例えばの話。ボードゲームカフェ(以下、ボドゲカフェ)で長時間どっぷり遊んで、閉店まであと15分だとします。帰り支度をしてお店を出てもいいんだけど、せっかくだしギリギリまで遊びたい! もう1つゲームを遊んでも料金は同じだし、目の前にはボードゲームがたくさんあるんだし……。
こんな時にどんなゲームを選びますか?ルール説明が短くて、分かりやすくて、準備が簡単で、ゲームは短時間。そして、片付けが手軽というのも条件に加わります。もちろん、より面白いゲームの方がいいですよね。
ということで、ボドゲカフェのラスト15分に最適なボードゲームをジャンル別に16タイトル紹介します。
アクション系
クラスター
〈クラスター/1〜4人/14歳〜/10分〉
配られた磁石をいち早くなくすアクションゲーム。
全員に同数の強力磁石を配り、ヒモを丸く広げたらゲームスタート! 自分の手番では、ヒモの中に磁石を1つ置きます。もし他の磁石とくっついた場合、くっついた磁石全てを引き取ります。これを全員で繰り返して手元の磁石をなくした人の勝利です。
じっくり慎重に磁石を置きたいのに、ボドゲカフェの閉店時間が迫ってるので焦りそうですね。対象年齢が14歳以上になってますが、強力磁石を扱うという理由で対象年齢が上がってるだけでゲームは難しくありません。ただし、腕時計やスマホを近付けないように注意です。
※『クラスター』は法規制から日本で販売できなくなり、現在はその後継作として『クラスター デュオ』が販売中。
ストライク
〈ストライク/2〜5人/8歳〜/15分〉
配られたサイコロを最後まで持ってた人が勝ちのダイスゲーム。
全員に同数のサイコロを配り、すり鉢状になっている箱の中にサイコロを1つ置いたらゲームスタート! 自分の手番では、サイコロを1つ投げ入れます。サイコロの出目が同じサイコロがあったら獲得して手番は強制終了。同じ出目のサイコロが無ければもう1つ投げ入れるか、投げずに手番終了かを選べます。これを全員で繰り返してサイコロが無くなった人はゲームから脱落。最後まで残った人の勝利となります。
サイコロ6面のうち1面だけが✖︎になっていて、✖︎が出たらゲームから除外します。長引く時もあるゲームですが、徐々にサイコロの数が減っていくので10分以内に決着がつくはず。片付けも超カンタン!
スリルボム
〈スリルボム/2〜4人/6歳〜/15分〉
ボムボールより先に自分のボールを落として得点を稼ぐアクションゲーム。
真ん中に穴が空いているすり鉢状のファネルにレールを繋げて、自分のボールをレールに置いたらゲームスタート! 黒いボムボールをファネルの中でゴロゴロと転がしたら、好きなタイミングで自分のボールを発射します。他の人より遅く落ちた方が高得点になりますが、ボムボールより遅いとマイナス点になります。1回プレイすればコツが分かる、単純で短時間に盛り上がるゲームです。
組み立てがあるので準備と片付けに1分くらい時間が掛かるかも知れませんが、みんなでやればすぐでしょう。本来は10点先取で勝利となりますが、半分の5点くらいに設定すれば短時間で終わるはずです。
コロコロストーン
〈コロコロストーン/2〜4人〉
自分のボールが皿から落ちないようにするアクションゲーム。
全員で皿の取手を握って、自分のボール3個を片手で持ったらゲームスタート! スタートの合図と共に全員同時にボールを1つ皿の中に投げ入れます。傾けて相手のボールを真ん中の穴に落とします。ボールが落ちた人は新たにボールを皿に投入します。3個ともボールが無くなった人は脱落。最後まで残った人の勝利となります。
単純明快なアクションゲームです。準備も片付けも一瞬なのでラストに遊ぶには向いてますね。穴から落ちたボールを受け取る為の受け皿を下に置くのを忘れずに。そうしないと片付けに時間が掛かってしまいます。
ナインタイル
〈ナインタイル/2〜4人/6歳〜/15分〉
9枚のタイルをお題通りにいち早く並べるアクションゲーム。
