツに本拠を置く出版社ではなく、日本を本拠とする出版社の現地法人だったという点は前例がなく画期的。そこに至るまでに多くの困難があっただろうことは想像に難くない。すばらしいゲームを生み出した梶野桂氏と、それをドイツにも届けたオインクゲームズの両者に最大限の賛辞を送りたい。(上杉真人)

ドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされた国産ゲームがどこにも入ってないなぁと思ったら、特別賞でした。流石に無視出来ませんよね。リメイク版の作品が特別賞ということでゲームデザイナーは受賞ではないようですが、コメントでは両者を評価しているようです。BROADでは作者の梶野桂さんにインタビューを行っていますので『SCOUT!』の苦労話などを知りたい方はご覧下さい。

【作者直撃】ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品『SCOUT』を作ったワンモアゲーム!の梶野桂さんインタビュー。会社の同僚はゲーム作りを知らない!?


受賞はもちろんノミネートされた作品に関わった人は皆さん、おめでとうございます!

これは今後のゲーム製作の励みになるんじゃないでしょうか。普通にボードゲームを遊んでいるだけでは見逃しそうな部分とか、同業者として苦労が分かるからこその視点とか、選出コメントもなかなか面白かったです。ゲームデザイナーがゲームデザイナーを評価する賞と聞いて、内輪ウケの寒い賞になるのかと思ったら、業界全体を盛り上げてクリエイターを讃え鼓舞するための賞っぽいですね。

面白い賞が新設されましたね。1年後には次回の発表が予定されています。さて、来年はどんな作品が選ばれるのでしょうか。