全員同じ構成のタイル9枚を受け取ったらゲームスタート! お題カードをめくって、その通りにタイル9枚を並べます。早かった人がお題カードを獲得して、先に4枚獲得した人の勝利となります。タイルは表と裏で違う絵柄になっているので、あと1枚で完成しないということがよくあります。
絵柄違いでいろんなバージョンが存在しますが、上下が無くて無機質な初代が混乱しやすくて良いですね。準備も片付けもカンタンです。
音速飯店
〈音速飯店/2〜6人/6歳〜/15分〉
配られた具材カードをいち早くなくすアクションゲーム。
全員に裏向きで具材カードを配り切ったらゲームスタート! 合図と共にカードを見て、中華料理のメニューを言いながら具材カードを出していきます。カードをなくした人から抜けていき、最後まで残った人が負けです。
具材カードには「ラー」「タン」「チャー」「メン」「エビ」「シュー」などが書いてあって、12種類のメニューのどれかになるように出していきます。初プレイの人はメニューを知らないので不利ですが、メニューを見ながら遊べば問題無し。
クアドロカラー
〈クアドロカラー/1〜5人/6歳〜/10分〉
タイルを正しい場所に置くアクションゲーム。
全員にタイル3枚を裏向きで配って、カラフルなボードを広げたらゲームスタート! スタートの合図と共にタイルをめくって、ボードの同じ色の位置に置きます。いち早くタイル3枚を置いた人の勝利です。内容物を見て想像する通りのゲームです。説明無しでもゲームを始められます。
タイルには4色の四角が描かれていて、ボード上には必ず1箇所だけ同じ色の場所があるんです。一瞬で勝敗が決まることもあれば、なかなか正解の場所が見つからない時もあって…。準備も片付けも早いので短時間で遊ぶゲームとしては相当長けてますね。
ワード系
ワードスナイパー
〈ワードスナイパー/2〜6人/6歳〜/10分〉
お題の言葉をいち早く答えるワードゲーム。
表面にテーマ裏面にひらがなが書かれたカードを重ねて山札にしたらゲームスタート! 誰かが代表で山札の一番上のカードを1枚めくります。この時に見えているひらがなで始まるテーマ通りの言葉をいち早く言ったらカード獲得。最終的にカードに書かれた得点の合計を競います。
テーマは「調味料」「学校で使うもの」「四字熟語」「固いもの」などなど、いろんなお題があります。急にお題を出されると焦って思い付かないものです。本来はカード全50枚をやって得点を競うというルールですが、10点先取とかにすれば短時間で終わるはずです。
ミツカルタ
〈ミツカルタ/2〜6人/6歳〜/5分〉
場に出ているカード3枚以上を使って言葉を見つけるワードゲーム。
ひらがなカードを7つの山にして並べたらゲームスタート! 見えている7つのひらがなから最低でも3つ使って思い付く言葉をいち早く言います。合っていれば、使ったカードを獲得。これを繰り返して山札が3つになった時に獲得したカードが多い人が勝利となります。
このゲーム最大の特徴が、見えている文字のうち3文字さえ使えば出てない文字を使ってもOKというルール。とにかく自由度が高い。準備も片付けもあっという間です。
カタカナーシ
〈カタカナーシ/3〜8人/8歳〜/15分〉
ヒントを聞いてカタカナ語を当てるクイズゲーム。
出題者を決めたらゲームスタート! 出題者はカードを見て、お題のカタカナ語をみんなに当ててもらいます。ヒントは英語禁止です。カタカナ語をカタカナ語は使わないで当ててもらうというルールです。正解が出たら当てた人と出題者がカードを獲得し、当てた人が出題者になります。
本来は10点先取した人が勝利ですが、5点先取などに設定すれば短時間で終わるでしょう。
ワードバスケット
〈ワードバスケット/2〜8人/10歳〜/10分〉
配られたひらがなカードをいち早くなくすしりとりゲーム。
全員にひらがなカードを5枚配って、箱の中にひらがなカード1枚を入れたらゲームスタート! 箱の中の文字から始まって、自分が持っているカードの文字で終わる言葉を言いながら箱の中にカードを出します。これを繰り返して手札がなくなって人の勝利です。
ワードゲームの超定番ですが、準備も片付けもルール説明も短時間。ボドゲカフェ最後のシメに相応しいゲームではないでしょうか?
その他
スプリット
〈スプリット/2〜10人/6歳〜/10分〉
お題の図形が作れる2つのピースを見つけるパズル系のカルタゲーム。
お題カードを山札にして、ピースが描かれたカード16枚を並べたらゲームスタート! お題カードを1枚めくって、そこに描かれた図形が完成する2枚のピースカードを探します。いち早く2枚のピースカードに触れた人がお題カードを獲得します。最終的にお題カードの獲得枚数を競います。
図形を使ったゲームなのでハッキリと得手不得手が分かれますが、人数を選ばずにテーブルの外から見てる人も口出ししたくなる短時間ゲームです。
トポロメモリー
〈トポロメモリー/2〜5人/5歳〜/10分〉
トポロジー的に同じ図形のカードを見つけるカルタゲーム。
カードを山札にしたらゲームスタート! 全員順番に山札からカードを1枚めくって場に出します。めくった時に、トポロジー的に同じ組み合わせの図形があったらそのカード2枚をいち早く触ればカード獲得。最終的に獲得したカード枚数を競います。
トポロジーとは、図形を構成するパーツ数と穴の数で分ける考え方です。例えば「%」であればパーツが3つで穴2つ、「OK」ならパーツが2つで穴は1つ、「〓」ならパーツが2つで穴はゼロ、「田」ならパーツが1つで穴は4つ。これさえ理解出来たら子供でも遊べます。
タッチイット
〈タッチイット/2〜6人/10分〉
カードに描かれたイラストを触って当てるクイズゲーム。
全員の前にカードを1枚を裏向きで置いたらゲームスタート! 合図と共に全員同時にカードをめくらずに裏側を触ります。イラストは特殊印刷により、ボコっと出っ張っているので指先の感覚で何かを推測します。正解が分かった人は「分かった!」と意思表示し、遅かった最後の1人は解答権がなくなります。順番に答えてから正解発表して、当たっていれば最初の人は2点、他の人は1点獲得します。7点先取で勝利となります。
ヒントとしてカードの表面に4つのイラストが描かれてますが、それでも指先の感覚だけでは混乱しますね。じっくり触ってると答える権利も無くなるし、ボドゲカフェの閉店時間も迫ってくるという焦りがあります。
ジャッジドミノ
〈ジャッジドミノ/2〜5人/8歳〜/15分〉
ドミノ倒しが成功するか失敗するかを見極めるゲーム。
全員に◯と✖︎が書かれた予想チップを配ったらゲームスタート! 全員順番にドミノを1つ並べます。並べた時に「全て倒れないだろう…」と思ったら、ジャッジ宣言をします。全員で成功するか失敗するかを予想チップで◯か✖︎かを表明します。数字の小さい端のドミノから倒して、全て倒れるか否かを確かめます。予想が当たっていたら、間違った人の数だけ得点獲得です。
丁寧かつ慎重にドミノを置きたいところですが、閉店間際というプレッシャーもあってスリルがありそう。片付けも早くてラストのゲーム向き。
言いまちがい人狼
〈言いまちがい人狼/4〜10人/6歳〜/3分〉
合言葉を言い間違えている人狼を探す正体隠匿ゲーム。
役職カードを配り、各々が自分の役割を確認したらゲームスタート! 合言葉カードをめくって、人間役はカードの上に書かれた言葉を、人狼役はカードの下に書かれた言葉を全員同時に言います。違う合言葉を言った人が誰かを推理して話し合います。議論が終わったら、合図と共に指差しで投票をします。最多票の人に人狼が含まれていれば人間の勝利、最多票じゃなければ人狼の勝利です。
合言葉がニヤッと笑ってしまうものばかり。例えば人間が「織田信長」で人狼が「ドアノブカバー」とか、人間が「謎はすべて解けた」で人狼が「名古屋 島根 秋田」などなど。人狼の声が特徴的ですぐバレたり、1人だけ自信なさげに声が小さかったり議論をするまでもない回もあったりして短時間で楽しめるゲームです。人数が多ければ、人狼をサポートする裏切り者や目立ちたがりの俺俺などを加えて遊ぶことも可能です。
ちょっと残った時間に遊ぶラストのゲーム。最後のゲームでそのゲーム会の印象が変わることもありますからね。最後の最後まで楽しく過ごす為のゲーム、是非ともパパッと遊んでみてはいかがでしょう。